あらすじ
スタートアップの全技術
イノベーションを起こすビジネスアイデアの育て方
長年スタートアップに携わってきた経験から成功に必要な要素を厳選して1冊にまとめました。
自身も起業家であり、様々な形で多くのベンチャー企業立ち上げにも携わってきた著者が、
ビジネスアイデアを掘り起こし、ビジネスモデルに落とし込む方法から、
そのビジネスモデルを事業としてテイクオフさせるコツ、
そして事業を拡大させるための経営&改善方法までを完全解説。
いま注目を集めるスタートアップ起業家たちの
思考や哲学がわかるインタビューも収録
・経済産業省
・PLANTX【アグリ】
・Spiber【素材】
・ispace【宇宙】
・京都フュージョニアリング【エネルギー】
・HIROTSUバイオサイエンス【医療】
スタートアップのHOW TOはもちろん、
スタートアップに必要な思考力、行動力なども学べる、一冊です。
■目次
●1 ビジネスのアイデアを掘り起こし、モデルに落とし込む
・自分と向き合い、強みを見つけることがスタートアップのスタートライン
・自分の中にある強みからビジネスアイデアを作る手順
・自分の想いをゴールデン・サークルに当てはめオンリーワンのアイデアを見つける
・会社のVisionの作り方
・破壊的イノベーションと持続的イノベーション
・一人の顧客からアイデアを広げる
ほか
●2 OODAループ思考でビジネスに磨きをかける
●3 ビジネスとしてテイクオフさせるための必須スキル
●4 キーパーソンから学ぶスタートアップの作法
■著者 久野孝稔(くの・たかとし)
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科(SFC)特任助教
シミックホールディングス株式会社CEOオフィスExternal Innovation担当部長/株式会社NERV代表取締役
1976年茨城県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、
1999年に茨城県庁に入庁し筑波研究学園都市のスタートアップ産業政策を担当。
31歳の時に筑波大学発スタートアップのCYBERDYNE株式会社に転職し、
初代営業部長、初代広報戦略部長など要職を歴任。
2012年に身体機能を改善するロボットスーツの価値を世に広げるため、
麻痺などの後遺症に悩む方をケアするトレーニングセンターを企画。企画から1年後、
国内に運営会社を社内起業で一度に複数立ち上げる。
自身は湘南ロボケアセンター株式会社を設立後、代表取締役に就任。
その後、武田薬品工業株式会社に転職して日本最大級の創薬エコシステム「湘南ヘルスイノベーションパーク」を立ち上げた。
さらに、エコシステムを成長させるためにグローバル製薬企業の視点から日本を見る必要があると考え、
スイスのメガファーマであるノバルティスファーマの医療政策部長などを経て現在に至る。
日本公共政策学会会員。
マサチューセッツ工科大学VMSコース修了者(日本初)。
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Posted by ブクログ
How To STARTUP: イノベーションを起こすビジネスアイデアの育て方
著:久野孝稔
スタートアップとは未知なる世界へ挑戦をする勇気ある冒険者たちが集まる、新しいビジネスの船。彼らは、大海原に漂う未開拓の領域に向けて船出し、海流や風を利用して目的に向かいます。嵐や障害物に遭遇しながらも、自分たちのビジョンを信じて進み続けます。
常に変化する市場に対応するために、スピード感と柔軟性を併せ持ち、失敗を恐れずに新たなアイデアや戦略を試みる彼らは、自らの才能や情熱、創造性をフルに発揮し、新しいものを生み出すことで、社会に貢献することを目指します。それは波乱万丈な航海になるかもしれません。しかし、成功すれば、自らが生み出した新しい価値で、社会や人々の生活を豊かにすることができるのです。
著者の表現する上記のスタートアップについて、経験を記しながら、基本的な知識や成功するための秘訣、そしてその依頼について以下の4章により説明している。
①ビジネスのアイデアを掘り起こし、モデルに落とし込む
②OODAループ思考でビジネスに磨きをかける
③ビジネスとしてテイクオフさせるための必須スキル
④キーパーソンから学ぶスタートアップの作法
多種多様なスタートアップを捉えることは難しい。簡単に把握できない、その暗黙知が競合優位性であったり、模倣困難性を表すのかもしれないが、良いスタートアップは逆にシンプルであったり、研ぎ澄まされた故に真似できない。真似する気もおきないほど尖っていたりする。
本書は、その捉えどころのないスタートアップをビジネス理論やフレームワークで有機的なつながりとして表現することを叶えてくれている。スタートアップを定量的な側面だけではなく、真正面の定性面で表現してくれている。
そのプロセスを踏む中で、企業と事業の理解も出来、ミッション・ビジョン・バリューやパーパス等についても整理しながら長期目線でビジネスモデルを踏まえた背景の理解も出来る。
プレイヤーと支援側の両面を経験した著者だからこそわかることも多く、敢えて、単純化する中で奥深さの再認識や使える概念化スキルとしても大いに参考にできる。
熱い想いがぎっしり詰まった一冊。
ページをめくる度にこちらの体温も少しずつ上がるようなわくわく感を持って読み進めることができた。