あらすじ
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美大卒業後、創作活動の傍らおよそ15年もの間、いくつものアルバイトを転々とすること15種以上。ときにエプロンをまとい富裕層のお風呂を磨きあげ、ときに雨合羽をはおり水道メータを検針してまわる。数々の職を通して、虎視眈々とつぶさに社会を観察し続けた著者による、社会観察・ノンフィクション・エッセイ漫画。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
いろいろなアルバイトを転々とする著者。
転々としているが、季節が巡ったり体調が変化するぐらいの期間はそれぞれのバイトを続けているようで、そこで見えてくる人間関係や心象の観察、バイトの裏側がおもしろかった。
最低限のお金だけを稼いで生きる、まさに放浪という感じの生き方もおもしろく感じるけれど、一般的な、普通の生き方をしなければというのは誰しも感じるものなんだなぁとも思った。
そして、放浪の先にはどこかに辿り着く。必ずそうとは言えないかもしれないけど、迷っている間は放浪してみるというのもアリかもしれない。
Posted by ブクログ
本屋さんで独特の絵が気になって立ち止まったら、その裏表紙に書かれているものすごいたくさんの仕事に興味を惹かれて読みたいと思った。
読んで思ったのは、辛いと思う自分の感情に対して、ここまで素直になっていいものなんだなということ。自分はもしかして辛いと感じることに麻痺していて、知らない間に色々耐えているのかもしれない。それで得られるものもあったと思うけど、でもそうしなくても、人ってちゃんと生きていけるようだ。
自分の奥底には、小さいときから、仕事がなくなって家もなくなって食べていけなくなったらどうしよう、という気持ちがある。なに不自由なく育ててもらったのに、どうしてだろう。ご先祖さまにもしかして、ものすごーくお腹がすいた経験をした人がいるのかもしれないな。私、食べること奪われたらたぶん生きていけないし。
たくさんの仕事を通して、自分の中にどうしても曲げられないものがある(というようなこと)を書いていたのが面白かった。たしかに、自分というのは、そうして気づいていくものかもしれない。