あらすじ
江戸川乱歩賞受賞第一作
2022年のミステリーランキングを席巻したZ世代のアガサ・クリスティーが描く哀しき連鎖殺人
「私たちが絆を断った日、島は赤く染まった。」
復讐を誓う男がたどり着いた熊本県の孤島(クローズドアイランド)で目にしたのは、仇(かたき)の死体だった。
さらに第二、第三の殺人が起き、「第一発見者」が決まって襲われる――。
2020年8月4日。島原湾に浮かぶ孤島、徒島(あだしま)にある海上コテージに集まった8人の男女。その一人、樋藤清嗣(ひとうきよつぐ)は自分以外の客を全員殺すつもりでいた。先輩の無念を晴らすため--。しかし、計画を実行する間際になってその殺意は鈍り始める。「本当にこいつらは殺されるほどひどいやつらなのか?」樋藤が逡巡していると滞在初日の夜、参加者の一人が舌を切り取られた死体となって発見された。樋藤が衝撃を受けていると、たてつづけに第二第三の殺人が起きてしまう。しかも、殺されるのは決まって、「前の殺人の第一発見者」で「舌を切り取られ」ていた。
そして、この惨劇は「もう一つの事件」の序章に過ぎなかった――。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
凄く面白かったです。
一部のクローズドサークルで起きる事件はミステリファンからしたらワクワクしましたし、誰が誰を殺したのか犯人は一人なのか複数なのか、どうやって殺したのか、顔を潰した理由は何なのか考えながら読むと2時間3時間あっという間に経ってました。
二部は登場人物達が一部の誰と繋がっているのか考えながら読んでました。
作者さんの次回作、待ち望んでます。
ありがとうございました。
Posted by ブクログ
前々からTikTokでの紹介動画を見て気になっていたので今回読んだ。
第一部の事件は最初犯人は2人いるんじゃないかなと思って読み進めていたけど、1人で全て犯行を実行していたと分かって悔しいけど、面白かった。
密室は仕方なくなってしまったのではないかという推理は当たっていたが、船を使っていたことには気づけなかった、、船を隠すところがあるという時点で考えるべきだった。服が違うのは人物が違うからという理由もわからず悔しい。
第2部の事件は第一部の真相をこっちが知っているからどんどん第一部の事件と繋がっていくのは怖かった。
やっぱり、警察が捜査する話よりは、事件に巻き込まれた人が捜査していく方が緊迫感もあって好みではあるので第一部の方が面白かった。
Posted by ブクログ
第一部
無人島である徒島の海上コテージに遊びに来た7人の男女と管理人。
そこで起こる連続殺人事件。しかも、殺されるのは、前の殺人の第一発見者。そして被害者は舌を切り取られていた。
第二部
徒島での連続殺人事件から数年後、大阪で連続殺人事件が起こる。しかも、また前の殺人の第一発見者が次の被害者に。
第一部で次々と起こる殺人の不可解さとスピードにハラハラし、ラストの展開に驚く。その余韻を残したまま、また二部の不可解な連続殺人の謎にのめり込んでいく。
どんどんページをめくりたくなります。
二部での登場人物達の切ない心情を知るほどに一部での謎も解けていく感じでした。
思いの届かなさが特に切ない。
そして、二部のラストにはほんの少しでも幸せをと祈りたくなりました。
Posted by ブクログ
面白かったし、楽しめたけど
徒島での犯人は秒で分かる
二部でどんな確率だよってツッコミたくなる程繋がった
横島兄弟があまり好きになれなかったのと、
ただの先輩の為に6人を殺して自殺するとか、、
あの時のサッカー部の関係性は普通じゃなかったから。で片付けられるのはちょっと無理があるなと思った
Posted by ブクログ
島原湾に浮かぶ無人島・徒島の海上コテージに集まった7人の男女。樋藤清嗣は復讐のため、他の6人の殺人を計画していた。樋藤が計画を実行に移せず悩む中、参加者の1人が舌を切られた死体となって発見される。立て続けに第2、第3の殺人が起きるが、被害者は前の殺人の第一発見者だった…。
ちょうど読んでいる時に『十角館の殺人』のドラマを見ていたので、似たような展開に驚き。孤島と連続殺人と復讐はワンセットなのか。
二部構成と知らなかったので、半分ぐらいでみんな死んでしまってびっくりした。第二部は第一部から3年後、変わって舞台は大阪。主人公が樋藤の事件と何の関わりがあるのか読み進めていくまでわからず、終盤色々わかるとすっきり。面白く読めたが、樋藤の先輩に対する気持ちも犯人の妹に対する気持ちもわかるようなわからないような不思議。複雑。