あらすじ
冤罪――。多くの冤罪は、杜撰な見込み捜査、代用監獄での苛酷な取調べが元凶だ。人にありがちな誤謬ではなく、捜査当局のメンツ意識や責任逃れ、時には功名心の結果だ。実際にあった、女子短大生強姦殺人事件の“思い込み自白”のプロセスを明らかにし、冤罪という“罠”を浮き彫りにする力作ノンフィクション。(『夢遊裁判-なぜ「自白」したのか』改題)
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Posted by ブクログ
もしもアナタが事件当夜、深酒をしてある一部分の時間帯の記憶だけがまったくないとして。アナタは元来まじめで感受性も豊かである。論理的思考にも長けている。曲がったことは嫌いだ。人の話はよく聞く。まったく善良な市民だ。ただそんなアナタにとって記憶がないというミスは致命的だった。もしもアナタが絶対に「やってない。」のにやってない理由に確証が持てず「やってないかもしれない。」と不安げになりはじめて。「それならば、やったことになるかもしれない。」と一度でもその場から何とか逃げたくて。逃げたくて。つい。。無実の人間が嘘の自白をするなんてこの世にありえることなんだろうか。と。多くの人はそう思っている。やってない。のだから、正々堂々と胸を張って。と言いたがる。それは本人が弱いからだと第三者は口を揃える。だが世の中そんなに甘くない。ほんとうに人は鬼になる。自分が可愛くて可愛くてしかたがないのだから。そんな輩たちに負けないように正しい見識を身につけたい方はぜひ。