あらすじ
勤めていた会社は倒産、住居からは立ち退きを迫られ、失意の中新居探しをしていた戸塚花菜は、カフェ『縁庵』の店主・一眞からある事をきっかけに契約結婚を持ちかけられる。
やむを得ず偽装夫婦としての生活をスタートした花菜。物に宿る思い出が見ることができる花菜は『縁庵』に持ち込まれた不要品と相談事を一眞とともに解決し、人と物の新たな縁を結んでいく。
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Posted by ブクログ
めちゃめちゃ感動しました……歴史や伝統が好きな人にはツボな場面がたくさんありますし、ラブロマンスにときめきたい人にもご満足いただけるはず!
ひとつだけ劇中の内容を紹介させてもらいますと、システィーナ礼拝堂天井画を模倣した建物が、主人公とヒロインの行き先に現れます。「え?日本の伝統を紹介する話なのに、キリスト教なの?」と思われる方もいるかもしれませんが、むしろ私は、田中英道さんをはじめとした、『日本人とユダヤ人の絆』を、事実や根拠を明らかにした上で解説してくれる話を聞いていますので……祇園よろしく、京都を舞台にしたお話こそ、むしろユダヤ人の世界観は驚くほど似合うものだと思えました。
京都の街並みは、治水技術に優れていますし、曲線ではなく、直線で設計されています。森の地形や自然の曲線をそのまま活かす縄文時代の日本と異なり、人工的な直線で設計する弥生のユダヤ人的な構造は、象形学……形から歴史を鑑みる学問においても、なんら不思議はないのです。神を数える「柱」が、「ハーシュラ」で、そのまま柱を意味するヘブライ語ですし、平安京も、ヘブライ語に直せばエルサレムです———驚くほどの一致ぶり! 諏訪の神社にある祭りも、生贄を捧げようとすると、天の使いがこれを止めという儀式がありますが、旧約聖書の同場面にそっくりです。鳥居の朱色と、過越祭の朱色もそっくりです。明らかに、ユダヤ人と日本人は、歴史的に同居していたことが分かります。
キリスト教世界観に擬えて、ラブロマンスを展開することに、日本の伝統意識が強い人ほど悲観的になるかもしれませんが、以上の前提を知ると、むしろすごく自然な気がしませんか?厳密には旧約聖書、つまりユダヤ教とキリスト教は違うものですが、カトリックは、組織権威化する前は、日本の本地垂迹……あらゆる神と融合すふ穏やかな性格も持っていたのです。白無垢もドレスも、御神酒も結婚指輪も———実は、とても似たものだったのかもしれません。
※以下、ネタバレを含みます。
個人的な雑記となります。
時間の許す方のみ、お付き合いくださいませ。
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すごくキュンキュンしました!
一眞さんがデートに誘う先が、淡路島って、ねぇ……これだけ歴史や伝統、神話に造詣が深い彼のことですから、国産みの儀式を知らぬはずはなく、つまり、「セックスしましょ❤️」のお誘い以外の何物でもないわけです。「月が綺麗ですね」が通じないと、がくり!と椅子から転げ落ちてしまいそうにもなりますが、まさに今回の勇気を振り絞った一眞さんのお誘いに、全く気づかなかったかなさんの様子は、胸キュンラブロマンスに、ほどよくコメディ要素も与えてくれました。笑笑 ありがたく椅子から転げ落ちさせて頂きました。笑笑
あとは個人的な共感としましては、ドライブシーンで流れる音楽が、サウンドトラックの曲であるというところが好ましく思えました。私自身、お気に入りのサントラを流しながら読書することが多いですし、こうしてこの感想を記している間にも、まさに聴きながら__でございますので。笑
皆さんは推しのサントラはございますか?
私は、学問、小説、と、ジャンルごとに聴きたい音楽の雰囲気が変わります。万能なのはクラシックですが__例えば学問を読むときは、ウルトラシリーズ、邪悪宣言(装甲悪鬼村正)、GOSICK、Metal Gear Solidシリーズ、などを聴いています。
Posted by ブクログ
会社は倒産して、住居は立ち退きをお願いされ
水をかけられ、入ったところは物が大量のカフェ。
欲しいと思った人に物を渡す、というカフェで
契約結婚を承諾した主人公。
物が見た映像を見られる主人公にとって
良かったのか悪かったのか?
最初の話の時点で、それ言われたら…な展開に。
少しずつ店主との間もつめ、能力の話もして…な
横やりが入るわけでもなく、ゆっくりと少しずつ
誤解もちゃんと解いて、な進み具合。
収まるところに収まった、という感じで
ゆるやか~な話でした。