あらすじ
「放さない。一聡さんは俺のものだ」サラリーマンの橋野一聡は、34歳にして18歳になる息子・俊がいる。といっても、本当の息子ではなく、一聡がかつて誰よりも愛した男の子供だった。彼が亡くなったとき、一聡は俊を家族として育てることを決意したのだ。けれど、成長するにつれ父親そっくりになっていく俊に戸惑いを感じないわけではない。そんなある日、男にキスされている俊を見て!?
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一気に読んじゃった
なかなか難しいテーマの小説だなぁ〜と、思いましたが、いつの間にかのめり込んで一気に読んでしまいました。18歳の俊の真っ直ぐな情熱さと、愛する一聡の過去を知りぐらついてしまうあたりは、年相応に思えて応援したくなりました。
最後に大宮さん!グッジョブです!
Posted by ブクログ
サラリーマンの橋野一聡は、三十四歳にして、十八歳の子供がいた。
子供と言っても実の子ではなく、橋野がかつて誰よりも愛した男の子供であった。
彼が亡くなった時、橋野は彼の子供を自分の家族として育てることを決意したのだった。
彼と橋野の関係を知らない人たちは、その行為を美談だと言うけれど、実は息子である俊を引き取った時には人に言えないようないきさつがあり、橋野はその秘密をずっと一人で抱え続けていた。
おまけに、俊は成長するに連れて、橋野の想い人であった彼の父親に似てきてしまい、そんな彼に性的な感情を時折覚えてしまうことに橋野は罪悪感を覚えていた。
そんなある日、橋野は男にキスされている俊を見てしまう。
それどころか、俊は橋野のことを好きだと言い出して……
という話でした。
自分がどうして俊を引き取ることになったのか、自分と彼の父親との間に何があったのか言えない橋野はもんもんとしていて。
おまけに次第に父親に似てくる俊に、かつて彼の父親に抱いていた想いを思い出させられて。
それでも俊だけは真っ当に育てようとしていた橋野に俊が押せ押せの攻撃をしかけてきて、結局は俊の粘り勝ち。
良識や理性よりも自分の気持ちに正直になった方が楽だよね! という。
理性にしばられた年上のうだうだ悩んでいる男を年下が若さで押し切ってしまう話がお好きな方にはオススメします。
後、ちょっぴり義理の親子関係も入っているのでそちらも合わせてお楽しみいただければ、と思います。