【感想・ネタバレ】それは誠のレビュー

あらすじ

第169回芥川賞候補作に選ばれた、
いま最も期待を集める作家の最新中編小説。

修学旅行で東京を訪れた高校生たちが、コースを外れた小さな冒険を試みる。
その一日の、なにげない会話や出来事から、生の輝きが浮かび上がり、
えも言われぬ感動がこみ上げる名編。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

初よみ、意外にもとてもよかった。比べるのもなんだが私としては「成瀬は~」よりずーっと好きである。過去長い入院生活でラジオを聴く楽しみを知ってから長年のラジオ愛好者なのだが特にNHKの朗読とラジオドラマは欠かさず聴いている。少し前にこの「それは誠」のドラマをやっていて50分の作品がよく出来ていて感動してしまったので原作を読んでみた。ドラマの方も原作のエッセンスをうまく生かしていたと改めて感心した次第である。まだ作品数が少ないのでとりあえず文庫になっているものから読んでみようと思う。
読もうと思って買った本もまだ手付かずなのにこうして枝葉が広がっていくのもまた楽し。

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2024年06月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ひたすらに心地よい文章の中に浸かることができた。久々の読書がこの本でよかった。
僕は誠のような人間を心底愛している。彼のような人間を本当にかっこいいと思っている。でも彼のようになれない。僕は「孤独」を恥じてしまう。誠は美しい人間だ。
今日、高校生活最後の授業があった。
図らずも、我が校は教育目標に「誠」を掲げている。
それもあって本当にたまにだが、「誠」とは何かについて考える。
もちろん答えはないわけだが、佐田誠が持っているような人間的美しさを「誠」として形容することを、一つ高校生活を送った上での回答としておきたい。

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2024年12月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ずっと青春が襲ってきて苦しくなる本だった。
あの時のどうにもならなくて、狭い社会でやりくりして、クラスメイトと仲良くなる瞬間。
クラス、ってすごく不思議で社会に出ると同い年の人と出会う方が珍しい。同じクラスにいるってだけで、一生話しかけなかった人と仲良くなる運命みたいな出来事のことを思い出した。読んでよかったー!と心から思える話。あとキャッチャーインザライも、読まず嫌いせずに頑張ろうかなと思えた。

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2024年06月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

芥川賞ものだけに導入部分が、ああ、文学小説だなと読もうというエンジンがかからなかったが、内容は難しいながらも文面は知的な表現で癪に障ることなく登場人物の生活感を感じさせてくれた。主人公の設定がよくわからず、文中の登場人物も、”お前こんな奴だっけ?”みたいなことを言われており、ほんとそうだと思った。ちょっとぶっ飛んでない?
日常の中のちょっとした非日常を活き活きと描写される高校生の姿がまぶしい作品だった。
で、実際内容はどうかと聞かれたら、”やっぱり芥川賞はこんなもんなんでしょう”と締めくくる。エンターテイメントではない。

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2023年12月08日

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