あらすじ
障害は才能に変えられる
「発達障害の特性は環境次第でいくらでも仕事に活かせる」
その想いのもと、自身も発達障害である著者が、
農業×福祉×ITで障害者たちが活躍できる場を創出する——
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発達障害は一見して「障害」と分かりにくいため周囲から理解されにくく、それゆえに
生きづらいという苦しみがあります。著者は幼いころからその苦しみのなかで孤立し、
自分には生きている価値がないとまで思い詰めていました。
しかし、「人と違うことはすばらしい!」という父の言葉を受け、
マイナスでしかないと思っていた障害をむしろ「活かして」世の中とつながることが
できると考えるようになります。そして好きだったIT分野の仕事に取り組み、
ついには業界初の障害福祉事業者向け施設運営管理システム(HUG)の開発に成功、
全国の児童発達支援・放課後等デイサービス事業者にシステムを販売するIT会社の
社長になったのです。
さらには放課後等デイサービス運営を行う新会社を設立し、卒業後の子どもたちの
働く場をつくる農業事業を始めるなど、かつての自分と同じように苦しむ人たちと
ともに働く場を創出しようと奮闘を続けています。
本書は、著者が自身の発達障害の特性をネガティブなものにせず、
才能に変えることができるようになったきっかけと考え方、社長になってからの
取り組みをまとめた前著「発達障害でIT社長の僕」(2021年 幻冬舎)の改訂版です。
障害のある人たちが働いているより具体的な様子に加え、農林水産省が推し進める
「農福連携」への取り組みなどさらに広がる著者の活動について記しています。
発達障害に苦しむ人やその家族だけでなく、自身のマイナス面に悩み生きづらさを
感じている人たちへ、「ハンデを才能に変える」ヒントと、新たなことに挑戦する
勇気を伝える一冊です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
私にとって、希望となる一冊になりました。
今までは、自分中心の世界に生きていたかもしれません。ほかの人からどう見られるかをすごく気にしていました。でも、「自分のもつ個性を活かして人の役に立つことをすればいい」の言葉を読んで、自分には何ができるのかを考えたいと思いました。
また、完璧でありたいと思っていたし、完璧ではない自分にモヤモヤしていたけれど、「人は完璧でなければならない、なんて思う必要もないんです。みんなでつながっていくことができれば、どんな状態の自分でも大丈夫です」という著者の言葉を読み、気持ちがとても楽になりました。
これから自分が進むべき道が少し見えてきたような気がします。
この本に出会えて本当に良かったです。
Posted by ブクログ
「障害のある人もない人も、
その人自身の特性を活かして働いてほしい」
「働くことで、誰かから感謝され、
人の役に立つ実感を得てもらいたいし、
働くことの幸せを実感してほしい」
劣等感を抱いていた作者が、輝ける居場所を見つけ、仲間と協力しながら、夢や理想を実現していく過程が、ありのままの素直な言葉で綴られていて、心にグッときた。
障害がある人もない人も、自分には得意不得意がある。それを認めて受け入れて人の助けを得る。
自分を活かしながら仲間と支え合い、協力しあって働く。
大事だな...
作者が仲間や出会った人たちを通して、学んだ大事なことが、たくさん詰まった一冊。