【感想・ネタバレ】粘菌 その驚くべき知性のレビュー

あらすじ

「知の巨人」、南方熊楠もビックリ! 粘菌のすごさ。「知性とは、発達した大脳皮質をもつ生きものだけが持てるものである」。この一般常識に、日本人研究者が「待った!」をかけた。脳はおろか、細胞同士をつなぐ神経系もない、単細胞でアメーバ状生物の粘菌が迷路で最短ルートを示し、時間の記憶を持ち、ハムレット的逡巡を見せた後、ある判断までする。もう立派に知性を持つといえるのではないか!この驚きの結果は、いま世界中で注目の的。粘菌の持つ「知性」の正体とはなんなのか。粘菌はいかにして「知性」をつくれるのか。知性とはなにか、意識とはなにか、身体とはなんなのか、大きな波紋を投げかけている。著者らは、2008年イグ・ノーベル賞の認知科学賞を受賞。さらにタバコの煙やお酒の匂いを嫌う粘菌の五感をめぐる話題から、関東圏の鉄道網を粘菌に設計させたユニークな実験まで、粘菌の驚異の能力に迫っていく。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ゾウリムシに知性はあるのか?カテゴリーの新書。知性として認識されるもののメカニズムは意外と単純なものの中にあるということを、粘菌を通して探っていく。最短経路の算出を行う実験、このネットワーキングがどのようなアルゴリズムによって行われるのか?分散処理の総体としての知性の表れ。後半は、学習、逡巡といったさらにチャレンジングな課題に挑んでいく。たぶん現在進行形の研究も多いため、特に後半部分は考え方のアイディアレベルの紹介が多いがとても楽しめる。刺激による周波数の選択と位相の揃い加減。まあ世の中が波しかないとしたらそこだよね。

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2014年11月13日

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