【感想・ネタバレ】千年捜査のレビュー

安斉幸彦

警視庁の広報室長・田代水丸のもとに、静岡県警から捜査協力の依頼が届く。殺人現場に落ちていた特殊な薬きょうを調べてほしいという、小さな依頼は、やがてオリンピックの開会式をめぐる謎の犯罪組織との千年を超える暗闘に発展する！

[ブクログ · ★★★☆☆]

田代水丸は銃造りの父親を持ち小さな時から異質の才能を持っていた。
長じて警察幹部となり、自衛隊演習場に埋められた死体と銃造り仲間の不自然な死を、秘密裏に捜査してゆく。

登場人物をやたらに狭い人間関係の範囲に押し込めているので、不自然なほど〇〇と〇〇は実は…と関係性が後から明かされてゆく。
埋められた死体、高所作業車、銃製作者の自殺などが、ある一点に集約されていく場面は推理物として読ませてくれる。
ただ、今ひとつ共感できない”出来過ぎ”感が引っかかってしまった。