【感想・ネタバレ】講談放浪記のレビュー

あらすじ

独演会チケットは即日完売!
講談普及の先頭に立つ稀代の講談師
六代目 神田伯山の著書、いよいよ登場!!

講談ゆかりの地を訪ねて、
講談の魅力を発見するーー。

伯山が名作講談の舞台となった場所を訪ねて、
講談の持つ物語としての魅力を紹介します。
また、他芸能・他ジャンルの城ともいうべき場所を訪ねて、
講談という芸能の未来について再考しています。
現場に行っての論考だからこその臨場感が迫ってきます。

2021~2022年の1年間にわたった
文芸誌「群像」連載を大幅加筆。
加えて、師匠・人間国宝の神田松鯉氏との
師弟対談も収録!

目次
第一部 講談の舞台を訪ねる
第一章 『赤穂義士伝』泉岳寺が伝える四十七士の虚実
第二章 『天保水滸伝』房総に遺された侠客たちの息吹
第三章 『源平盛衰記』壇ノ浦で死して生きる源氏と平家の物語
第四章 『出世の春駒』愛宕神社の石段数とリアリティ
第五章 『四谷怪談』お岩さまと伊右衛門夫婦のフィクション性
第六章 『寛永宮本武蔵伝』巌流島に伝わる決闘の真実

第二部 来るべき講釈場のために
第七章 国技館と相撲幻想
第八章 歌舞伎座での新たな邂逅
第九章 いまを生きる寄席の魅力
第十章 日光東照宮で想う江戸の講釈
第十一章 失われた講談の城、本牧亭の面影

特別師弟対談
人間国宝・神田松鯉に講談の神髄を聞く

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Posted by ブクログ

講談も含めて歴史上の物語を聞く時、いま現在と結びつけることで物語が生き生きしてくる。伯山先生の講談こそがまさに現代に史実(または歴史上のフィクション)を蘇らせてくれる語り口ではあるが、さらにこの放浪記でその場所や地理を知ることで面白みが増す。
 読み応えがあったのは神田松鯉先生との対談。いつも尊敬する師匠として空想上の松鯉さんの話を聞いていただけに、ご本人の生声が聞けたようで嬉しかったし、講談師が乗っているハトバスとか往年の講釈場とか、全く知らないけれどノスタルジーを感じながら読めて面白い。神田伯山という人がこれからの講談界をどうしていくのかリアルタイムで見られるのが楽しみ。

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2024年12月08日

Posted by ブクログ

出てるのに気が付いてなくて、慌ててポチった。
巻末の対談と義士伝のところだけ読んだけど、亡き貞水先生との対談も併せて、後世に残る宝物だよなぁ、と思う。

本の企画自体は、五代目馬琴先生の後追いかと思ったら、対談でも五代目の名前が出てきて、そりゃまぁ意識はしてるよな、と納得する。(あの先生に比べると、ボリュームでは負けてるけど)
続きも出そうぜ、大日本雄弁会。

で、永谷の若旦那が釈場を建てるというのなら、是非とも交通の便が良いところにしていただきたいなぁ、日本橋亭は場所が判りづらくて行くだけで大変だったから。(聴きに行ったのは貞水先生が元気だった頃の講談協会の方だったけど)

【追記】
四谷怪談のところなどで、「義士」と「忠臣蔵」の区別を付けてなかったりする。
そもそも講釈師は「忠臣蔵」とは縁が無いのでは?と思ったら、伯山先生も「中村仲蔵」を読んだりしてるのね…
まぁ、今時、「忠臣蔵」と聴いてエンヤ判官を思い浮かべる方が激レアさんなんだろうけど。

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2023年08月20日

Posted by ブクログ

伯山さんの著書。
講談の舞台の地や時代背景などを知れて、講談への理解と魅力が深まる。
師匠である松鯉先生との対談も読み応えたっぷり。

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2025年08月05日

Posted by ブクログ

伯山さんのおかげで、近年メジャーになってきた講談。事実に絡めたフィクション。ディテール史実のフィクション。真偽絡めたフィクションであり且つ琴線に触れるストーリー&語り。我が国古典芸能とその聖地を巡る旅でした。確かに「講談社」という名前も講談の筆記から来てたんですねー。なるほど。

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2023年09月30日

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