【感想・ネタバレ】ブランクコード【単行本版】のレビュー

サノアサヒ

「愛に音があるなら俺に下さい」心に傷を負ったギタリストと寄り添い続けたベーシスト。８年分の「音」で綴る想い。高校時代の出来事で心に傷を負い、現実から逃げるため音楽に依存してきた藍。バンドメンバーの恵介は、自分の独占欲が招いた８年前の事件を悔い、音楽が居場所になるならと支え続けてきた。生きる理由を失った藍と、藍が恐れる好意を押し殺す恵介。あの日から止まっていた２人の関係は、ラブソングの制作依頼で動きはじめ……。「何を恨んで生きればいい」「生きてくれるなら何でもしてやる」どれだけ、泣いても離れられない──。

[gy · ★★★★☆]

うーん。深い。

ダークな重たいストーリーでしたが、恵介の渾身愛がすごい！8年その後10年。
そうやって何年も続いてく中で、ゆーっくりだろうけど、藍が周りの景色や、感情を取り戻していくことを願います。
けいすけ尊敬します。本当に本当に色々と自己犠牲して周りが心配してましたが。2人を見守ってくれる人もいます。
なんて伝えたらいいか難しいですが、考えさせられるお話でした。

＃感動する ＃深い ＃ダーク

[リエ · ★★★★☆]

献身愛の極み

高校の同級生で音楽を通して親しくなったケイスケとアイ。ある時に受けた性被害のよって、アイは心を失ってしまう。自分が音楽に誘ったから、あの時遅刻しなかったら、とケイスケは自分を責め続け、アイを支え続ける。自傷行為を止めるために様々な手を尽くし、アイが明日を生きる理由を探すケイスケの献身愛に涙が止まらない。性犯罪は魂の殺人と言われている。心を無くしたアイに寄り添う覚悟を持った人が居てくれた事が、本当に嬉しく思えた。一筋でも光を見つけて欲しいと願わずにいられなかった。

＃切ない ＃深い ＃ダーク