【感想・ネタバレ】波あとが白く輝いているのレビュー

あらすじ

第63回講談社児童文学新人賞佳作入選作、待望の書籍化!

亡き母が愛した、海光祭を復活させたい!
三船七海は海光小学校の6年生。1歳の時、東日本大震災で母と祖母を亡くし、祖父と母の妹・汐里さんと暮らしている。ほとんど母の記憶のない七海だったが、母の同級生から、母が熱心に取り組んでいた海光祭のことを聞く。それは地域の人たちの協力を得ながら作り上げる、海光小の大イベントだったが、震災後はとだえ、開催されていなかった――。
震災から10年が経ち、新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、七海の新しい挑戦がはじまる!

東日本大震災遺児の喪失と再生の物語。巨大すぎる現実に創作で立ち向かう作者の勇気とそれを支える筆力に敬服した。
――児童文学作家・安東みきえ(講談社児童文学新人賞選考委員)

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Posted by ブクログ

 震災でお母さんがしんじゃって汐里さんもようすけさんと結婚して七海がおじいちゃんと二人になってそのドキドキするのがすてきだった。

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2025年03月25日

Posted by ブクログ

これ、最近読んだ児童書の中でも抜群に良かった。

震災を経験した海辺の町で暮らす、小学6年生の主人公。
その町では、大切な人を失った人たちが生きている。
コロナという見えない敵にも翻弄されながら、卒業を間近に控えた主人公が、亡くなった母の思い出を辿り、やがてひとつの目標を立てる。
大きな事件が起こるわけではないけれど、家族や友だちとのすれ違いや仲直りの中で、本当の強さについて考え、少しずつ答えをみつけて成長していくストーリー。

…っていうと、なんだか堅苦しい教科書的な話かと思われそうだけど、ぜんぜんそんなことはない。
登場人物たちがみんな(大人のわたしから見ても)とても魅力的な奥行きがあって、あたたかな雰囲気がずっと流れているから、物語の世界にどんどん入っていける。

舞台になっている町の風景も、その場のにおいや温度が感じられるくらい丁寧に描かれている。
自分も石巻には震災後に一度行ったことがあったので、なんとなく記憶と重ねて想像はできたけれど、物語の中ではそこに暮らす人だけが知っているような海がたしかに広がっていて、実際に見た以上に深く心に響いてくるような気がした。

エピソードのひとつずつにも、救いみたいなものがちりばめられていて、何回もじんわり泣きそうになってしまった。

人生には時に、自分の力だけではどうしようもないことも起こる。
都合の良い逆転劇なんて、現実にはなかなか起こらない。しっかり負けることもある。
それでも大切なものを大切にしていれば、いつかちゃんと笑えるようになる。
そんなことをしずかに、でもまっすぐに教えてくれるような物語だった。

読み終わったあと、ふと作者が男性だってことに気づいて、ちょっと意外だった。
なんでこんなに小学生の女の子の心の中を描いて違和感がないのか、不思議なくらい。

展開や設定に奇を衒うこともなく、地に足がついているのに子どもを置き去りにしないようなやさしい文章で、なんだか久しぶりにとても好きな児童書の作家さんを見つけた気がしました。
読めてよかった。

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2025年02月15日

Posted by ブクログ

児童書です。青沼洋人さんのデビュー作「さくらいろの季節」を読んだ時、高学年の心のうつろいをなんて繊細に表現する作家さんなのだろうと思っていました。そして、綺麗事だけでない、どうしようもなことがあるのも、さらっと描いてくる…
今回の作品も6年生の主人公七海の成長が眩しいほどに素敵に描かれています。
日本大震災、コロナとなかなか難しいテーマでしたが、「だれかのために、できることがあるなら。」全体を通したこの温かなメッセージが独りよがりになることなく、全体を包んでいました。

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2024年06月04日

Posted by ブクログ

東日本大震災で祖母と母を亡くし、祖父と2人で暮らしている七海。少し引っ込み思案な七海だったが、あることから、母が自分と同じ年だった頃の交換日記を手に入れる。記憶にない母が、小学校6年の頃正義感が強く何事にも全力で取り組んでいたことを知り、母が委員長として引っ張っていっていた海光祭を再開させようと周囲に働きかけていく。
いろいろな困難を乗り越えて成長する七海の姿に励まされる話だった。
ただ、コロナ禍の話なので、もう少ししたら子どもには通用しなくなるかも‥。

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2025年08月28日

Posted by ブクログ

東日本大震災、決して忘れてはならないと改めて思いました。そしてコロナ禍、多くの人があらゆる情報にふりまわされ、会えなくなった親族も多くいました。特にこどもたちは経験すべき体験の機会を多く奪われたように思います。日本の対応はあれで正しかったんだろうかと思わされる内容でした。
小学生にも大人にも読んでもらいたいです。

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2024年10月02日

Posted by ブクログ

東日本大震災によって母を亡くした七海は小学六年生。東日本大震災により途絶えてしまった海光祭を復活させたいという七海とその友達が奮闘する話です。東日本大震災をテーマにした本はなんとなく暗い話が多いのですがこの本は未来に向かって進んでいく七海たちがとてもかっこよく温かいのでとてもおすすめです!さらにこの本はコロナ禍の時代が舞台なのでなんとなく懐かしくなりました。私もコロナで行事がたくさんなくなりったりとか色んな思い出が蘇ってくる1冊です。

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2025年06月14日

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