【感想・ネタバレ】伝わる・揺さぶる! 文章を書くのレビュー

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Posted by ブクログ

人に考えを伝えるとはどのようなことなのか、長い間丁寧に考え続けている人が書いた本。

この本を読んで、文章という「自分」と「相手」を繋ぐ道具の使い方が少しだけクリアに理解できたように思う。

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2024年02月16日

Posted by ブクログ

文章の書き方の本でこんなに薄く為になった本は初めてでした。
高校生の小論文の添削に関わってきたとのこと。なるほど、わかりやすく次から使えそうな方法がたくさん載っていました。

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2024年02月05日

Posted by ブクログ

言葉、文字で自分の考えを伝える難しさを日常的に感じていた。
その中で、「人に伝える文章とは?」を考えさせてくれる、この本は、人に薦められる本となった。
相手のことをどれだけ考え、自分よがりでなく、本当に伝えたい時にどうすればいいのか。
この感覚に少しでも近づくものだった。

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2022年03月23日

Posted by ブクログ

17年前に買った本を今読み終える。
今だから納得できることばかり。
これからも自己研鑽していこうと思った。

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2022年03月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 自分の言いたいことをきちんと伝えるにはどうすればよいのか?
 
 ブログ等のSNSで物事を伝える、海外で日本語以外の言語を使う、あるいは物分かりの良くない上司や社内関係者を説得したい等々、思いを理解してもらえないフラストレーションは、日本語でも外国語で多く存在すると思います。

 ましてやこのコロナ禍の下、対面的な接触が減り、メッセンジャーやメールなど、文字での伝達が非常に増えたと感じています。
 メール返信に費やす時間の膨大な増加、終わらないチェーンメールを見るにつけ、文章力を鍛えるべきだとの判断から手にしたのが本作です。


 さて、本作ですが、めちゃくちゃ為になりました。非常に参考になったし面白かった。
 文章を上手に書くというと、表面づらをととのえるテクニック的なものを想定していました。しかし、本作はそこにとどまらず、書く人の胸にズーンと突き刺さるものを持っていたと思います。筆者は「あなたはどうなのか」というあなたの意見を徹底的に問いただす方向へと論を持っていくのです。

 さらにこの自分の意見だが、実はこの意見は何らかの問いに対する答えであるという。この示唆は目からうろこが落ちかの気分でした。我々が常に感じそして表現している言明は大概はQ&Aの体をなしており、そのQが何かを自覚することで自分の言明について構造的にとらえることができる。この問いは自分が常日頃から抱いている問題意識と言い換えることも出来ると思います。その問いを自覚的に理解することは、恥ずかしながら私にはこれまであまりありませんでした。
 更にはこうしたQ&Aの言明構造に対し、「他人ならどう思うか」「他人にとって意味はあるのか」という視点は、文章を洗練させ人に伝わるためには非常に役に立つと思います。

 上記以外にも多くのノウハウが語られます。例えば、最後に実践編として、上司の説得、依頼文、議事録、志望理由、お詫び文、メールについて例と解説を自身の経験をふんだんに取り入れて説明しています。どの修正ポイントも指摘点もなるほどと思わせるものばかりでした。

 私が感じたところだと、筆者が書き手に要求したいのは、自分の立ち位置の明確化、相手の立ち位置の想定、そしてお互いが見ている方向の想定、だと考えています。これらのことを線でつないだものこそが伝わる文章なのだと感じました。
 (これだけ素晴らしい教えを授かったのに、その書籍を紹介する文章が全く上手でなくて申し訳ないです笑)

・・・

 実は本作を知ったのは、東大の先生の哲学関連の一般本の中ででした(梶谷真司『考えるということはどういうことか』)。<リンク>
 その繋がりからも思いましたが、書くこととは畢竟、自分を見つめることであると思いました。良く書けている文は、そこに必ず良く省察的な筆者がいるのだと思います。さもなくば、よく伝わる文章は生まれえない、そう感じました。

 良い文章を書きたいと願い方は、是非一度読んでみて頂きたいと思います。私も時間をおいて再読したいと思います。

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2021年05月30日

Posted by ブクログ

色々な人に読んでもらいたい。
途中色々と唸るようなこともあるし、最後の方のメッセージもとても心に刺さった。また頃合いを見て読み直したい。

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2021年05月01日

Posted by ブクログ

至極当然なことが書かれているのだが、意外と意識できていなかったことに気付かされた。
メールでも議事録でも志望動機書でも、
・伝えたいことは何か?
・メッセージを書く目的は何か?
(誰に、何を伝え、どのような結果を生むことが目的なのか?)
・読み手はどのような人なのか?
・自分が書いた文章で相手は納得してくれるか?
を意識して文章構成を構築した後に表現を整えれば良いことがわかった。
要は、「論点」の大切さを何度も繰り返し丁寧に説明してくれている。
一度読んで、終わりではなく、文章を書く際には慣れるまで常に横に置いておきたい本だと思う。

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2020年12月09日

Posted by ブクログ

この本で著者は、読み手を動かすことが小論文の目的であり、そのためにより多く、多角的な問いを立てることが重要だと伝えています。

そしてケース別に問いの立て方を説明することで、自分の意見をつくるための方法を教えてくれます。

与えられた課題を解決することから、課題そのものを見つけることに需要が変化している現在、そうしたことに悩む人にとって、とても役に立つ指南書だと思います。

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2020年11月23日

Posted by ブクログ

ー 常に読み手にとって心地よいことを書いていけば、相手に嫌われないが、それでは書く意味を見失い、読む側の興味も失せてしまう。相手という個性に、自分として向き合ったとき、自分の中に湧き起こってくるものがある。その相手だからこそ言いたいこと。自分にしか言えないこと。そういうものに、私たちはもっと忠実になっていいと思う。

多くの場合、それは自分と相手のギャップによって
生じるメッセージだから、ときに相手に歓迎されず違和感やざらつきを与えるかもしれない。それでも違和感という形で、ときに反発という形で相手の潜在力を揺り動かすことができれば、相手を生かし、自分を相手の中に生かしたことに他ならない。

自分にしか書けないもので、互いの潜在力が生かされるとき、相手とあなたが出会ったことは意味を持つ。あなたが書くものは、相手にとってかけがえのない意味を持つのである。

あなたには書く力がある。
本気でそれを伝えるために私はこの1冊を書いた。読んでくれてありがとう。 ー

「正直という戦略をとる。つまり、自分に忠実でありつつ、かつ人と関わることを目指すそのためには、厳しい文章術の鍛錬が必要だ。なぜなら、自分の正直な姿を表すところは、自分の中ではないからだ。自分の中ではない。紙の上でも、パソコン上でもない。「相手の中」だ。
ここに大きな壁が立ちはだかってくる。」

という文章にもぐっと来る。

実用的で、非常に面白い内容だった。
自分の頭で考えること、相手にも考えてもらうこと、こんな一番大事なことが一番難しいから、人間力を身に付けると同時にテクニカルな鍛錬も必要なんだな。

喧嘩腰のメールを、もう少し大人な文章にしようと思った。

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2020年05月31日

Posted by ブクログ

文章を書くのは難しいと思っていたけど、日常生活、仕事の中で以外と沢山書いており、それぞれに読む人がいて、目指す結果がある。この本が目指す文章力のゴールは、読み手の心を動かし、状況を切り開き、望む結果を出す事。
この本を読んで、自分がいかに普段からものを考えていないかに気づき、反省した。
何度も読み直したくなりそうなので、メルカリには出さずに手元においておきます。

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2020年04月13日

Posted by ブクログ

 文章作成のノウハウ本。文章は種類によって、ゴール(誰に読まれ、どうなることを目指すか)、良し悪しの基準、トレーニング方法が違う。本書で扱うのは、共感・納得・発見など読み手の心を動かし、結果を出せる文章。文章作成に加えて、コミュニケーションのあり方についても論じられている。
 ついつい文章を書いているうちに自分本位になってしまうので、とことん読み手の立場に立って書かないといけないなと改めて感じた。最後に振り返りのプロセスを入れる癖をつけることが大事かなと。
 以下、備忘録。

■はじめに
・読み手が、なぜ、どんな内容を求めているか押さえる。結果が出せた文章を分析し、水準や要件を割り出す
・限りある時間で対応するため、ゴールからの逆算で必要なことを必要なレベルまでやる

■文章の7つの要件
【①意見】
・自分が一番言いたい自身の見解・意思を入れる
・「意見と論拠」が機能文の最もシンプルな構成。最小単位(文章の核)は「意見」
【②望む結果】
・文章が機能して期待する状況を具体的に描く
・読み手にどんな意味があるか、どうなってもらいたいかを考える
【③論点】
・自身と読み手の関心が一致する問いを設定する
・文章を貫く問い(問題意識)論点が問い、意見が答えの関係
・自分の関心事を相手の興味のある切り口で書く。相手の関心事を自分の興味ある問いに発展させる
・論点は問いの形にすると、文章の繋がりを検証しやすい
・論点を集める→絞る→決める。論点を集めるには、相手を洗う→テーマを洗う→自分を洗う
【関係性(④読み手、⑤自分の立場)】
・読み手にフィットした内容であること。相手から見た自分の見え方を踏まえていること
・相手との関係性に応じて書き方を変える。相手から自分がどう見えているか考える
【⑥論拠】
・主張の正当性を示す根拠があること
・説得のために視野を広げる(自分の体験・見聞、該当分野の基礎知識、具体事例、反対の立場の論拠、海外、歴史背景、専門家の見解)
【⑦根本思想】
・自分の想いや生き方に嘘のないこと
・根本思想はごまかせない。文章の源。長い文章も要約すると根本思想にたどり着く

■具体ケース
【上司の説得】
・構成: 論点→論拠→意見
・相手が読んでどう思うか、一番言いたいことは何か、論点が的確かをチェック
・自分の論へ反論、相手の論拠を押さえる、視野を広げることでグレードアップ
【依頼】
・構成: 挨拶→自己紹介→背景・目的→依頼内容→依頼理由→条件(別紙要項)→返事の方法、締めの言葉
・やる気を引き出す(×自己都合、誰でもいい○目的に共感、興味を惹く、相手がやる必然性)
【議事録】
・論点ごとにまとめる
・次につながる問いを立てる(今後の課題)
【志望動機】
・構成: 社会認識→志望動機→自身の貢献内容→なぜその会社を選んだか→具体的にやりたいこと→結び
・志望分野の社会認識、志望分野の自己認識(思い、能力、貢献)、その会社である理由を入れる
・相手から見て、共感ポイントやメリットを入れる
【謝罪】
・構成: 謝罪→相手から見る→罪を認める→原因→対策→償い→結び
・基本構造は、反省→謝罪→償い
【メール】
・主語を一人称にし、責任を負う
・タイトルに相手にとっての意味を記載(緊急度、アクションなど)

■より効果を出すテクニック
・一歩引いて見る(自分のあたり前を分からない人もいる)
・効能を示し、読む動機をつくる
・「素晴らしい」など思考停止ワードに逃げない
・自分に正直に
・人によって意味合いの変わるキーワードに注意(言葉は不自由な道具)

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2019年12月31日

Posted by ブクログ

先生が渾身の本といっていたがまさにその通りでした。
この本を実践すれば、いい文章は書けると思います。
ただ、とても時間がかかります。
考えて、考えて、考え抜いた心を書く。それは確かに、オリジナリティのある文章になるはずだ。

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2019年09月24日

Posted by ブクログ

①読み手を理解し、読み手の気持ちを想像する、(自分ではなく)読み手の当たり前は?
②問いは何か?、論点は何か?、問い・論点に対する意見(示唆)は何か?
③ゴールは何か?、読まれた結果は?、どうなってもらいたい?、そのゴール・結果を阻むものは?



(基本)
・読み手が何を求めているのか?
・「問い」は何か?

(機能する文章)
・文章は誰に読まれるのか?
・読まれた結果どうなることを目指すのか?
・文章の良し悪しは目指すゴールによって異なる
・ゴールを明確にして、ゴールから逆算する
・結果をイメージし、まず結果を出すことを念頭に置く
・読み手の心を動かす

(機能する文章の要件)
・問いに対する意見
・問いの正体を意識、理解しようとする姿勢
・時間軸と空間軸を広げる
・望む結果、何の為に書くのか?をイメージする
・セルフチェック:読み手にとってどんな意味がるのか?
・セルフチェック:読み手にどうなってもらいたい?
・問い・論点と意見は呼応する
・問い・論点は文章を貫く問題意識
・読み手は何を求めているのか?
・相手の主張を読む・聞く・理解することに時間を使う
・最低2回は読む
・説得力は論拠から生まれる
・相手と私の真ん中に論拠がある
・極端に短く言う
・それを一言でいうと?

(文章の書き方)
・相手はこれを読んでどう思うか?
・一番言いたいことは何か?
・そもそも問いは何か?論点は何か?
・何の為に書くのか?
・結果をイメージできているか?
・だれにどうなってもらいたいのか?
・その結果を阻む問題点は何か?
・読み手はこれで納得するか?

(その他)
・議事録:議題を問いの形にして冒頭に書く
・議事録:何を話しているのかではなく、何について話をしているのか?=発言の裏にある問いは何か?=論点は何か?に着目する

(テクニック)
・2歩前提を引いてみる:
 – 読み手の気持ちになると?
 – 自分が当たり前だと思っていることは読み手にとっても当たり前か?分からないのでは?と想像する

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2019年06月28日

Posted by ブクログ

すごくよかった。文章のポイントが7つの視点からわかりやすく解説されている。さすがにこの本も伝わりやすい。自分の想いを伝えるのはくるしい。だからこそ、諦めないで欲しいという気持ちがズーニーさんにこの本を書かせたのだと思う。
実際にお会いしたことがあるからかもしれないが、ズーニーさんはあかるい。独特のあかるさがある。ズーニー節がでたな、という感じである。いつ読んでも、遅すぎるということはないと思う。勇気づけられる本。

小論文的に、バツばっかりで過ごしてきたこと、書いてきたことに気づかされるが、それでも今まで生きてこれたのは、まわりに甘えていたのと、言葉だけでは伝わらないこともあるからだと思う。
書かないと伝わらないときはある。就活とか仕事の依頼とか、あらたまって他人に文章で気持ちを伝えなくてはいけない場面とか。でも親しい人とのやりとりのなかでは、きっと書かなくても伝わっていることがあると思う。そういうことにも気づかされた。ありがとうございました。

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2019年04月14日

Posted by ブクログ

良い本を読んだ後は、「読んで良かった」という気持ちになる。とても良い本を読んだ後は、「もっと早くから読んでおけば良かった」という気持ちになる。この本は、まさに後者のような本だった。


最近、blog の記事執筆で行き詰まりを感じてきたので、文章の書き方を改めて考えてみようと思い、読んでみた本。


著者は、もともとベネッセで小論文を担当していた方。とってもわかりやすい。そもそも、文章の書き方の本なのだから、わかりやすいのは当たり前と言えば当たり前なのだが。


まず最初に書かれているのが、文章の7つの要件。


1.意見 あなたが一番言いたいことは何か?
2.望む結果 だれが、どうなることを目指すのか?
3.論点 あなたの問題意識はどこに向かっているか?
4.読み手 読み手はどんな人か?
5.自分の立場 相手から見たとき、自分はどんな立場にいるか?
6.論拠 相手が納得する根拠があるか?
7.根本思想 あなたの根本にある想いは何か?


その中でも、特に基本になるのが「意見」「論点」「論拠」の3要件。これらを強く意識するだけでも、文章は相当良くなりそうだ。文章を書くときだけでなく、頭の中の考えを整理するためにもよい。


そして、blog を書くときに特に足りなかったのが、「望む結果」だったのだなあ、と気づく。最近は読んだ本について書くことが多いのだが、そのときの「望む結果」が何かと考えると、その本や本が扱うテーマに興味を持ってもらうことなのだろう。
単に本の中身を要約するだけでなく、興味を持ってもらうことを意識して書いてみよう、と思った。


また、後半は、議事録、志望理由書、メールなどを書く際のより具体的なコツが書かれている。例えば、志望理由書を書くときには、志望理由を固めるため以下のような問いかけを自分自身で行う。


1.たくさんある仕事からなぜ〜を選んだのでしょうか?
2.〜はどんな仕事ですか?
3.〜で仕事をしていくには、どんな能力・資質が必要ですか?
4.〜に直接的、間接的に関係して、今、日本や世界では、どんな問題が起きていますか?
5.上で答えた問題の原因は何で、解決にはどうしたらいいと思いますか?
6.〜という視点で社会を見たとき、5年後、10年後に実現したい理想の社会はどんな社会でしょうか?
7.〜において、あなたはどんな仕事をしたいですか?
8.あなたの過去・現在をふりかえって、あなたは〜に就職するのにふさわしい、どんな長所を持っていますか?またどんな努力をしていますか?
9.以上のことを統合し、あなたは、なぜ〜の仕事を選んだのか?そこで何を目指すのか?を、意欲を持って、具体的に、人にわかるように説明してください。


これも、実際に志望理由書を書くときだけでなく、自分が興味を持っていることを客観的に見直すのに役立ちそうだ。自分が就活の時にこれを意識していれば、ちょっとはマシだったかなあ。(就活本には書かれているんでしょうが。ちゃんと読まなかった自分が悪い。)





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1.論点 何について書くか。自分が取り上げた問題。
2.論拠 意見の理由
3.意見 自分が一番言いたいこと。1に対する結論。


テーマと論点は違う。論点は疑問形にするとわかりやすい。
良い問いを見つけることが大事。
理由は聞いてみるのが一番。
根本思想はごまかせない。
論拠のブラッシュアップー自分で反論してみる。
歴史や他の事例を調べてみる
まず信頼してもらう。
やる気にさせる方法
1.志に共感してもらう
2.面白いと感じてもらう
3.相手がやる必然性がある
あなたは誰か?組織の代表か個人か
議事録、議題を問いにして書く
志望理由を固める


本当に心のこもったお詫びの文。
興味を惹く文章
1.効能を示す
2.相手にとって切実・身近な話題とリンクさせる
3.タイムリーな話題とリンクさせる
4.面白そうな独特の世界を醸す


「素晴らしい」を使わないで書いてみる
相手に対する思いをストレートに表す
イトイ新聞

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2019年01月16日

Posted by ブクログ

どうしたら誤解されずに想いを伝え、読み手の気持ちを動かすことができるか
小論文のエキスパートが、よい文章を書くための戦略をアドバイスする書です。
 ①意見 あなたが一番いいたいことは何か
 ②望む結果 だれが、どうなることを目指すのか
 ③論点 あなたの問題意識はどこに向かっているか
 ④読み手 読み手はどんな人か
 ⑤自分の立場 自分はどんな立場にいるのか、自分は相手からどのような人物とみられているのか
 ⑥論拠 相手が納得する根拠はあるのか
 ⑦根本思想 あなたの根本にある想いはなにか
の7つが視点となっています。

・書くことは考えることだ。だから、書くために必要なことを、自分の頭で考える方法がわかれば、文章力は格段に進歩する
・自分の頭でものを考える方法を習った人はすくない
・「何と何を考えればいいのか」それらを「どう考えていけばいいのか」を具体的に提案する

気になったのは、以下です。

・入試の小論文対策は、最終的な読み手である大学側が、なぜ、どんな力を求めているのか、正しく深く押さえることだ

・文章を書く上で、基本となるのが、①論点、②論拠、③意見 である。

・なぜ意見がでないのか
 ⇒いいたいことがたくさんありすぎて絞れない
 ⇒いいたいことが自分でもはっきりしない
 ⇒意見はでているのだが、自分が本当に言いたいことではない感じがする

・自分の意見が打ち出せない原因は
 ⇒考えていない
 ⇒大きすぎる問いをまるごと相手にしている
 ⇒自分の根本にうそをついている
 ⇒基礎知識、情報が不足していて意見をいう資格がない

・問い
 ⇒大きな問いを、いくつかの小さな問いに分けてみる
 ⇒問いを選んだり、整理しながら、自問自答を繰り返す
 ⇒問いが行き詰まったら、問いを立てるエリアを広げていく ⇒過去へ、そして、未来へ ⇒ 自分の身の回り、他者、世界へ

・論点
 ⇒論点と意見は呼応する 問いと答えの関係にある
 ⇒論点は「問い」の形にする
 ⇒①論点を集める 読み手はだれか、そして、テーマは何か ⇒ ②論点を絞る ⇒ ③論点を決める

・相手に応じて書き分ける
 ⇒相手を理解するための問い
 ⇒相手の立場から見る

・論拠
 ⇒視野を広げる ①自分の理由を挙げる ②相手の都合からみた理由を想定する ③相手の反対理由を正しく押さえる ④反対理由に合わせた論拠を準備する
 ⇒自分の考えをいったん、おいて、外をみる。しかも、意識的に角度を変えて、多角的にみる

・根本思想
 ⇒根本思想を変えないかぎり、話題を変えても、読み手への印象を変えることができない
 ⇒自分の根本にかる想いが知りたければ、書いたものを要約してみる

・文章のチェック
 ・相手が読んでどう思うか
 ・一番言いたいことはなにか
 ・的確な論点を立てられているか

・文章を書くステップ
 ①結果をイメージする
 ②論点を決める
 ③意見をはっきりさせる
 ④論拠を用意する
 ⑤アウトラインを創る 論点⇒論拠⇒意見

・多角的にものをみる 自分に反論してみる 対立する相手の論拠を押さえる 視野を広げる 再反論のあるアウトライン 自分の信頼性をたかめる

・お願いの文を書く
 お願いする・されるの両方の立場を身をもって経験する
 ⇒何をお願いしたいのか、なぜお願いしたいのか
 ⇒相手のやる気をどう引き出すか ×自分の都合ばかり、×だれでもいいという態度 ⇒ 〇志に共感してもらう 〇面白いと感じてもらう 〇相手がやる必然性がある

・メールを書く 冒頭に一番大切なことを書く

目次

プロローグ 考えないという傷
第1章 機能する文章を目指す
Lesson1 目指すゴールを確認する
Lesson2 文章の7つの要件を押さえる
Lesson3 文章の基本構成
第2章 7つの要件の思考法
 第1節 意見 自分が一番言いたいことを発見する
Lesson1 意見とは何か?
Lesson2 自分の意見を発見する方法
Lesson3 問いを立てるエリアを広げていく
 第2節 望む結果 何のために書くか?
Lesson1 望む結果を意識して書く方法
 第3節 何を書くか?集め方・絞り方・決め方
Lesson1 論点とは何か
Lesson2 テーマと論点は違う
Lesson3 論点の2つの原則
Lesson4 論点の集め方・絞り方・決め方
 第4節 関係性 自分の立場を発見する
Lesson1 相手に応じてかき分ける
Lesson2 相手の側から見る
Lesson3 他者の感覚を知る
 第5節 論拠 説得のためにいかに視野を広げるか?
Lesson1 論拠を用意する
Lesson2 説得のために視野を広げる
 第6節 根本思想 自分の根っこの想いに忠実か?
Lesson1 根本思想はごまかせない
Lesson2 要約でわかる!根本思想
第3章 伝わる・揺さぶる!文章の書き方 実践編
 実践1 上司を説得する
 実践2 お願いの文章を書く
 実践3 議事録を書く
 実践4 志望理由(自薦状)を書く
 実践5 お詫びをする
 実践6 メールを書く
第4章 より効果を出す!テクニック
Lesson1 引きの伝達術
Lesson2 動機をつくる
Lesson3 やる気をわかせる指示の出し方
Lesson4 思考停止ポイントを発見する
第5章 その先の結果へ
Lesson1 戦略的コミュニケーション
Lesson2 言葉という不自由な道具
Lesson3 存在を形づくる「なんか」
Lesson4 誤解されずに想いを伝える
エピローグ あなたと私が出会った意味

ISBN:9784569617367
出版社:PHP研究所
判型:新書
ページ数:240ページ
定価:860円(本体)
発売日:2011年03月07日第35刷

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2023年05月23日

Posted by ブクログ

『その文章を書く目的は何なのか』という問いかけが大切なのだと筆者は言う。
小論文なら相手は何故この文章を書かせるのか、何を伝えてほしいと願っているのか。
メールならそれを送ることで何を得たいのか、どうなれば自分は満足なのか。
論点・論拠・意見を伝える。例えば子供が微熱があるという学校への連絡にしても、その事実だけでは受け取った側が困ってしまう。「だから何をしてほしいのか」それをしっかりと伝える。
などなど、割と当たり前なこと、けれど忘れがちなことを一から丁寧に伝えてくれる本。
多くの人がひっかかるであろう「志望動機」「お詫びの文章」あたりは多くの人が参考になるのではないか。

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2022年05月10日

Posted by ブクログ

「書くためには考えることが必要だが、書くのが苦手な人はそれがうまく出来ていない」という問題意識の下、「考えるための方法論」を伝えることを目的とした一冊。
タイトルから予想されるような「文章の書き方」に留まらず、文章を書く目的は?それを達成するために必要な視点は?自らの根本思想とはどう向き合うべきか?といったことについて書かれた良書である。
個人的には、最後のエピローグに書かれた、以下の話が印象に残った。
・自分のあげたいものをあげるのではなく、相手が欲しいものをあげた方が好感度は上がる
・ただ、相手のことを調べて欲しがっているものを与えるだけでは、自分が関わる意義が薄くなる
・だから、相手のこれまでの趣味に無い、新しい引き出しを開けるようなものを上げると、かけがえの無い意味を持たせることができる。

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2021年05月30日

Posted by ブクログ

何のために書くのか?

あらゆる視点から考え
自分ならではの文章を書かなければならない。

素人目線も必要になってくる。
論点とテーマは違う、相手に応じて書き分ける。

いろいろな場面で、使うことができる書き方を学べる一冊である。

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2020年08月16日

Posted by ブクログ

文章は自分が書きたいことを書いても伝わらない。
読み手との関係性を考慮して、書く。
伝わりやすい構成は基本として持っておく。
自分だから書ける、相手に対してだから書ける文章こそ価値がある

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2020年07月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【感想】
・論点だけでなく「論拠」を意識することによって、自分がなぜそのことについて述べたいのかをを意識することができそう。人と話す時にブログを書くときなど、自分でも何の為に話したり書いたりしているのかわからなくなる、というようなことがなくなり、目的を持った会話ができたり、文章が書けそう。 

・大人になると、自分の感情や意識を押し殺すような場面が多いけれど、自分に正直に、自分の考えで人と関わっていくためにも、表現力を磨いていこう。
言葉でしか人と考えを共有できない以上、この不自由な道具の中で、自分にあった言葉を探し、関わる人と考えや感情を共有したいという思いは、非常に共感できる内容だった。

【その他メモ】
・何かをメモるとき
 なぜ自分がそのことに対して興味を持ったのか、結論は何なのか。
 このあたりを意識してメモしていきたい。

・文章の7つの要件
 意見、望む結果、論点、読み手、自分の立場、論拠、根本思想

・読み手からどんな反応をもらいたいのか、相手を意識して文章を書こう。

・意見を出すには良い問が必要。
 思考停止ポイントが自分にはあるはず。そこから抜け出すためにも以下を参考に考えを深める。
 問いの広げ方参考
 →時間軸 過去、今、未来
  空間軸 自分、自分の身の回り、会社、社会、世界

・問題を多角的に見る
 自分の体験、基礎知識、具体事例、別の立場から見る、海外と比較、歴史を抑える、専門家の視点を知る。

・文章には根本思想が出る!思いに忠実に、自分の生き方にあった言葉を探す!

・人に思いを伝える。
相手と自分が関わる中、自分にしか言えないこと、その相手だからこそ言いたいこと、というのにもっと忠実になっていい。

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2020年05月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・この本、単に「伝わる・揺さぶる!文章を書く」ことを目指しているにとどまらず。ズーニーさんご自身が羽化する過程をたどることによって、読者が眠りから目覚める効能効果を秘めた自己啓発書でもあります。2010/9/28に購入し、読み終えるまでに7年!かかってしまったのは、決して面白くなかったということではなく、私の準備ができていなかったからだと思います。

 この本を読んで思ったことは、伝わる・揺さぶる!文章とは、相手を説得しようとする文章ではなく、相手が自ら納得する文章なのだということです。相手が自ら納得する文章を書くためには、書く者が、先ず自分自身に問いを投げ、次に問いに応える意見を持ち、更に意見を支える論拠を構築しなければならないということです。そうすることで、相手と自分との間に納得が拡がるのです。

 私が初めて山田ズーニーさんの本に出逢ったのは、2010/10『おとなの小論文教室』でした。ズーニーさんは、ベネッセの小論文編集長として高校生の考える力・書く力の育成に尽力し、2000年独立後、表現力・考える力・コミュニケーション力の育成に幅広く活躍されています。ズーニーさんの本には、ご自身が必死に考え、交わった人たちに真摯に接することによって確立された哲学があり、どの作品も多くの方々に安心してお薦めできる良書です。

 小論文のゴールは説得とのことですが、私たちが仕事で文章を書かなければならない時のゴールは、理解と納得なのはないでしょうか?理解と納得を得るために、先ず事実を客観的に分析し、そこから問題(課題)を抽出する。次に、その問題(課題)を解決するための手段を提案し、更に論拠を示して、その手段の妥当性を裏付ける。この本は道筋だけではなく、心構えについても言及しています。

 小論文のゴールは説得とのことですが、私たちが仕事で文章を書かなければならない時のゴールは、理解と納得なのはないでしょうか?理解と納得を得るために、先ず事実を客観的に分析し、そこから問題(課題)を抽出する。次に、その問題(課題)を解決するための手段を提案し、更に論拠を示して、その手段の妥当性を裏付ける。この本は道筋だけではなく、心構えについても言及しています。

 伝わる・揺さぶる!文章を書くためには、先ず、その文章を伝える相手、揺さぶる相手のことを知らなければなりません。相手に分かる言葉で、相手にとって興味の持てる内容を、相手のメリットも考えて伝えなければなりません。自分の文章が伝われらないと思った時、自分の都合だけを相手に押し付けていないか?考えてみる必要がありそうです。

 相手のことも大切なのですが、もちろん自分も大切です。そして、相手と自分が同じ部署や組織の所属しているのなら、その組織の方針も大切ですし、延いては社会との関係も大切です。伝わる・揺さぶる!文章を書くためには、個人から社会まで、背景の把握と共有が必要なのです。

 山田ズーニーさんは、他の著書で「私たちは、会社(組織)を通じて(間接的に)社会と係わっている。」というような意味のことを書かれています。この本を読むと、その社会と上手く通じる手段が、『伝わる・揺さぶる!文章を書く』ことなのだということが良く分かります。

 私は、品質保証という仕事がら、毎日、お得意先様やお客様にお読みいただく文章を書いているのですが、うっかりすると、自分で読んだ時に納得できないような文章を書いてしまっている時があります。ズーニーさんのように、自分から社会へ、過去から未来へと視野を広げ、視点を高めて、繋がりが分かるような文章を心掛けないとダメですね^^;

 ズーニーさんは、「自分の根っこの想いに忠実か?根本思想は、短い文章にも、ごまかしようなく立ち表われてしまう。人に対して温かい思いを持っている人の文章は、さりげない書き方をしていても温かさが伝わってくる。また、生き方が後ろ向きな人は、何を書いても、どう書いても、やはり後ろ向きな印象が伝わってしまう。“根本思想”を変えないかぎり、話題を変えても、読み手への印象を変えることはできない。」と書いています。怖いですね^^;

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2020年05月02日

Posted by ブクログ

話すこと、書くことには相手がいる。相手にどう伝えたいか、何をして欲しいかを明確にする。
論点、何をどうして欲しいか
論拠、こう言う理由で
意見、こうして欲しいと伝える。

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2019年12月21日

Posted by ブクログ

書き方の要点がとても分かりやすく書かれている。
文章を書く活動を始めたので手に取り、「論点(良い問い)と意見」を書けば良いというのを読み早速実践している。
今までダラダラ思いつくままに書いていたのが、論点と意見を押さえることで、骨子が固まり、あらぬ方向で着地することがなくなった。

著者の愛情あふれる文章にも大いに励まされた。

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2019年10月23日

Posted by ブクログ

相手を動かす文章をいかにして書くか、について書かれている。
具体的に分かりやすく整理されており、すぐに活かせそうだと感じる部分が多い。
また書くだけにとどまらず、コミュニケーション全般にも活用できそうである。定期的に、読み返したい一冊。

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2019年09月08日

Posted by ブクログ

戦略的にコミュニケーションを打つための文章術である。

望む結果を得るための文章構成やチェック項目、論点の定めかたが書いてあるため、
なにか文章を書くときは意識できる本。

まだふに落とせていないので、保存版としてほかの書籍でも「図る文章の書き方」について知識をためてみようと思います。

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2019年01月05日

Posted by ブクログ

論点→論拠→意見(論点の結論)が文章の基本!!

アウトラインを作るときは気を付けなきゃいけないと思いました。

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2022年06月11日

Posted by ブクログ

ネットで購入したらまさかの横書きで読むのに時間がかかった。

後半は実践系の話で、本の要点は前半に詰められている。
・これは誰に読んでもらうものか
相手の気持ちになって考える
・論点をはっきりさせる
自分で問いを見つけ出す

文章を書くのが苦手な人は読んでみる価値あり

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2020年03月08日

Posted by ブクログ

明日から使えるビジネス文書術的な本。読み手をかなり絞った文書を書くにはわかりやすい本かと思う。
著者がどのような方か知らずにタイトルだけで本を読んでいたが、ベネッセの方の本でした。故に読み手を学生に絞った実例が中心(とはいえビジネスパーソン向けの実例もあるよ)。

ちょっとノリと経験で本ができあがっているフシがあり、文章術を深く学びたい人には向かない。(他のHowto本でも似たような例はよくあるので)

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2019年05月06日

Posted by ブクログ

文章の書き方やポイントをいろいろな例を持って教えてくれる

多少繰り返しに感じるところもあったり
長くて飽きるところもあったので星3つ

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2019年02月09日

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