【感想・ネタバレ】フェミニスト紫式部の生活と意見 ~現代用語で読み解く「源氏物語」~のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

フェミニズム的な視点で源氏物語を読み解く。
源氏が紫の上や玉鬘に「教ふ」ことが多いこと、どれもキモいんだけど、それを「マンスプレイニング」でまとめるとなるほどなと思う。昔も今も、おっさんは若い女性に上から目線で教えたがるもの。
薫は誠実な男性の印象が強いけど、妻ではなく都合よく関係を結べる召人が結構いた、とか、大君の人形を作りたがって中君に引かれているとか、むっつりスケベ感が意外と強くて印象が変わった。浮舟は大君に似た人形として薫に愛され、主体性のない女性なんだけど、匂宮が戯れに渡した硯で書いた歌に無意識の本心が表れてしまったり、自殺未遂後に手習をして独詠歌を何首も詠み、そこで自分の言葉を獲得していたり、そして最終的には薫を拒絶するそのあり方が、女性の自我の目覚めみたいで興味深い。浮舟が、一番多く歌を詠んでいる女君らしい。

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2024年01月03日

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