あらすじ
アメリカ文学最高峰のピュリッツァー賞を受賞した『地下鉄道』の著者が放つエンタメ小説!表向きは、誠実な家具販売員。裏の顔は、盗品の仲介人。街をゆるがす強盗事件の渦中、その男が進むのは、表の道か裏の道か――。
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Posted by ブクログ
「親が悪党だからって、子も悪党になるわけじゃない。そうだろ?」
ハーレムにある中古家具店で働くアフリカ系アメリカ人のレイ・カーニー。近頃、彼の店にはガラの悪い男たちが出入りしていた。
数々の罪を犯した父親とはちがい、カーニーはまっとうな人生を築くために誠実に働いた。愛する妻と娘もいる。だが、食べていくのは容易じゃない。時には、従弟のフレディがもちこむ盗品も売るしかなかった。
ある日、フレディたちの起こした強盗事件にカーニーは巻き込まれる。そうしてギャングと悪徳警官が、カーニーに目を留めたのだった。
妻子と自分を守るため、カーニーはならず者との裏取引を重ねていく。
結局、自分も悪党なのだろうか?
そのときフレディの危機を知らされ、カーニーが選んだのは――。
人種、貧富、性差の問題が渦巻く街を舞台に、『地下鉄道』著者が放つエンタメ小説!
物語はやや類型的なのかもしれないが、丁寧な取材によると思われる緻密な風俗や情景描写に引き込まれる。