あらすじ
主人公のつぐみは小学3年生の女の子。裏山で「われ様」という不思議な神様と出会い、願い事のかなうドングリをもらいます。つぐみはそのドングリを家に持って帰り、使わずに大切にしまっていました。そして3年後、愛するおじいちゃんのためにドングリを使うことを決心します……。読んだ人だれもが感動し、涙した、心温まる物語。家族の大切さや人を思う気持ちの尊さを、この物語は思い出させてくれます。児童文学者 村中李衣先生も「ただ共にあることの幸福な光に包まれる……何度読んでも涙が止まりません」と絶賛! 読みやすい文体とカラー挿絵で、小学校中学年からが対象。親子で楽しむことができます。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
田舎の女の子と、山の神様のおはなし。
文字が多い絵本とカラーの絵をたくさん使った児童書の中間くらいの文字量。
主人公のつぐみは三世代同居でおじいちゃんこ。
時々おじいちゃんと一緒に、お茶にするせんぶりをつみに山へいく。
ある日ありじごくにひっかかっていた小さな神様を助けたら、お礼に一日だけ願いがかなうどんぐりをもらう。
文章も絵も、描写が素朴で丁寧。
でてくる草や虫や土を感じられる。
実際にそれを知っている人が書いたものなんだろうと思う。
つぐみは良い子。
願い事をおじいちゃんのために使うと決めて、しかも勝手に願うんじゃなくておじいちゃんに願わせる。
つぐみの行為は自己犠牲ではなく「大事な人が嬉しいといいな」という自分の願いに従っている。
自然にそういう風に考えられるのは、家族みんなで慈しんで育ててきたからだ。
おじいちゃんおばあちゃんは勿論、そのおじいちゃんたちに育てられた息子(父親)とその妻(母親)もまっとうな人。
まっとうに生きることが当たり前の人。
ほんの少しのエピソードから、どんな人たちだかわかる。
頭と体が乖離してない。
きちんと丁寧に生きているお話だ。
ほこらにつくとおじいちゃんがくれる「ごほうびのおやつ」は氷砂糖かチャイナマーブル。
チャイナマーブルがわからなくてググった。
舐めると色が変わっていく飴玉らしい。うちのあたりでは変わり玉って呼んでたやつだ。