【感想・ネタバレ】負けくらべのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

シミタツ節が円熟味を増して帰ってきた!
訊けば、御歳86歳にして書いた傑作国産ハードボイルド。年齢を聞かずして読んで「変わってないなぁ」と感じていたのだが、登場人物たちの大半が60歳以上、それでも自分より年下ってことだからなぁ。

ハードボイルドって言うても、派手なアクションシーンは後半を除きほぼなし。それでも登場人物たちの生き様だけで十分ストイックで渋くて危険な香り。介護職の家族思いの60代おっさんがこんなにカッコ良く描けるってのは、ほんまシミタツならでは。

しばらく時代小説に傾倒されてはったようだが、現在舞台の小説もまた描いてほしい、もちろん量産とはいかないだろうからマイペースでOKOK。
読み損ねてきた時代小説も追いかけていきたいと思う。

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2024年03月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

志水辰夫氏は86歳か。
そんなお歳なのに頑張って書いたんだな、と思いながら読んだ。
氏の公式HP「きのうの話」はずいぶん前から読んでいる。年齢を重ねて体力的き苦労されている様子がうかがわれていたが、こんな長編をよくぞ書き上げたなと。
一気に読み終えてしまったが機会があればもう一度じっくり読んでみたいと思った。

作品紹介・あらすじ
伝説のハードボイルド作家、渾身の現代長編 初老の介護士・三谷孝は、対人関係能力、調整力、空間認識力、記憶力に極めて秀でており、誰もが匙を投げた認知症患者の心を次々と開いてきた。ギフテッドであり、、内閣情報調査室に協力する顔を持つ三谷に惹かれたのが、ハーバード大卒のIT起業家・大河内牟禮で、二人の交流が始まる。大河内が経営するベンチャー企業は、牟禮の母・尾上鈴子がオーナーを務める東輝グループの傘下にある。尾上一族との軛を断ち切り、グローバル企業を立ち上げたい牟禮の前に、莫大な富を持ち90歳をこえてなお采配をふるう鈴子が立ちはだかる。牟禮をサポートする三谷も、金と欲に塗れた人間たちの抗争に巻き込まれてゆく。それぞれの戦いの結末は!?ギフテッドの介護士は、徹頭徹尾、人の心に寄り添える。 【編集担当からのおすすめ情報】 伝説のハードボイルド作家86歳、19年ぶりの現代長編!「さりげなさが、なぜこれほど心に食いこんでくるのだろう。人生の逆説が行間に浮かびあがり、私はその衝撃にしばしば足を停めた」――北方謙三氏「主人公はどこまでもごくつましく、声もひそかに生きる、われらが隣人である。その彼の『平凡さ』を特異な資質とみなす『時代』との摩擦、相剋が、この作品でもあらためて語られるのだ、とまでは明かしてしまってもいいだろうか。志水辰夫待望の新作、待った読者を裏切らない現代小説である」――佐々木譲氏「作家には、円熟という果実を産み落とすことのできる豊穣な場所、境地が存在するのだということを、本書によって知ることができた。後からゆく同業者として、なんともありがたい本に出会えたことを、深く感謝したい」――夢枕獏氏「老いることの哀しみ、恐怖、そして救い。志水辰夫(シミタツ)シルバーハードボイルドを堪能した」――大沢在昌氏「シミタツ節健在なり! 志水辰夫の現代を舞台にした小説をもう一度読めるとは、これ以上の至福はない。舐めるように読んで堪能した」――馳星周氏

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2023年11月27日

Posted by ブクログ

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 前半は、どこへ連れていってくれるのだろうかと期待したのだけれど。
 ハードボイルドなのか、シミタツファンにとっては。もっとドライな作品ならば、乙川さんの近作の方が。好みの問題ではあるが。
 
 

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2024年04月05日

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