【感想・ネタバレ】渇きの地のレビュー

あらすじ

オーストラリアの田舎町で牧師が銃を乱射し、五人を殺して射殺された事件が発生した。町を訪れた記者のマーティンは、取材の中で牧師をかばう住民が多くいることを知る。だが、ひとりの老人が住民の言うことは信じるなと告げ……。事件の真相と町の秘密とは?

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Posted by ブクログ

ネタバレ

・あらすじ

旱魃に苦しむオーストラリア内陸の町リバーサイドが舞台。
その町では1年前牧師による銃の乱射事件が起きた。記者であるマーティンが取材を行った住民の殆どは牧師に対して好意的な様子…。
人気があり敬虔な牧師がなぜ銃乱射事件を起こしたのか。

・感想
牧師の動機を探るうちに色んな要素や過去が判明するタイプのストーリー。
個人的には戦地取材でPTSDとなったマーティンがこの事件の取材を通して「ジャーナリズムとは」と己の仕事、やるべき事を見つめ直していくリハビリの過程が面白かった。
どこまでも客観的にものごとを見て、書いてきたマーティン。
初めて当事者になる事で今までの自分の無感覚や「真実以外への無関心さ」を自覚するくだりは良かった。
(本邦のマス◯ミは真実とかどうでも良いらしいけど)「真実を知る権利」ってなんだろう?
それを錦の御旗に横暴なことしてる印象あるからあんまりあの手の人たちは好ましくないけど、この作品は作者自身がジャーナリストだったらしく葛藤や矛盾などが書かれていて面白かった。

三部作らしく解説に残りのあらすじ載ってたけどなんか意外な展開になりそう。
オーストラリア舞台の作品は初めて読んだけど、日本の公安的立ち位置のキャラが結構いい味出してた!

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2024年02月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

作者の経歴がそうさせるのか、描写が鮮明に感じた。
何の予備知識もない舞台なのに、没入感がすごかった。事件の展開に夢中になるのはミステリならではのものだけれども、自分もそこにいるような感覚は珍しいかもしれない。
中盤以降、物事が大きく動くのに、街は旱魃で動きがない。対比がよかった

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2024年01月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かったけど、主人公の途中の解説が長いせいか、飽きそうになった。
解説のせいで、複雑な話が判りやすい面もあるけど、もう少し何とかならないのかとも思う。

0
2024年01月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ


旱魃と不景気と暑さでいらいらしている人たちにいらいらする時間も長いし、スクープ抜いた抜かれたもめんどくさいと思いましたが、
じわじわと真相が明らかになっていく過程は読み応えがありました。

0
2023年11月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

期待して読んだけど、そうでもなかったパターン。

解説の松恋さんは「こんなに悶々とさせられる小説は珍しい」としながらも、「どこか危なっかしいところのある人物を探偵役に据えることで、作者は読者の感情を操っているのである」と、この悶々加減に好評を寄せている。
自分的には終始ジャーナリスト魂を盾に自己弁解的な主人公の振る舞いに全然気持ちが共鳴できず、「何なんだこいつは」という気持ちが先に立ってしまい、楽しみきれなかった。

オーストラリアの田舎町リバーセンドに赴任していた牧師が、とある日曜日の礼拝前に銃を乱射し5人の命を奪った。
事件から1年が経過しようとする中、アフガニスタンでの取材中に心の傷を負った新聞記者マーティンは「あれから1年、町はあの事件とどう向き合っているのか」というテーマで取材してこいとの上司からの命によりこの地に降り立つ。
当の牧師は駆けつけた警官に射殺されている上、小児性愛の疑惑も掛けられている。
ところが町の人々にコメントを求めると、意外にも擁護する声も。
1年経過後の町の様子への取材もそこそこに、あの事件は何だったのかの謎に囚われ始めたマーティン。
その矢先、町の北に広がる灌木地帯で発生した火災、そしてそこから発見された約1年前のものと思われる2体の若い女性の死体。
乱射事件との関連はあるのか。。。

1年前の銃乱射事件、1年後に見つかった死体、加えて、、、という複数事案を主要登場人物達がこれでもかこねくり回す展開。
まるでルービックキューブのようだった。
複数の事件を細切れにしてガチャガチャして、段々と真相に近づいていく。
とある時点でそれっぽく見えた絵姿もどこかピタリとしないところがある。まだ何か足りない。あっちの事件の説明がつかない。
さっき表にあった見え方はいつしか裏面に行っていて、また戻ってくるけど、やっぱり裏に行っちゃった、みたいな。

最終的に出揃った真相にはなるほどーだったけれど、途中がとにかく忙しいし、そういう感じの印象操作はずるいなーっていうのもあって、やっぱりもう一歩というのが正直な感想。

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2025年02月17日

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