【感想・ネタバレ】「今どきの若者」のリアルのレビュー

あらすじ

「今どきの若者は○○だね」と自らの印象で語られがちだが、研究者やノンフィクション作家たちは若者をどう捉えているのか。「承認欲求はあるが人前では褒められたくない」「『ゆるい職場』だと自分は成長できるのかと不安になる」「『SDGsに配慮したモノだと、堂々と胸を張れる』など『意味のある消費』を望む」……。Z世代の思考を知り、日本の今と将来を考える。 ●10代から20代は人前で褒められたくない世代 ●「推し」が出るならテレビを観る ●韓国人男性に惹かれる日本人女性 ●「若者の本離れ」というウソ ――近年の小中学生は1955年以降で最も平均読書冊数が多い ●困窮して身体を売る人たち ●誤解されるヤングケアラー ●「地方のいなか」の若者がもつ希望

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様々な側面から「今どきの若者」について分かります。普段接している中高生と「同じだ!」というところもあれば「ちがうなぁ」というところも!
人によっては物足りないかもしれません。

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2025年07月11日

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ネタバレ

2023年に発刊、今どきの若者というイメージと実際のデータで見た事実を照らし合わせて分析している。
16章からなり、それぞれの専門家が書いている。
興味深かった章を抜粋
○Z世代はなぜイミ(意味)消費に向かうのか?…物に満たされているため、買う前にこれを買う意味(価値)があるかを考える。
○認められたいけど目立ちたくはない…世代で承認欲求の満たされ度合いが違う。
○政府公表「自殺者数減少」は真実か…原因不明の死亡者数が増えている。読んでて納得。
○「若者の本離れ」というウソ…本の購入数は減っているが、読まないのに買った本(積読)が減っている。読書数はそこまで減っておらず、むしろ読書推進施策が実を結んでいる。すでに日本人全体の半数が本を読まず、約4割が月に1〜2冊程度読むくらい。昔から流行るのはテンプレなストーリーかもしれないが、結局自分が興味のあるものを読むのが読書好きになる秘訣とあり、大いに納得した。
○韓国人男性に惹かれる日本人女性…読んでて、知らない世界でおもしろかった。
○地域間格差と若者の希望…Uターンの人が幸福度が高い。


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2025年03月23日

Posted by ブクログ

16人の識者による分析で語られる「今どきの若者」についての論考。
自分は30代で「上の世代」と「下の世代」の考え方・行動原理・その背景などを知ることが出来れば、より深く、齟齬の小さいコミュニケーションが取れるのではないかと日々感じており本書を手に取った。
個人的には、無用な世代間対立やグループ分けが生じる可能性が高まるため、「○○世代」というカテゴライズは好きではない(便宜上は仕方がないし、カテゴライズした方がラクで、また、インパクトがあるから使用するという点は理解できる)が、各世代でお互いがお互いを知り、理解・共感・リスペクトをすることが出来れば、温故知新という言葉の通りに社会がより明るく前向きに発展していけると思う。

◼️各章ポイント
①Z世代はなぜ「イミ(意味)消費」に向かうのか?
・・・消費傾向の変化「快感」「達成」から「没頭」「関係」「意味」へ 誰かの役に立ちたい、環境に配慮(SDGs)

②世代間対立に潜む「正義の独善」
・・・年金制度や税と社会保障制度の現実的な利害衝突。投票率と政策。「(経済)成長」と「(富の)分配」は二項対立ではなく補完的な関係

③マッチングアプリと恋愛コスパ主義
・・・時代背景による出会い方の変化、マッチングアプリのコスパとリスク・特性について

④「みなまで言うな」は通じない
・・・言葉の定義、アカウンタビリティ(説明する責任、説明させる責任)

⑤認められたいけど目立ちたくはない
・・・各世代の承認欲求に対するスタンス。身近な人たちからの承認欲求が高い、努力よりも質の高さ、若者は「現役選手」しか尊敬しない。失敗を共有

⑥「無敵の人」を生まないためにできること
・・・日本は失敗にキビシイ、「相対的剥奪」や相対的貧困、多様性の社会的許容

⑦政府公表「自殺者数減少」は真実か
・・・自殺数は減ったが「診断名不明確及び原因不明の死亡」が増えている。。「自殺」と認定して計上すべきケースは?

⑧差別と偏見に苦しむヤングケアラー
・・・メディアが(悪意なく)世間にネガティブな印象を与えてしまうこともある。

⑨若手社員が辞めない職場とは
・・・職場に「不満」はないが「不安」がある。(ゆるくて楽だが、キャリアアップできず、他の会社に移った場合に何もできないのでは…)

⑩「若者の本離れ」というウソ
・・・むしろ増加傾向。学校の授業で読む・調べるケースも。なお、当時の「本を読まない若者」は今でも本を読んでいない。。大人でも珍しい「たくさん本を読む人たち」が嘆きを発信

⑪「言葉の転換期」で格闘する若者のたち
・・・若い世代が言葉を作り時代を創ってきた。実は公的な文章は得意(情報量と処理・編集能力の向上)。『~~文章作成にとって大切なことは、AIに問いかける力になる。これに気づいてchatGPTと格闘して畏怖若者を、私は肯定的に見ている。』

⑫韓国人男性に惹かれる日本人女性
・・・魅力的な韓国人男性(「ハンナムコン」とはかけ離れている)と結ばれたその後の苦労と苦悩
ジェンダーギャップ指数の低い日韓の社会変容

⑬カラダを売らざるをえないZ世代
・・・「闇バイト」「たちんぼ」が増えてしまった。奨学金制度や「シルバー民主主義」が相対的貧困の要因か

⑭「推し」が出るならテレビを観る
・・・「推し活」はよいこと

⑮『古見さんは、コミュ症です。』に見る、イベント化して日常世界
・・・日常のささいなこともSNSにあげてイベント化・共有。一瞬の承認に依存

⑯地域間格差と若者の希望
・・・大都市に憧れなくても情報はあるし、ネットでつながることができる

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2024年11月23日

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多種多様な、各論者の得意分野からの若者論。関心の薄い分野はサラッとそういうものなのねと流し読み。興味のある分野については、世の中の最先端を知る意味で興味深かった。より上の世代からするとだいぶん考え方が異なるように思えるけれど、考え方の変化は認めていく必要があると思う。多様性の時代という意味では、逆向きの理解も期待したいところ。

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2024年08月25日

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内閣府の予想によると日本の人口が1億人を割るのは2048年。今から24年後その時、時代の中核にいる「Z世代」の行動原理を16の視点から解説する新書です。「Z世代」のことを知りたい、というより社会変化を世代論として見つめている論者のカタログとして読みました。「群盲」じゃなくて「研究者」、「象」じゃなくて「Z世代」を撫でるって感じですが、団塊の世代とか団塊jrとかに匹敵する、いやもしかしてそれ以上の大きな塊が生まれていることがよくわかります。ただ彼らが社会を変えていく、というより社会の変化を受け止めるために現れた塊のように見え、大人の責任は過去の世代交代より重いのではないか?と感じました。特に中村淳彦の2004年をターニングポイントとする貧困論には衝撃を受けました。

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2024年08月21日

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さまざまな方々から見たZ世代の様子が書かれていて、面白かったです。気になったところは深堀りしてみようと思います。

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2024年03月31日

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16の視点、切り口から今の若者を分析した一冊。
違った視点で捉えることで考え方の幅が広がった。
どの執筆者の方も批判的ではなく建設的な論調だったので、読んでいて気持ち良かった。

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2023年12月21日

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⚫︎安宿緑(やすやどみどり)氏による「韓国人男性に惹かれる日本人女性」と言うコラムが印象的。
兵役していて体ができている、平均身長が高い、女性に優しいというところから入って、実際結婚してみたらエス的なところがある人だったりトラブルもあるらしい。家父長制度のせいで夫の実家から干渉されることも多い。

日本での女性の地位の低さ、男性のマウント気質を考えると、優しい。韓国の男性に惹かれるのは無理もないと女性側から見ると思う。
韓国だから良いのではなく、各個人の性格をよく見て選びたいところだ。


⚫︎中村敦彦氏の「カラダを売らざるを得ないZ世代」もわかりやすい。
そもそもいったんレールから外れた女性には非雇用、介護、飲食保育といった低賃金の職業しか選択肢がないため、少しでも効率よく稼ぎたいと言うところから体を売ったり、パパ活をする女性が出てきた。

この原因は2004年からだという。Z世代が変更になった原因は1つには、大学奨学金の負担がある。単身女性の3人に1人が貧困、7人に1人の子供が貧困、学生の貧困。

若い女性たちを買うオジが気持ち悪い。自分にも娘がいるだろうに。想像力が足らない?
高齢者優遇はあと10年くらいしたら落ち着くかな。男性優位ももういい加減にしてほしい。オジよ、お金がない自分を想像してほしい。性欲、仕事以外になにか趣味はあるのかな。とにかく若い世代を貪るな。自分で完結しろと言いたい。

早く現役が生き生き働ける時代にしてほしい。選挙でしか具体的な意思表明できないのが悲しい。

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2025年09月06日

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「今どきの若者」について、様々な分野から解剖を試みた一冊。
デジタルネイティブであるZ世代と触れ合う機会がある者としては「わかるわかる」と頷く部分もあれば、ヤングケアラーや性的・経済的に搾取される貧困部分など目を背けたくなるような記述もあり。
「最近の若者って何を考えているのかな?」と軽い気持ちで本書を読むと、面食らってしまうかもしれません。

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2025年07月26日

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今どきを知り共存しなければならない

何を重視しているか、なぜそう思うのか

社会環境が変われば、生き方や考え方は変わるわけで、自分たちが若者だったころのことも上の世代には理解が難しかったのだと思う
特に少子高齢化となったいまは、すり寄る必要はないが、問題となっていることには理解が必要だと思った

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2025年03月16日

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意味消費について改めて学べる。何かの役に立ちたいと考えている世代。
みなまで言うなではなくちゃんと説明を果たすことが重要。つまりアカウンタビリティが重要。
認められたいけど目立ちたくない心理を持つ。
ミレニアル世代は努力は影でやることが美学で、勝ち組負け組がはっきり出た時代。Z世代は人前で褒められたくない。努力を、隠す事はカッコ悪いこと。
失敗しても立ち向かう人に燃える。

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2025年01月05日

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山田昌弘さんが編者で、16人がそれぞれの議題について書いている

面白いものもあり、眠くなる内容のものもあり、、、

金間大介さんの章が最も興味深かった

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2024年07月11日

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15章、16章が特に面白かった。
章によってはデータ紹介に終始して提案がなかったり、因果関係の分析が短絡的だったりという印象。

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2024年05月11日

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地方のそれなりの都市は、生活しやすいが、国立大学を卒業すると県庁や地方銀行以外の大企業は少ない。やはり、外に出ないと大企業はない。

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2024年03月09日

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 多岐にわたって若者(本書ではZ世代)の実態をまとめた本。団塊、バブル世代は経済成長を実感した世代であるため、冒険心が強い。一方、生まれたときから不況を経験するゆとり、Z世代は、上記の世代と異なり、チャレンジ精神はさほど強くなく、保守的な傾向という指摘は、世代間の思考を読み取るのに重要なポイントである。また、このような世代間の違いから、漫画等の娯楽の描写が変化することも面白い。本書によると、Z世代は他者とのつながりを重視するという。

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2024年01月28日

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とても面白かった。

しかしセックス中に身体中に痣ができるほど痛めつけられても日本人よりも韓国人男性が好きという女性が、韓流にのめり込む今どきの若者のリアルとして取り上げられていることにものすごい違和感と嫌悪感。
あまりにもバカにし過ぎ。

他にもタイトル無視のようなただ政治状況を批判するだけの項目もあり、その点は無駄だったのでこの評価。

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2024年01月17日

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Z世代の恋愛、仕事感、仲間関係、推しなどを様々な著者の視点から解説

ネットやSNSを通じてゆるくつながる人間関係
タイパなどで、オチや結末を知ることで無駄なことを省く
今の若者は本を読まなくなったというけど、昔から変わらない

かっては私も若者だったし、時間が経てば老害になるかもしれない。
いつの時代もこれからの時代を作るのは若者だし、かって若者だった自分たちもなんだかんだで存在してると思えば、時代も彼らに合わせて最適化されていくのだろうと思う。

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2023年12月30日

Posted by ブクログ

<目次>
第1章  Z世代はなぜ「イミ(意味)消費」に向かうのか?ー牛窪恵
第2章  世代間対立に潜む「正義の独善」ー萱野稔人
第3章  マッチングアプリと恋愛コスパ主義ー山田昌弘
第4章  「みなまで言うな」は通じないー山口航
第5章  認められたいけど目立ちたくない~複雑な承認欲求の謎ー金間大介
第6章  「無敵の人」を生まないためにできることー阿部真大
第7章  政府公表「自殺者減少」は真実かー末木新
第8章  差別と偏見に苦しむヤングケアラーー濱島淑恵
第9章  若手社員が辞めない職場とはー古屋星斗
第10章  「若者の本離れ」というウソー飯田一史
第11章  「言葉の転換期」で格闘するわかものたちーひきたよしあき
第12章  韓国人男性に惹かれる日本人女性ー安宿緑
第13章  カラダを売らざるをえないZ世代ー中村淳彦
第14章  「推し」が出るならテレビを観るー道満綾香
第15章  『古見さんは、コミュ症です。』に見る、イベント化した日常世界ー谷川嘉浩
第16章  地域間格差と若者の希望ー轡田竜蔵

<内容>
若手社会学者による、現代のZ世代を中心とする「若者」の行動を分析した論集。やや短いので、飲み込みにくい者も。自分の学校の生徒を思い出しながら読んでいた。やや納得…。

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2023年12月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

まぁ普通かな。

35歳の自分がいわゆるゆとり世代における最初の世代とは知らなかった。ロスジェネ世代、草食系世代、ゆとり世代、Z世代。次の世代はなんと呼ばれるのだろう。

今年起こった狛江の事件や銀座の事件なども書かれていてタイムリーな本と感じた。

歌舞伎町の立ちんぼやら以前は考えられなかった現象が次々に起こっている。若い世代と呼ばれる世代の実情を垣間見ることができたのは収穫。

毎日職場で12歳から18歳の生徒を教える立場上こういった本に目を通すのは有意義だと感じる。

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2023年11月26日

Posted by ブクログ

デジタル時代の若者に焦点を当てたこの書籍は、Z世代の独特な価値観や生き方を興味深く解説していました。推し活動や消費行動など、彼らの日常から日本の将来を考察する点が特に面白かったです。

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2023年11月21日

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