あらすじ
首都圏を震撼させた地下遺構連続殺人事件。その犯人も被害者の共通点も不明のまま、捜査は暗礁に乗り上げていた──。そんななか、地下遺構探索サークルを主宰する大学生・藤間秀秋、名探偵・七ツ森神子都とその助手・風野颯平らは、令嬢・御坂摩耶の依頼で、彼女の祖父である有名政治家が遺した別荘を訪れる。そこに隣接する地下遺構を調査中に山崩れが発生、身元不明の屍蝋化死体、摩耶の祖父が金塊を残したと信じるグループとともに、内部に閉じ込められてしまった。脱出方法を探して地下遺構を彷徨うなか、何者かに一人また一人と殺されていく。七ツ森と風野たちは連続殺人犯を突きとめ、閉鎖空間から無事生還できるのか。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
首都圏で地下遺構での連続殺人事件が起きている1980年の東京。大学生の風間颯平は、地下遺構探索サークルの藤間秀秋と七ツ森神子都とともに御坂摩耶から祖父の遺した地下遺構の探索依頼を受ける。探索中に屍蝋化した遺体を発見。摩耶の親族たちとも遭遇し、山崩れが起きて閉じ込められてしまう。出口を求めて探索を続けるが、人が殺されていき…。
現代ものかと思ったら舞台は昭和だった。1980年の東京。地下遺構という特殊環境でのクローズドミステリー。
捜査コンサルタントとして捜査に関わらせるためか結末に導くためか神子都の設定が重い。主人公の颯平は普通の好青年っぽい印象だった。藤間はよくわからないけれど、その辺りでバランスを取ってるのかな。
作中に出てくる親子(特に父親)が屑。殺されても仕方ない。というかちゃんと捜索していれば最後の被害者は助かったのでは?と思ってしまう。鎮魂のために地下遺跡の静謐を守るよりも、この父親が全ての元凶なのだから加害者に復讐する方にいかないのが不思議。加害者の遺体見ても殺し方が美しくないとか言ってるし、殺した人たちを墓荒らしみたいに思い込んでるっていうのも、うーん…。
最後にどんでん返し、とか最後に火事とか起きて逃げないといけない状況になる、とかよく見るけど、なんとなく最後の方展開ぎゅぎゅっと詰め込んだように感じた。