【感想・ネタバレ】Z世代のアメリカのレビュー

あらすじ

「弱いアメリカ」しか知らない世代の、社会変革の想像力とは?

機能不全に陥る民主主義、「保守」化する社会、脆弱な社会保障、拡大する経済格差――
戦後国際秩序の盟主としてのアメリカが今多くの難題を抱え、転換期を迎える中で、
人口の2割を占める米国のZ世代は、社会変革の主体として注目を集めている。

テロとの闘いの泥沼化や金融危機など、自国の「弱さ」を感じながら育った彼らにとっては、
機能不全に陥る民主主義、拡大する経済格差、脆弱な社会保障こそがアメリカの「現実」だ。
長期的には政治・外交にも影響を及ぼすと見られる彼らは今、
どのような価値観や対外政策への志向を持ち、アクションを起こしているのだろうか?

米中対立、反リベラリズムからジェンダー平等、レイシズムまで。
気鋭の国際政治学者が、アメリカの今と未来をさまざまな角度から描き出し、
私たちの社会や政治の想像力を広げる渾身の書。

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Posted by ブクログ

中国のZ世代についての情報は、開かれた自由社会のZ世代についての情報よりも少ないが、中国が右肩上がりの成長を遂げていた時代に生まれ、制限された言論空間を当然の物として育った中国のZ世代は、その前の世代よりも外国に対する不信感やナショナリズムを強く持つ。

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2023年10月01日

Posted by ブクログ

わかりやすかった。
タイトルは「Z世代のアメリカ」だがZ世代についての記述は少ない。
9.11以降のアメリカ社会の動きがよくわかる。
特に中絶禁止問題についてはロー対ウェイド判決に遡って解説されていて、とても勉強になった。アメリカの中絶問題は思っていたより複雑だ。
カマラ・ハリスの中道思想も興味深い
Z世代はアメリカを変えることができるか。

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2023年08月26日

Posted by ブクログ

手際よくZ世代の経済、社会、文化、対外意識を紹介しながら、よりよい未来を探ろうとする姿勢を保った良書。根拠を大事にしている点がなお好感が持てる。

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2023年08月01日

Posted by ブクログ

「強いアメリカ」、今の米国民、特にZ世代は「米国の弱さ」を感じ始めており、「強すぎるアメリカ」を批判し始めた。それは国内での人種差別や富の格差、脆弱な社会保障など、多くの税金が他国への軍事行動に投下され自国の社会保障や教育、特に防衛に役に立っていないと感じている人々が増えてきた、とある。米国は過去20年に世界80カ国への軍事行動で軍事費880兆円投下、90万人に及ぶ死者を出し世界からの批判も増加した。近年のロシアvsウクライナ、ガザvsイスラエルではロシアは国際規範を無視し、侵略の「正当化」を主張している。国際秩序維持に責任ある大国が「法の世界」を無視し、自国保守主義を起こしている世界は今後どのように変わるのか恐怖と感じる。
日本のZ世代も賄賂等に纏わり、裏金議員を保守する腐った自民党政権に終止符を打ち、国民生活を直に見据えた政策をとる政権への活動が欲しいところだ。

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2025年07月30日

Posted by ブクログ

『z世代のアメリカ』というよりは「''民主主義国家''アメリカのこれから」といったところ。タイトル詐欺ではあったが内容は興味深かった。
9.11は23年前。私もギリギリ覚えてるような気がするレベルな状態なのでz世代にとっては負担だけ重いのに何のための戦争?という感じだよね。強い中国しか知らなかったり、当然だけれども、世代によって見えている世界が違うというのがよく分かった。
欧州のウクライナ支援はレイシズムが根底にあることは否めないという話だったが、そうなのだろうか?
日本人からすれば台湾侵攻があった感じなのだろうか?
警察による暴力に関してなど、正直なところあまり実感がない。どこかで聞いた話だが真のフェミニズムは女性にしかわからないという。結局当事者にしかわからないんだろうな。己の想像力のなさを感じ、少しだけ悲しくなった。

みんなどこの国も大変だよね。

今年は大統領選挙があるので、その前に読めてよかったと思う。

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2024年08月29日

Posted by ブクログ

アメリカの今を知るに最適。大統領選に象徴されるような国を分断するトピック。それらに対しZ世代の支持は。
日本についてもこのような本があれば良いと思う。

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2024年05月12日

Posted by ブクログ

アメリカの現状に関心を持つ人は読むべきだと思う。アメリカの若者(Z世代)がアメリカの現実に悲観的で絶望すらしているが、未来への希望を決して捨ててはいない状況を知ることができる。

現在、イスラエル・パレスチナ問題が世を騒がせており勿論ハマスによるテロ行為は許されるべきものではないが、アメリカがこの問題をどう扱ってきたかはきちんと知っておくべきである。既に新聞等で報じられているが、若い世代はパレスチナにシンパシーを持っている。「国益をまったく無視するわけではないが、正義や人権をますます重視する姿勢」を持つのがZ世代だと本書は言う。

『急進的』と言われる民主党バーニー・サンダースの主張は果たして『急進的』なのか?と本書は問うている。本書を読むと、メディアが貼ったレッテルが必ずしも正しくないことが分かる。アメリカは、先進国の中で唯一「有給の産休制度」を取り入れていない、という事実を知って非常に驚いた。

本書を読んで、私のアメリカについての理解がかなり大きく変わった。アメリカのさまざまな分野で、今何が起きているのかを知るには必読の一冊だと思う。

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2023年11月11日

Posted by ブクログ

日本で日本語に囲まれて生きているだけだとなかなかアクセスできない情報を得ることができてよかったです。

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2023年10月23日

Posted by ブクログ

Z世代の政治参加の現状を知りたくて読んだが、アメリカの政治的分極化時代を理解するのに役立つ本だと感じた。面白かったのは第3章の「Z世代のTikTokブームは『地政学的リスク』か?」で、ユーラシアグループの研究が気になった。卒論に活かせそうな情報もあって、読んで良かったと思う。ただ終盤にかけてだいぶ流し読みみたいになってしまったので、機会があればもう一度じっくり読みたい。

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2025年11月21日

Posted by ブクログ

高橋新書ガイドから。物心ついたときには、既にアメリカが絶対王者じゃなく、それどころか、凋落が明らかになる中を生きてきた世代。Z世代はそんな感じになるんだろうけど、その目から見ると、確かに今の現状には疑問だらけですわな。多様性を当然とする空気で育てば、現状のあれやこれやに不満は募るばかり。そんな若い力が、かの大国を信ずるに足る国へと導く原動力になればいい。

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2024年07月19日

Posted by ブクログ

知ってるようで、知らないアメリカ政治を学べて良かった。
明日からニュースや新聞を読んだときに、今までと違う角度で、アメリカ政治について考察できそうだと思った。

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2024年04月03日

Posted by ブクログ

Z世代という視点を通して、国際社会の変化の中で立ち位置を変えざるを得ない、今のアメリカの姿が見えてくる。アメリカという国が直面している様々な問題を考えることにより、国際社会を見つめ直すきっかけにもなると思う。

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2024年03月24日

Posted by ブクログ

現代アメリカ政治史を批判的に解説している本。
私には難しいところもあったが、勉強にはなった。
タイトルから、もっと読みやすい社会学的な内容かと思っていたので、期待とは違っていた。

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2024年03月09日

Posted by ブクログ

                                     1.この本を一言で表すと?
アメリカでのZ世代の新しい認識や動きに着目し未来のアメリカを展望する本。

2.よかった点を3~5つ
・例外主義(p3)
→初めて聞いた言葉だかすぐに理解できた。そのような考え方がアメリカ人にあったと改めて気づいた。

・逆例外国家(p20)
→社会保障制度が未整備な特殊な国アメリカ。

・中国のz世代についての情報(p98)
→中国のz世代は制限された言論空間で育っているので、自由社会のz世代は中国との付き合いが難しくなるだろうと感じた。

・人道に潜むレイシズム(p151)
→今まで気づいていなかったが言われてみれば著者の指摘通りと思う。

・カマラハリスの不人気(p262)
→人気の理由が詳しく解説されていてよくわかった。

・揺らぐ中絶の権利(p188)
→ロー判決の背景と判決破棄の背景を知ることができた。

・アメリカは今、人権の旗手と言えるのか(p211)
→今の傾向は人権の旗手は言えないがz世代の考え方を見ると未来への希望はあると思う。

2.参考にならなかった所(つっこみ所)
・第三章 米中対立はどう乗り越えられるか
→z世代が現実主義だということはわかったが、どのように米中関係の未来を切り開いていくのかよくわからない。
・第六章と第七章は現代のアメリカの政治的課題を詳しく解説されていてよくわかったが、z世代の考えは後付けで少ししかなかったように感じた。

3.実践してみようとおもうこと


5.全体の感想・その他
・アメリカの社会問題政治課題を終わしく解説されていて勉強になった。
・例外主義に懐疑的なz世代が今後主流派になるとまたトランプ大統領のようなアメリカファーストが復活するのだろうか?

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2023年11月26日

Posted by ブクログ

ますます複雑さを増す現代の諸国間関係において、アメリカの果たす役割について考察した本。”Z世代の~”という打ち出しだがその部分は限定的。平易に書かれているので勉強になりました。

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2023年09月21日

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