【感想・ネタバレ】魔百合の恐怖報告 黒き念の術者のレビュー

山本まゆり / 寺尾玲子

『ＨＯＮＫＯＷＡ』読者に高い信頼を得る霊能者・寺尾玲子氏のお仕事をコミック化した大人気シリーズ。今回著者・山本まゆりが相談者となる「黒き念の術者」は前中後編、合計110ページの超大作を収録。大好評の今だから語れる裏話ページも収録。

[ブクログ · ★★★★★]

実在の霊能者、寺尾玲子。今回は天宮視子の登場はなかった。長く続いていたシリーズだけあって、パワーアップしているのは寺尾玲子達霊能者達だけではなくて、依頼者や相対する存在も同様のようだ。呪者達は自分が仕掛けた呪術に対して、返りが来ることまでも計算して手順を踏んでいるし、攻撃を仕掛けてくる霊能者も手順を踏んだ修行をした者だ。それ以外も依頼者は信仰をやめた時は手順を踏んでいるが、取りこぼしがあったとかそういう話ばかりだった。情報化時代だから、情報を得て相談者や敵対する者も進化しているようだ。それに対して寺尾玲子もパワーアップしているが、最終的には力の強い神社や土地に助けを依頼している。やはり神の力には、人間は敵わないという事だろうか。ダイレクトに助力求めて力を借りれる寺尾玲子も、もはや神に近いのだろうか。