あらすじ
女でありながら男の服を着て弓と剣を操るモードは、その卓越した技能ゆえに、幼なじみのガンツに兄を人質にとられ、無理な要求を突きつけられた。ガンツは最近領地を没収され、取り戻そうと躍起になっていた。女のモードなら疑われずに、新しい領主の動静をうかがえる。そう思った彼は卑劣にも兄思いのモードを脅して、城の内部に侵入させようと考えたのだ。そしてモードはガンツに命じられるまま新領主の護衛に名乗り出た。新領主ウィリアム・ド・ローアンはどうやら王にうとまれ、この北イングランドまで飛ばされたらしい。噂では見映えのよさと愛の技巧で宮廷の女たちを骨抜きにしたというから、きっと格好ばかりの伊達男なのだろう。確かに伊達男には違いなかったが、ウィリアムの目は節穴ではなかった。彼は見抜いていた――モードの計画ばかりか、彼女の美しさまでも。
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これぞハーレクインの最高峰!
男顔負けの強い女兵士のアクション、叶わぬ恋の葛藤、死ぬ覚悟の決戦前のシーン、情熱的な最後のたった一夜の抱擁、愛する人を逃して自分一人が敵に立ち向かっていくヒロイン。
二人の恋愛も男性リードで自然な感じで進みます。色々な脇の登場人物達とのお話も織りなされてきますが、リズムが軽快で話の展開もスムーズです。一気に読めました。
モードは賢くて優しくて、本当にウィリアムを深く愛しているから、予期する別れも状況を理解して受け入れます。切ないシーンもありますが、最後はもちろんハッピーエンド。
最高の中世のラブロマンスで、とても読み応えのあるハーレクインでした。お薦めです。
5★と言わず、10★としたいところ。