【感想・ネタバレ】女二人のニューギニアのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

有吉佐和子さんは、
女の情念たっぷりの重々しい世界を描く作家さんと思いきや、冒険譚的な笑いたっぷり発見たっぷりの旅紀行まで描く。

ニューギニアで単身調査している友人の人類学者さん(畑中幸子先生)に誘われて軽い気持ちで遊びに行ったら大変な未開の地だった…。
2日かけて山を越えたり、布からパンツを作ってみたり、なけなしの野豚でカレーを作ったり、出産後の女性の家になんとか調査をねじこんだり、なんとか生活し調査していく様子が、とてもワクワクした!
(材料が少ないところでモノづくりや生活を組み立てていくストーリー大好き)

紀行本をもっと読みたくなった。
あと畑中先生の本も読んでみたい。

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2023年04月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

作家の方のエッセイって、もっときっちり記録をとっていて、時系列で書かれてるのでは?と思い込んで読みはじめたら・・・

1968年の3月頃から5月頃までの約3ヶ月のニューギニアでの生活を綴っている。有吉佐和子の友人である、文化人類学者畑中幸子さんのもとで暮らすのだが、何しろ、ニューギニアの人たちが白人と出会ってまだ9年とか、そのくらいなので、文明が到達していない! ニューギニアでも、小さな空港からセスナで飛んで、さらに3日間いくつもの山を越えていく、その先に、畑中邸がある。畑中さんが研究してるのは、シシミン族の暮らし。もう、何しろ1968年。仮に舞台が日本でも現在とはかなり違ううえに、文明の影響を受けていないニューギニアの僻地。私の想像ではおっつかない!

南の国は、虫がでかいし、夜になったらいっぱい家のなかに出てくるらしい。無理だー。
食べ物は備蓄できる缶詰め。でも今みたいにバリエーションがない。野菜を植えても、トマトばかりできる。シシミン族の人たちに、畑中さんや有吉さんの「常識」なんて通じないので、1度トマトをあげると、次の日も「くれー」と集まってくる。ただでもらえると思われると、それも厄介。

ただ、色んな出来事が、有吉さんがニューギニアに行って何日目で起こったことなのか、ざっくりとしか書いてないし、時系列になってないから、よく分からんというのは、ある。
でも、有吉さんと畑中さんのやり取りがおかしかったり、とにかく、畑中さんが未開拓の土地で、女1人で研究してるってことがすごいことやと思う! こういう地道な努力を重ねられた多くの研究者の方の存在のおかげで、色んな国の文化や言語や慣習とかが分かっていってるんやね。

文庫本だつたので、カバンに入れて2ヶ月ほどちびちび読んでたので、途中で「早く日本に戻りたい」と思ってしまった。笑。
早く読みきるのが良いでしょう。

ちなみに、有吉さんの帰国はあっという間だった。ただ、帰国後マラリアに感染してることが分かり、入院。当時はまだ、出国前にワクチンが必須とかいう時代じゃないもんねぇ。そう思うと、1968年って、やっぱり昔だなぁーと思いました。
(有吉さんが38歳の頃)

※最初の投稿時に、1978年と記載していましたが、正しくは1968年です。9月1日に修正しました。

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2023年09月02日

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