【感想・ネタバレ】「利他」の生物学 適者生存を超える進化のドラマのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 生物学において純粋な「利他」は存在するのか、という問題意識を持って、門外漢ながら本書を読みました。「善行は人に知られてはならない」という格言から「後で自分に返ってくるからという利己的目的から他人に利する行為を「利他」と呼べるのか」と考えていました。

 「自らの種が生き延びるため」の他の種に利する行動を「利己」と定義するのであれば、その反対の意味での利他的な生物は本書には挙げられていませんでした。

 しかし、上の問題意識とは離れますが、「盗毒」という現象・考え方は、細胞内共生や昆虫と植物の関係とは性質の異なる「共生」であると感じました。この現象を初めて知ったということもあり、公共財的な現象があるのかと驚きました。

 また、最終章の「人類が利他性という武器を獲得した」というのは大変納得した表現でした。応用生物を履修していなくとも非常にわかりやすい文章でした。

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2023年08月25日

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