あらすじ
■ストーンウォール賞児童YA文学部門オナー賞受賞(2021年)
■タイム誌が選ぶ最もすぐれたYA作品100冊選出
フィリックス・ラヴはイラストレーター志望のトランス少年。大学受験のプレッシャーで大スランプに突入中、自分が男かどうかもよくわからなくなってきて、頭のなかは大混乱。ある日、学校で何者かに過去の秘密をばらされたフィリックスは、みずからおとりになって復讐に乗り出す。
正体不明の犯人、性別移行後の名前を呼んでくれない父親、親友と宿敵とのありえない三角関係。LGBTQ+コミュニティの面々に囲まれながら、忘れられない17歳の夏がはじまる。
トランスで、黒人で、クィアの自分に、愛される価値はあるの? 自分自身を発見しつづけるフィリックスの成長と初恋をみずみずしくパワフルに描いた青春小説。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
アウティングやミスジェンダリング等の激しいトランスヘイト描写に心が折れそうだったが、それを乗り越え掴み取る未来に泣いた。
フィリックスを支える友人たちにもたくさん勇気を貰った。
トランスジェンダーを取り巻く現実はこの小説以上に厳しい。
でも、この小説が手元にあるだけで踏ん張れる人が絶対にいると思う。
私だってそう。
確かにトランスヘイトの描写はキツイものの、恋に悩んだり将来に悩んだり親子関係に悩んだりと悩みまくるフィリックスと一緒になって一喜一憂して最後には全部報われるので元気な時に読んでください。
注意書きがあるのも有り難い。
終盤泣きっぱなしだった。
私はフィリックスと父親のシーンで一番泣いた。
あのシーン、全部に願いが込められていた。