【感想・ネタバレ】いい顔してる人 生き方は顔に出る!のレビュー

あらすじ

「あの人はいい顔してる」と言うことがあります。とても魅力的な表現ながら、どういう顔がいい顔なのかわかりにくい面もあります。そこで本書では、写真家荒木経惟さんが、いい顔についてあらゆる角度から論じ、いい顔とは何か、どうすればいい顔の持ち主になれるのかについて、徹底的に語りつくします。アラーキーの呼び名でおなじみの荒木経惟さんは、2010年5月で70歳を迎えます。また、写真家生活も50余年になります。09年に自身のからだに見つかったガンと闘いながらも、過激な問題作を次々と発表されています。一方で、荒木さんが思い入れをもって撮影してきたのは、“顔”です。自身の写真家生活は「顔に始まり顔に終わる」と言い切り、いまなお、『日本人ノ顔』シリーズなどを通し、顔を撮り続けています。顔をテーマにしながら荒木さんのお話は、女性観、男性観、人間観、死生観にまで広がり、この写真家の人間への興味、思索の深さには唸る思いがいたします。政治、社会、文化、芸能、スポーツ……、あらゆる世界で「いい顔」が少なくなったいま、多くの方に読まれ、この国に「いい顔」があふれることを願う一冊です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

荒木さんの写真が好きですが、同じくらい文章が好きです。P56の「とくに写真家っつー職業のヤツらは、自分がこうみた、こう感じたとかさ、こういう顔が好きだっていう思いに相手を押し込めちゃうことが多いんだよ。でも人間はさア、ウチら写真家が一人の頭で考えてることなんかより、ずっとずっと面白いもんなの。ダメだよー、自分の鋳型にはめ込むなんて。タコ焼きじゃないんだからッ!」が最高です。

血の濃いところを出せていないポートレートは、あまり好きじゃない。たった数分の時間の共有であったとしても、信頼関係の構築は大事だなと思いました。お金で信頼関係の構築を簡略化しても、心打つ写真には遠いと思う。

ポートレートをあまり撮りませんが、この本を読んでから、これから老い行く自分を撮ってみようかなと思いました。

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2019年05月01日

Posted by ブクログ

写真を見るのは好きなくせに名のある写真家の作品を見るということをしてこなかったのだけれど、この本を見つけたとき、表紙、ぺらぺらとめくったページの写真に目を奪われてしまった。

母子像のくだりでは涙が出た。ごく軽いノリの文章なんだけれど心に響いた。この人の作品をもっと見てみたいと思った。「ひと」の写真って本当に魅力的だ。

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2014年11月06日

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いつものノリ(かるっ軽)ですが、
どこか愛があって、テマエとオクがあって、
浴びるように聞きたいです。

写真数はすくなめだけど、
人への“愛”がうつったものばっかです。
なんで“愛”とか、うつるんだろう。

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2012年03月18日

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ネタバレ

 はだかんぼうのお母さんとお母さんに抱かれてるぼくちゃん、いい写真、いい笑顔ですね!(^-^)
 令和5年5月8日、新型コロナ5類引き下げ。マスクをつけたりはずしたりの日々に移行ですね。荒木経惟さん、顔こそヌードだ。顔は見られてこそ磨かれる。と。「いい顔してる人」、2010.6発行。

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2023年05月08日

Posted by ブクログ

余り考えすぎず、構えずに、読むといいんでしょうね。
同時に、写真も構え過ぎずに撮っていいんでしょう。
そう思った一冊でした。

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2013年11月03日

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この人の言葉は、勢いがある。冗長な部分をフィルターにかけて、結像させると、しっかりこの人の写真になっている。なんだか、素直にそこに感激した。この人の紡いでいるその心が、しっかりと写真になっている。そんな気がするのだ。

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2013年10月12日

Posted by ブクログ

文章はともかくとして、写真がすっごく良かった。
ぜひ展示を今度は見に行きたいと思う。

いい顔、素敵な顔じゃないと意味ないじゃない っていう考え方は大好き。悲惨だけど現実を見なくては・・・という意識から、ある写真集を観て以来、ずっとココロの何処かで重く残っていたのが救われた。

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2013年01月06日

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表紙に一目惚れして買ってしまった。
天才アラーキーの本。
アラーキーといえば、”ヌード写真家、サングラスに髭、エロくて軽いおっちゃん”というぐらいだった。

アラーキーって軽いおじさんと思ってたら、結構人間くさいひとだったんだなぁ。でも、それを軽い感じの口調で綴ってるのが、くどくなくていい。この本の最後も”アハハーッ。”で終わるのもなんか好きだなぁ。

さくさくっとあっという間に読めた。
アラーキーの写真がもっと載ってるとよかったなぁ。 写真集とか見てみたくなった。

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2012年10月20日

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ネタバレ

ヌードを撮り続けてきたアラーキーの結論は、一番のヌードは顔である、ということ。いわく、顔にはその人の人生が写し出される、と。

鏡で自分の顔を見て、いい顔してるときは、きっと良い人生を送っているとき。ちょっとダメな顔してるなってときは、「人生を変える努力」をすることも大事かもしれない。

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2012年06月10日

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この本を作った出版社の方にいただき、早速読みました。荒木氏の顔、人、写真に対する思いや死を身近に感じて戸惑う様子がよく出ているように思います。やっぱり顔は大事ですね。いい顔になりたいものです。

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2011年11月05日

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友だちが貸してくれた。
アラーキーの軽快な語りでさくさくっと読める、でも奥が深い。

” 若いほうがいいなんて、社会に踊らされてるだけだよ。40歳、50歳と歳を重ねていけばいくほど、顔はその人自身のものになるだろう?誰でもない、自分でつくった顔になる。その顔にはいろんなものが刻まれてくるんだから、若いコのつるんとした顔より断然、いいんだよ。 -略ー しかし、いいシワと悪いシワの分かれ目っつーのはなァ、たしかにあるんだよ。なんだかわかる?
 そのシワに誇りをもってるかどうかだ、ってアタシは思う。「ンー、このシワがなきゃあたし100倍きれいなのに」なんて思ってるんじゃ、それは嫌なシワになっちゃうんだよ。”

励みになるお言葉。
私もいいシワを作りながら歳をとろう。

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2011年10月22日

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アラーキー独特のことばで書かれていて、読みやすかった。
さぞ明るい人生なんだろうと思っていたけど、そんなこと全然なくて、「愛しているひと」について考えさせられます。
両親の死からまなんだというフレームワークやアングル、妻の死にも触れていて、こんなふうに愛されたいと思いました。
写真集もみてみたいです

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2010年11月09日

Posted by ブクログ

荒木 経惟さんの写真に対する思いがつづられたエッセイ。
70歳になった荒木さんの目線から語られています。
やっぱり、作品に取り組む目線が素敵です。
ただもう少し作品が載っていたらうれしかったなぁ。

顔が一番のヌード。
私もいい顔になっていきたいなぁ。

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2010年06月30日

Posted by ブクログ

面白かった。その軽快な語り口にのせられて、どんどん読めていく。そして、その中身が本当に的を射ていて、しかもかなり噛み砕かれてわかりやくすて。そうだよなぁ、と。後半に行くほど、よくなる。のってくる。愛猫チロの死に関して語っているところなんて、本当によくて。最近は空ばかり撮ってる。そういう時なんだと思う。と語っている部分から溢れでてくる人間くささとか。とても好き。(11/9/25)

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2012年08月08日

Posted by ブクログ

本を読んで日常の見方が変わる。良い本だと思う。

生き方は顔に出る!

顔が一番の裸

みんな案外、目の前にある物事を見ていないんだよ。

ほんのちょっとのことで、顔は変わるってこと。ほんのちょっとのいいことならほんのちょっと顔はよくなる。>ささやかなこと、それを感じてかなきゃ。>ほんのちょっとのいいことを感じる力。

なんでフレーミングとアングルが必要なのか。その時の気持ちを考えると、あれはたとえば愛というものにいちばん近い感情がそうさせるんだなって思う。

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2012年01月18日

Posted by ブクログ

あたしゃ、笑顔を撮るの上手いよ、天才だからね、的なことを天才が語る。
でも、笑顔を引き出すのは、結局は愛。

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2011年11月10日

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