あらすじ
「本当はずっとこうしたかった」完璧な美貌の夫、四宮の激しいキスと愛撫。熱杭で身体の中心を深く抉られる。旅先のクルーズ船で快感に喘ぐ遙花。性的関係を結ばない条件で結婚したのに、こんなに甘く抱かれるなんて。大好きな人とひとつになる悦びを噛みしめるけれど、彼の昏い過去を知ってしまい……。美しいヴェネチアの街で倒錯的な愛に溺れる、ドラマチックラブ!
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作者さん買い
生い立ちなどちょっとややこしい部分もありましたが、ちゃんとハッピーエンドで終わって良かったです。
性癖の描写が複数プレイじゃなくて安心しました。(個人的に好きではないので)
Posted by ブクログ
性的関係を結ばないという条件のもと結婚した遥花と、完璧な美貌と財力を持つ夫・四宮。
穏やかで優しい夫婦関係のはずが、旅先のクルーズ船をきっかけに二人の距離は一気に縮まり、
遥花は彼に深く愛される悦びを知っていきます。
しかし、幸せな時間の裏で少しずつ明らかになるのは、四宮が抱えてきた昏い過去。
イタリア・ヴェネチアの美しい街並みを舞台に、
愛と憎しみ、美しさと儚さ、そしてサスペンス要素までもが絡み合い、
単なる恋愛小説に留まらない重厚な物語が展開されていきます。
石田累先生の作品らしく、骨組みが非常にしっかりしていて読み応えがあり、
秘密や因果関係が少しずつ解き明かされていく構成は、引き込まれて一気読みしてしまいました。
一方で、ヒーローの過去や内面の掘り下げが非常に濃厚な分、
ヒロイン側の描写はやや控えめに感じる部分もあり、好みが分かれるかもしれません。
また、扱われるテーマがかなり重く、
闇や歪みを含んだ要素も多いため、軽い恋愛を求める方には向かない印象です。
それでも、これだけ多くの要素――
異国情緒、芸術、過去の事件、人の心の闇を一冊にまとめ上げる筆力には、
改めて圧倒されました。
すべてがすっきり解決するわけではありませんが、
最終的には二人なりの形で幸せに辿り着く結末には安堵。
重く苦しい部分も含めて、「深く愛すること」の意味を考えさせられる作品でした。
表紙イラスト(うすくち先生)も作品の持つ妖しさと美しさを見事に表現しており、
表紙買いでしたが中身も十分に満足できる一冊でした。