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Posted by ブクログ
殺害された被害者が真犯人が捕まらないと幽霊としてこの世に残る設定のミステリ。
検察の主人公と弁護士である深夜、助手の幽霊の架橋がメインで進んでいく物語。
日本の起訴率の低さを訴える内容になっているように感じた。
異なるさ3つの事件が重なり、幽霊を共犯とするトリックはとても面白かった。
大きく動く事件が一つだけだったので、続編が出るのを期待。
Posted by ブクログ
死者が見えるという、設定の特異性からところどころで説明的な叙述があり、ちょっと回りくどいと感じるところがありましたが、全体的にはおもしろく読めました。世界観に慣れれば、ですね。
ただこの死者の設定をどう活かすか、というところに重点が置かれているように感じ、トリックの無理矢理感は否めなかったかなぁ、という感じです。
架橋の真相など、未解決部分もあるので続きそうですね。出たら読もうと思います。
Posted by ブクログ
─視(み)てはいけないものを視たのは、午前二時過ぎの夜道だった─
ある時から 死者がみえるようになった検事の印藤 累。
ある日 累は、死者と生者を繋ぐ役割が仕事だという 架橋 昴、同じく死者がみえるという弁護士の深夜 朱莉と出会う。
朱莉は真夜中だけ開かれる弁護士事務所で、死者が成仏出来るように手助けをしているという。
死者が成仏出来ない理由は、怨みや悲しみ、心残り等ではなく、【自分を殺した犯人が捕まっていないこと】にあるらしい。
死者を成仏させる条件、犯人が有罪判決を受けること。朱莉と累は真夜中法律事務所を訪ねてくる死者を救うべく 独自に捜査を始める。
累と朱莉に共通すること。自分の担当した事件の被害者が 【事件が解決した後】も現世の犯行現場に現れ続けていること。あってはいけないことだが【冤罪】がうまれたのではないか?真犯人は他にいるのではないか?
真相を探るうちに、死者が成仏するための 『もう一つの条件』に辿り着く。
死者がみえるなら、簡単に真犯人に辿り着くんじゃない?と思ったけれど そこはそう簡単にはいかないように出来てきた。当たり前か笑
累の同僚検事の桐崎もまた死者のみえる1人として登場するけれど、最初は累と朱莉のような志があったんだろうね。「有罪判決の宣言を聞き終えた後、事件現場に立ち寄るたびに、もし成仏していなかったらと...、頭がおかしくなりそうだった。」と、正義感が強すぎたのか……。
そうかな、そうかな、と思ってはいたけれど。
この『もう一つの条件』を使って、被疑者に『永遠に罪を償わせる』犯罪を思いついた犯行がすごい。
朱莉のキャラもいいし、朱莉と累のその後とか、昴のその後とか知りたいな。もしかしてシリーズ化するのかな。