あらすじ
日本唯一の公式本『人を動かす』が、1936年初版、1981年改訂版を経て、約40年ぶりに大改訂。人が生きていく上で身につけるべき「人間関係の30原則」を、長年集めた実話と、成人教育の現場で磨き上げた実践例を交え、説得力豊かに解き明かす。深い人間洞察とヒューマニズムを根底に据え、人の心を突き動かすための行動と自己変革を促す感動の書。あらゆる自己啓発書の原点となった不朽の名著にして歴史的ベストセラー。
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Posted by ブクログ
素晴らしい。何度だって読みたい。
改訂版ではあるけれど、カーネギーさんがいかにして人を尊いものと扱っていたかが分かる。言葉の一つ一つが丁寧で、尊厳を感じる。
何度も読み直すべき一冊。
以下心に残った文章等
31
他人の欠点を直してやろうという気持ちは、確かに立派であり賞賛に価する。だが、どうしてまず自分の欠点を改めようとしないのだろう。
64
人を説得させて何かやらせようと思えば、口を開く前に、まず自分に尋ねてみることだ。「どうすれば、そうしたくなる気持ちを相手に起こさせることができるか」と。
83
友を得るには、相手の関心を引こうとするよりも、相手に純粋な関心を寄せることだ。
ところが、世の中には、他人の関心を引くために、見当違いな努力を続け、その誤りに気づかない人がたくさんいる。
105
幸不幸は、財産、地位、職業などで決まるものではない。何を幸福と考え、また不幸と考えるか。その考え方が、幸不幸の分かれ目なのである。
109
笑顔を使い切った人間ほど、笑顔を必要とするものはございません。
124
どんなほめ言葉にも惑わされない人間でも、自分の話に心を奪われた聞き手には惑わされる。
135
話し上手になりたければ、聞き上手になることだ。興味を持たせるためには、まず、こちらが興味を持たねばならない。相手が喜んで答えるような質問をすることだ。相手自身のことや、得意にしていることを話させるように仕向けるのだ。
146
常に相手に重要感を持たせること。
148
この日の午後、人の幸せの総量を少しだけ増やせたような気がした。
166
議論したり反駁(はんばく)したりしているうちには、相手に勝つようなこともあるだろう。しかし、それはむなしい勝利だ。相手の好意は絶対に勝ち得られないのだから。
194
昨日の私の意見は、必ずしも今日の私の意見ではありません。
213
相手を説得しようとして、自分ばかりしゃべる人がいる。相手に充分しゃべらせるのだ。相手のことは相手が1番よく知っている。だから、その当人にしゃべらせることだ。
218
相手に押し売りはできません。買う気にはせねばならないのです。
239
相手をやっつけるよりも、相手に好かれる方が、よほど愉快である。
298
相手をある点について矯正したいと思えば、その点について彼はすでに人よりも長じているといってやることだ。
Posted by ブクログ
元祖自己啓発本(?)なだけあって、濃い。
自己啓発あるあるの「こんなの当たり前じゃん。できたら苦労しないんだけど」現象がほとんど無かった。
↓印象に残った文
・悪い人間ほど自分のことは棚に上げて、人のことを言いたがる。
・人を動かす秘訣
●自ら動きたくなる気持ちを起こさせる。
●どんな履歴がもたらされるか伝える。
●その人が好むものを問題にし、それを手に入れる方法を教えてやる。
・相手の、他人に認められることを渇望する気持ち⇒(自分が)正しく満たしてやる⇒相手の心を手中に収められる
例:相手の長所を伸ばすために褒める、励ます
・人間は、何か問題があってそれに心を奪われているとき以外は、自分のことばかり考えて暮らしている。
⇒しばらく自分のことを考えるのをやめ、他人の長所を考えてみる
⇒お世辞を言わなくて済む
・この道は一度しか通らない道。先延ばししないで今すぐやろう。
・どんな人間でも、何らかの点で私より優れている。私の学ぶべきものを持っているという点で。
・人間の行動は、心の中の欲求から生まれる。
・成功の秘訣は、自分の立場だけでなく、他人の立場を理解し他人の立場から物事を観れるようにすること。
・大学で難しいことを学んだ人でも、自分の心の働きについて全然知らないことが多い。
・万人の指示を得る方法
⇒相手の心中に強い欲求を起こさせる。
・友達を作る方法
×相手の関心を引こうとする
〇相手に純粋な関心を抱かせる
・作者が人間を好きでないなら、世間の人もまたその人の作品を好まない。
・舞台に立つとき、必ず心の中で「私は、お客様を愛している」と繰り返し唱える。
・電話では、相手への熱意と関心が伝わるように話す。
・笑顔には、渋面よりも豊富な情報が詰まっている⇒成功に導く
・仕事が面白くてたまらないくらいでなければ、めったに成功者になれない。
・快活さを失ったら?
⇒いかにも快活そうに振る舞い、快活そうにしゃべる
・家から出るとき
あごを引いて頭をまっすぐに立て、大きく呼吸をする。日光を浴びる。
・大きな素晴らしいことをやりたいと考え、絶えず念頭に置く。月日の経つといつの間にか、念願を達成するのに必要な機会が握られていることに気づく。
・正しい精神状態は優れた想像力を備えている。
・心からの願いはすべて叶えられる。人間は心掛けたとおりになるものである。
・手元のことをやめて相手の話を聞く⇒相手に愛が伝わる
・訪ねてくる人の好きなことについて、ギリギリまで研究しておく。
・人と話すと自分自身の人生が広がる。
・常に相手に重要感を持たせる(これにより紛争に巻き込まれたりしない)。
・人にしてもらいたいことを、人にしなさい。
・普段当たり前のように接している人(家族やカップルなど)に特別なもてなしをして驚かせてみてはどうだろう。
・相手に話を聞いてもらう方法
その人自身のことを話題にする(⇒相手は何時間でも自分の話を聞いてくれる)
・言葉による闘いで相手の考えを変えさせることは不可能。
・誤解を解く方法
×議論
〇相手の立場で同情的に考える思いやり
・意見の不一致を歓迎せよ。二人の人間がいて、いつも意見が一致するなら、そのうち一人はいなくてもいい人間だ。
・まず相手に意見を述べさせ、最後まで聞く。
・相手の主張を聞いたら、まず賛成できる点を探す。
・相手が反対するのは関心があるから。大いに感謝せよ。
・私たち夫婦は、二人のうちどちらかが怒鳴り始めたら、もう一人は黙って耳を傾けると決めている。
・「実は、そんな風には考えていなかったのですが、おそらく私の間違いでしょう。私はよく間違います。間違っていたら改めますので、一つ事実をよく考えてみましょう」
・他人から非を指摘される場合、相手の出方が優しくて巧妙だと、非を認めやすい。
・間違いを頭から決めつけるやり方は敬遠される。
・穏やかに話す。
・最初は相手に「イエス」と言わせるような問題ばかりを取り上げ、できるだけ「ノー」と言わせないようにしておく。
・会社への面接の際、事前にその会社のことを調べて置き、「何年前に〇〇のような感じで立てられた会社なんですね」などと関心があるように話すのがコツ。
・川や海が数知れぬ渓流の注ぐところになるのは、身を低い所に置くからである(=謙虚でいろ)。
・非難はどんな馬鹿者でもできる。賢明な人間は相手を理解しようと努める。
・原因に興味を持てば、結果を受け入れやすくなる。
・「あなたがそう思うのはもっともです。私もあなたの立場だったらそう思うでしょう」
・相手をやっつけるよりも、相手に好かれるほうが愉快だ。
・何日もエスカレーターが止まるなら、八時間止まるほうがマシだ。
(八時間も工事でエスカレーター止めてらんねえよ!と言ったホテルのオーナーに対し、工事の人が「八時間かけてしっかり補修しないと、結果的に何日も止めなきゃいけないよ?」と言ったときのエピソード)
・人間は同情を欲しがる。
・忙しい人に面会を求める際、
「左記のとおり回答します。
一、面接日時
一、面接時間」
というふうに項目を記入すればいいだけの手紙を出すと、返事をくれるかも。
・演出を考える。
・仕事が面白ければ、誰でも仕事をしたがり、立派にやり遂げようと意欲を燃やす。
・良い点を褒められたあとなら、相手の苦言に耳を傾けることは難しくない(麻酔の後なら痛くないのと似てる)。
・「しかし」というワードは使わない。
・遠回しに注意を与える。
・人に小言を言うとき、自分は決して完全ではなく失敗も多いが、と前置きをする(=まず自分の過ちを話したあと相手に注意する)。
・命令せず、意見を求める。
×「~しろ」「~するな」
○「~はどうかな」「~はどう思う?」
・私が相手をどう評価するかではなく、相手が私をどう評価するかである、相手の人間としての尊厳を傷つけることは犯罪。
・批判を控え、褒める。
・人を変えたいと思う時は、その人の心の中に隠された宝物を気づかせてあげると良い。
・私たちは、自分たちが持つ可能性の半分にも達していない。肉体的、精神的資質のごく一部しか活用できてない。
・誰しも人から尊敬され、賞賛されるものを1つは持っている⇒短所ではなく、長所を伸ばす機会を与えるべき
・部下は、既に確立された定評を努力目標として示された場合、過去の仕事に匹敵する仕事をやろうとする(良い評判を立ててやると、期待を裏切らないようにやる)。
・才能がないと否定すると、向上心の芽を摘み取ってしまう。
・感謝の言葉、報酬、認められることなどが得られると分かった時、協力してもらえる。
・断り方
×忙しい
○誘われたことを感謝した後に、残念ながら~と続ける
・肩書きや権威を与える方法は効果がある。