【感想・ネタバレ】神に愛されていたのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年04月16日

立場によって見え方は人それぞれ全く変わってしまう。本を読んでいて既に何度思い知らされたことか。
それでもまた、この本にそんな事実を突きつけられてしまいました。

例えば、天才が出てくるからタイトルは「神に愛されていた」だなんてどうなのかなと読む前の何も知らないときには思っていたんですが、段々と、ここ...続きを読むでいう"神"とはなんなのか。。。なんて。。。

何かに縋るような狂気が好きな人はぜひ読んでみて下さい。最高でした。

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Posted by ブクログ 2024年04月07日

 なんて切なく優しさに溢れた物語なんだろう。2人の天才作家、冴理と天音の物語がそれぞれの章で綴られていくわけだが、冴理の章を読み終え、天音の章を読むと、今まで自分が描いていた事実が一変し、なんで、どうしてと、もどかしく思わずにはいられなかった。

 天才作家、冴理は人気絶頂期の中、突然筆を絶ってしま...続きを読むった。30年後、冴理の元にもう一度小説を書いてほしいと編集者が訪れる。編集者に語る冴理の物語は、もう1人の天才、天音の存在に苦しめられ、天音を殺したいとまで思わせるものだった。

 そして、編集者の花音から語られる天音の物語は、冴理が想像もしていなかったものだった。

 誰しも苦手な人はいると思うが、もしかしたらその人は自分のことを誰よりも愛してくれる存在なのかもしれない。

 天音にもう少し勇気があったなら、冴理がもっと天音のことを分かろうとしていたならと思わずにいられない。

 この物語の中で『冷静と情熱のあいだ』を取り上げ、冴理と天音が共作を描くわけだが、この物語自体がそのような作風になっているなど、心理描写だけでなく、その技巧にも唸らされた。

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Posted by ブクログ 2024年04月03日

読みやすくて一気読み!
著者が「私はこの小説がとても好きだ」と、あとがきで書かれてたけど、私も好きだった〜\♡︎/
せつないけど、面白かった!

羨望、嫉妬、焦り、、才能ある若い二人の女性作家をめぐる愛憎劇。
物語を生み出すって、ほんとに身を削るほど大変な事なんだろうな。

物語は前半は冴理の視...続きを読む点で語られ、終盤は天音の視点で語られる。
視点が変わると今まで見てきた景色が変わる。

どちらの気持ちも分かるとこあるな〜。
もし素直な気持ちを伝えれてたなら、とタラレバを思わずにはいられないけど、思いが強いほどこじれてしまうんだろう。
それにしても、結婚までとかやり過ぎだけど笑
女ってそういう狂気じみたとこあるよな〜。

こんな風に書くとドロドロ激しい話を想像してしまうけど、全然そんな事なく、むしろ穏やかで静かなる狂気といった感じ。
最後、せつなさが後引くけど、とても良かったです♪♪


✎︎____________
装画が素敵。
木爾チレンさん初読み
木爾→きなと読むらしい
あとがきが良かった〜




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Posted by ブクログ 2024年04月01日

すごく面白かった。
前半が冴理パート、後半が天音パートになっているのだが、個人的には天音パートでギアが入り一気に読み、時には感情移入し泣きそうになりながら読んだ。天音がちゃんと冴理にちゃんと気持ちを伝えていたら。。自己完結せずちゃんと相談していたら。。そう思わずにはいられない。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月07日

文字が、こんなにも色鮮やかだなんて、私は知らなかった
黒いだけなんて思い違いも甚だしかった

この下りを読んだだけで心が震えました
本好きにはアート好きが多い理由が分かった気がします

もっと世に知れ渡って欲しい作品です

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Posted by ブクログ 2024年02月03日

小説に限らず、何かを創造して世に送り出す仕事をしている人は、こんな風に身を削りながら作品を創り上げているんだろうな。
『最終楽章』を読んだ時の衝撃が凄かった。
ぜひまた読み返したい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月02日

装丁とタイトルが気になり、何となく手に取って面白そうだから読み始めました。

詩的な流れるような文体がそうさせるのか、手を止めることなく一気に読み終えました。

帯に「女にだけわかる狂気」とあるように、二人の女性作家の嫉妬や狂気が描かれますが、女性向けの小説ということでもなく、物を創り出す仕事をして...続きを読むいる人であれば、創作における心の闇の部分に対して、性別に関わらず共感できるでしょう。

後半は驚くべき罪の告白もあり、闇はさらに広がりますが、最後には二人の作家の心のすれ違いがや誤解が融けていき、闇の中に一筋の光が差し込むような、かすかな美しさを残して終わります。

神に愛されたかったあの人に向けて、冴理どんな物語を描いていくのでしょうか。

いい作品でした。

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購入済み

またすぐに読みます。

2023年11月10日

本って良いなって思いました。ここ数年、本を読むことがなかったのですが、またたくさん読みたいって思いました。きっと、拾い損ねているところもあるので、すぐもう一度読み返したいです。でも、しばらくはこの余韻に浸っていたいとも。読みおわってすぐなので興奮状態で書いてしまい、レビューになっていなくてすみません...続きを読む。いい涙を流せました。

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Posted by ブクログ 2024年04月29日

 「女にだけわかる狂気」って何?ドロドロ系?わからなかったら? うーん、最近の帯過激じゃね?
 タイプの違う冴理と天音、2人の女性作家の才能と嫉妬を中心に、各視点で描かれる物語です。

 2人の対比が、光と影、羨望と嫉妬、希望と絶望‥と、相反する(表裏一体の)ものとして象徴的に描かれます。狂気とまで...続きを読むは思えませんでしたが‥。
 一つの事象の捉え方は人により違い、言動の伝わり方等で誤解を招くことはままありますね。それが魂を削るように生み出す作品世界だと、とりわけ複雑で過剰な思いに駆られるのかもしれません。

 本作を読みながら、三島由紀夫の『金閣寺』と映画『アマデウス』を思い出していました。

 『金閣寺』は、金閣寺の美に憑りつかれた学僧が、それに放火するまでを、告白の形で綴った物語(実際の事件をモチーフ)でした。
 美に対する嫉妬や参拝者への反感が、呪いと執着の心理に変貌する辺り、さらには、本作の2人が独白や手記の形で語られ、放火場面もあるので相通じる気がしました。

 『アマデウス』は、モーツァルトの圧倒的な才能にサリエリが嫉妬し、その才能を潰すため策略に打って出る内容(毒殺を含め事実は不明)でした。
 この設定を、女性作家2人の関係に落とし込んでますね。また、人の名前、章立ての楽章、13/33の年齢だけど拍子記号、モーツァルトの言葉の引用、同人誌や小説タイトル‥。モーツァルトへのオマージュと音楽的要素が、実にたくさん散りばめられていました。

 内容は妬みや憎悪が渦巻いているものの、小説という作品への深い愛情・想いを感じさせる物語でした。

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Posted by ブクログ 2024年04月17日

主人公の気持ちがよくわかる…
ちゃんとお互い話せばきっと分かり合えたはずなのに…でもきっとそんな余裕なんかなかった。
誰かと比較してどんどん自信をなくてしまう。
実によくある話。だからこそ感情移入してしまいます。
なんて切なくて繊細なお話なんだろうと思いました。

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Posted by ブクログ 2024年04月04日

読みやすかった。一気読みした。
女たちの話。作家たちの話。
無邪気な天才と彼女が憧れた人。天才は狂気をもって命懸けで憧れ続けた。
なんとなくだけれど映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』と同じ種類の狂気を感じた。

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Posted by ブクログ 2024年03月25日

学生の頃から作家になることを夢見てた冴理。新人賞を受賞し順風満帆といったところに現れた高校・大学の後輩で、同じ新人賞を受賞した天音。
天音が現れてから何もかもが上手く行かなくなり、嫉妬の感情を抱き、殺してしまいたいとまで…。
前半は冴理、後半は天音の視点で話が進んでいく。
あの時にひとこと気持ちを伝...続きを読むえることが出来ていれば、まったく違った結末になっていたのかもしれない。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月24日

ツイッターで、この作品に木原音瀬先生の名前が出てくると聞いて、興味を持ったので読んでみた。

『私が大好きな小説家を殺すまで』や『推し、燃ゆ』を先に読んでいたし、この作品自体アマデウス症候群の話だったが、単純にファンと作家、神とファンの話で面白かった。アンチにはならなかった。

殺したいほどの執着。...続きを読む
でもやっぱ一番は映画の「アマデウス」が好きだな。
自分より上のものを受け入れるか突き放すか無視するか潰すか。

面白くて一気に読んだ。美しい話だな。

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Posted by ブクログ 2024年03月21日

「あなたは、誰かを殺したいと思うほどの絶望を味わったことってあるかしら」
ヒット作を生みながら突然筆を折った小説家の告白。それはある人物の死が絡んでいて…
才能と嫉妬と少しの狂気。およそ誰もが持つ苦しさを掬い上げたようなお話。

最終的に1つの物語が2つの視点から語られます。
「神に愛されていた」と...続きを読む思う人と
「神に愛されている」と思った人。
そんな2人のお話だと感じました。
創造者の世界ではもはや当たり前の才能や嫉妬の物語としては読んでいてムカムカするような嫌な感じがあまりせず、なんとなく爽やかさまで感じます。
個人的にキーマンはヨーコだと思っています。

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Posted by ブクログ 2024年03月18日

これはなかなか借りられなかったので、やっと。

嫉妬、妬み、羨望。
私は歳をとったのか、今はこういう感情って全く無いのだけれど。
若い頃はこういう思いでいっぱいだったと思う。
ただ、純粋な思いは切ない。

内容はシンプルだけど、私はけっこう好き。

あとがきが、なんだかうるっとした。

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Posted by ブクログ 2024年03月14日

読書初心者の私が初めて一気読みした作品でした。
展開は予想しやすいかもしれないが、読みやすく面白かったです。
もっと2人がちゃんと話せばよかったのになぁって思う

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Posted by ブクログ 2024年03月09日

女性の心理がミステリーの形で存分に味わえる作品です。文字量もそこまど多くないので、一気読みできました。

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Posted by ブクログ 2024年03月07日

スラスラと読めた。冴理目線と天音目線で構成されていて、ここも伏線だったのかと驚く場面が多かった。タイトルの神は天音、天音にとっての神は冴理。最終的にはみんな愛されていたという展開も良かった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月12日

冴理に対する憧れ、命を救ってくれた小説
天音という光がなければ書けなかった小説
光があるからこそ闇がある
ページをめくる手がとまらなかった。

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Posted by ブクログ 2024年02月12日

この物語は2050年から始まります。
平成の回想を中心とした内容や少女小説を感じさせる文体に懐かしさを感じるのに、スピーディーな展開とセンチメンタルになりすぎない潔さが、むしろ新しいイメージの作品に仕上げていました。
近未来からのスタートの謎も最後に納得。
多少強引なストーリー展開ではあるものの、甘...続きを読むいのに、どこか苦味も感じさせる本作品はとても好みでした。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月05日

終始グロテスクでとても良い。
個人的に美しい物語で大好きだけど、こういう奴いるよな〜、、、、と萎える1面もあるよ

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Posted by ブクログ 2024年02月02日

若くしてデビューした天才小説家の二人

♠壊れた母と、汚部屋の隅で小説だけが救いだった
東山冴理は痛みの物語を。

♣︎世界が輝き、命を与えてくれた出会いから
白川天音は希望の物語を紡いでいた。

⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆

作品を愛し才能を認めながらも
天音に対する嫉妬と絶望から冴理は...続きを読む書けなくなる。
それから30年後。ある女性が執筆依頼に訪れたことで冴理は過去を話し始める。
「あなたは、誰かを殺したいと思うほどの絶望を味わったことってあるかしら」
冴理目線で進んでいきますが、
最後天音の手記であの時はこうだったのか!とすれ違いだった思いと秘密に繋がります。

⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆

✑ 『狂気』よりも不器用な愛がもどかしい!
気持ちを素直に伝えていたら、、
切ないけれど強い憧れが『神』の存在となり生きる希望になった天音は幸せだったのではないでしょうか。

天才モーツァルトに対するサリエリの嫉妬がモチーフの小説や『別れの歌』という曲も絡めた世界観は光と影が際立つ
⟡.·*.
「あとがき」がまた素敵。
「作品を生み出すというのは、人が生まれるのに似ている」
「この小説がとても好きだ」と、真っ直ぐな情熱を持った木爾チレンさん。作家さん目線の繊細な感情、0から1を生み出す苦しさはきっとリアルなのでしょう


登場人物と一緒に生きているような感動をこれからも探したいです。

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Posted by ブクログ 2024年04月05日

...あるよねーこういうどろどろとした気持ち。
羨ましくて羨ましくて悲しくて悔しくて苦しくてたまらない気持ち。

「...持っているあの子と、...ない自分」

こんな気持ちの時、
自分が認識できている世界が「真実の世界」のように感じてしまうけれど、認識できている世界なんて"自分視点の自分よがりの世...続きを読む界"なだけであって、
"視点が変われば、見える(認識できる)世界も変わる"

"「神が愛した」という対象"でさえ、容易に変わる。。

読みやすくて、一気読みでした。

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Posted by ブクログ 2024年03月28日

初読みの作家さん。前半の冴理編は素直に読めたけど、天音編はうーんって感じだった。天音の気もちと行動がチグハグ過ぎない?何でそうなるかなーって思って感情移入全くできなかった。まぁ、深く考えずに、物語の雰囲気を楽しめたらいいのかな。フワフワとした甘いお菓子のような雰囲気は楽しめた

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Posted by ブクログ 2024年03月24日

女の子たちはもれなくとんでもない思い込みの中を生きてく
それぞれが自分を愛する神の御心のまま動くもんだから世の中は物騒になる。当然だ。

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Posted by ブクログ 2024年03月11日

区切りが少し多めなのが気になるが読みやすい文体であり、要所要所のフレーズが良く刺さるものがあった。言葉選びが素敵な作家さんだと思う。
ただストーリーとしては意外性はなかったかなぁ。タイトル回収は好きだからそこは好みだけど。
たまには知らない作家読むのもいいよね。

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Posted by ブクログ 2024年02月29日

どうなるんだろうと思いながらスラスラ読めてしまって、あっという間でした。
才能があると大変なんだな、、というのがいちばんの感想でした。
一度上にあがると中々下に降りるのが怖くなるというか。
本当は憧れていたのに相手からしたら憎き相手だったとか、人生のままならなさってこれですよねぇと。
どれだけ才能が...続きを読むあっても完璧でいれる人なんていないんだなぁ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月15日

小説家は大変だなと思った。2人とも才能ある天才だが、それでも嫉妬などはあるのだなと思った。
でも、天音の思惑や雨の正体は少し予想ができてしまった。
すごく驚きがあるという感じではなかったが、小説としては面白かったです。

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Posted by ブクログ 2024年02月13日

冴理の天音に対する嫉妬心や憎しみが描かれた中盤くらいまでは、さほど面白いと思ってなかったけど、天音の手記の辺りから、俄然面白くなって止まらなくなった。
こんな強い思いが、こんなにすれ違っていたとは‥。
最後の最後、タイトルにグッときた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年01月31日

面白かった。
最近思うけど、面白くて、一気に読んでしまうが、
読んだ〜っ‼︎という感じになる本がほんとに少ないと思う。
私が年齢を重ねたせいかもしれないが。
世阿弥最後の華のように、読み終わったあとの読みごたえを感じる作品ではない。
キャッチーで、エンタメ。映画化とかされやすそう。この方の他の本を読...続きを読むんだことがないので、こういう時書き方なのか、わざとこうしているのかわからない。

最近、2つの視点から物語を書く手法が流行っているけど、創造力の低下が招いたことなのか、小説として本当に必要なのか?私にはわからない。

ダークサイドならダークサイドで良いと思う。

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Posted by ブクログ 2024年01月31日

初めて読む作家さん。題名に惹かれたので手に取った。まず、装画がとても素敵!パラパラめくると字が少ない!

題名から重厚な文章を期待したけれど、文は割とポップだった。ライトノベルのよう。なので、若い作家さんなのかな?とも思ったけど、登場人物の名前やキャラ設定が、割と平成初め頃な感じの雰囲気だったので、...続きを読むちょっとパンチの効いた中堅の作家さんという印象を受けた。

筋は面白く、どんどん先を読みたくなった。作家さんが本を書く大変さが少し垣間見れたので、小説を書いたこともない一読者が、あーだこーだ感想言うのはなんか申し訳ない気がした。ミステリーとは言えない気がした。

ドラマ化すると良さそう。天音役は、恒松祐里さんが直ぐに浮かんだ。冴理役は今ひとつぴったりくる方が思いつかなかったけど、鶴田真由さんとか?若い時代は別の俳優さんを起用してもらって。
嬰役を柄本佑さんのような色気あり、雰囲気あり、そして演技上手な俳優さんに演じてもらったらしまっていいなぁ、なんて一人で楽しく考えてました。

読者の感想なんて、お気楽で申し訳ないなぁと思いつつ…

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