あらすじ
日本にも、終末期の人や重度障害者への思いやりとして安楽死を合法化しようという声がある一方、医療費削減という目的を公言してはばからない政治家やインフルエンサーがいる。「死の自己決定権」が認められるとどうなるのか。「安楽死先進国」の実状をみれば、シミュレートできる。各国で安楽死者は増加の一途、拡大していく対象者像、合法化後に緩和される手続き要件、安楽死を「日常化」していく医療現場、安楽死を「偽装」する医師、「無益」として一方的に中止される生命維持……などに加え、世界的なコロナ禍で医師と家族が抱えた葛藤や日本の実状を紹介する。
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Posted by ブクログ
安楽死について、あまり知らなかったので、とりあえず読んでみた。
やはり知らない事、勘違いしていた事が沢山あって、勉強になった。
「すべり坂」怖い背筋がヒヤッとする。
意識してみておかないおかないといけない。
「大きな絵」「小さな物語」の例えは、わかりやすくて良かった。
その二つの視点は確かに必要と思う。
小さな物語視点で語られる、障害者の親としての内容について。
医療、介護、人手もお金も足りてないのは周知の事実。
これは政治の問題。
現在の現場の医療従事者に、そこまで求められても、正直厳しいのでは?と思う部分もあり。
医療従事者、介護員にも、著者言うところの「生活」があって、一人一人のニーズに応えられる体力は、現時点ではあまりないんじゃないかな、、、
もちろん寄り添うことができたら理想だし、本来そうすべきなんだろう。
皆そういう医療や介護をしたいと思ってると思う。
実践している人も組織もあるはず。
ただ現実的にすごく難しいんだろうな、、、とも思う。
とにかく、余裕がないんだよね、みんな。
どこもかしこもギリギリで回してる感覚があるよ。
世界がどんどん余裕がなくなってる気がする。
難しいね。