【感想・ネタバレ】日本の人種主義 トランスナショナルな視点からの入門書のレビュー

あらすじ

アメリカでの黒人への暴力事件と抗議運動、ヨーロッパでの移民排斥、コロナ禍におけるアジア人への差別などがクローズアップされ、海外の問題と思われがちな人種主義や人種差別だが、日本でも歴史的に、そして現在でも深刻な問題であり続けている。

欧米の人種概念と人種主義の歴史的・社会的な背景、基本的な知識を押さえたうえで、日本の人種概念を捉え直し、近代から現代まで、日本で人種主義が展開してきた足跡をたどりながら、トランスナショナルな視点から日本の人種主義の特徴を整理する。そして、アジア地域の植民地支配をはじめとする日本の歴史的背景や「日本人とは誰か」という問いと結び付きながら、日本社会に意識的・無意識的に根づいている人種主義の現状を具体的な事例をもとに明らかにする。差別、偏見とステレオタイプ、アイデンティティなどの視点から、個人の日常的な意識や振る舞いに人種主義が否応なく結び付いていることも浮き彫りにする。

国際的・領域横断的に蓄積されてきた人種主義に関する議論をまとめ、「私たちの問題」として日本の人種主義を考える視点を提供する入門書。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

日常の差別が構造を作っていくということ。マジョリティによる「単一民族神話」が、さまざまな人々を周縁化し、透明化し、傷つけてきたということを引き受けること。

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2024年10月30日

Posted by ブクログ

日本は無自覚に人種主義を発露している。その整理となる論考だ。「日本人」が国民国家の誕生後に作られ、その時にアイヌ・琉球・被差別部落の人々を包摂したが、フランス同様にメルティングポットは失敗した。その見えない/見ようとしない軋みを提示してくれる。

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2023年07月23日

Posted by ブクログ

結局(公共施設からの貸借書籍无箆了(なので)…)読めずに返却しました。

似寶兼(のですが)…私の市区町村でも電子書籍リーダーに対応して桀焉(ますので)…電子書籍から再貸借したいと存了(ぞんじます)!…。

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2023年06月02日

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