【感想・ネタバレ】線を越える韓国人 線を引く日本人のレビュー

あらすじ

Kカルチャーゆかりの著名人たち激賞!!
・韓国人YouTuberのJIN氏
・『コリア・レポート』編集長・辺真一氏
・東京新聞編集委員・五味洋治氏
・字幕翻訳者・本田恵子氏

「推しの国は反日なのか?」
「韓国ドラマで主人公が泣き叫ぶ理由が理解できない」
「韓国スイーツは好きだけど、実は韓国が嫌いかも......」
そんなもやもやを抱える人たち必読の参考書。
ライター・翻訳者・桑畑優香氏も本書を絶賛!

「あの人たちは、どうしてああなんだろう?」
近いことを除けば、あらゆることが違っている韓国と日本。
表面的な言葉や行動にいくら注目しても、
結局「おかしな人々だ」という結論を越えることはできない。
しかし、文化的視点から見ると、その違いや理由がよくわかる。
気鋭の文化心理学者が放つ、新しい日韓比較文化論。

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Posted by ブクログ

著者はよく日本のことを研究しているし、日本人のことをよく見ているなと思った。日本人はもっとこういう本を読んで海外の人が日本をどう思っているか知った方が良いかもしれない。
日本のアニメを見ずに育った韓国人は少ないという言葉など、救われるところもあったが、福沢諭吉の脱亜論など、正直おっしゃる通りだと思った。日本では近代化の父であり偉人として習うので韓国人のイメージとギャップが大きい。日本人の中でも上の世代は欧米人がかっこよくて、日本の周りのアジアは遅れているという感覚が心のどこかにある人もいる。明治の「欧米に倣え」という考え方をいまだに引きずっている世代もいる。
だけど、読み進めながら、日本人がまだ自尊心の塊であるような書き方をされると少しモヤッとした。たしかに日本ってこんなにすごいとか、海外から称賛の声とかそういうところをたくさん取り上げるテレビ番組もあるが、でも実は日本は性犯罪大国だったり、子連れの母親に対する視線が冷たかったり、外国人に対する排他的な対応など、すべてが住みやすい国ではないのだと分かっている人も少なからずいると思っている。だから全ての日本人が、日本は海外から住みやすい国だと褒められていると信じているわけではないと弁解したかった。
日本の民間の鉄道会社が発表した調査によれば、混雑した電車にベビーカーを畳まないで乗車することが迷惑だというこたえが42%に達する。ゴミを捨てたり酔っ払って乗車するより迷惑だと思われているらしい。このままでは日本は残念すぎる国になってしまう。

著者は日本にずっと劣等感を抱いてきて、植民地にされたことを心のどこかで恥だと思っているようだ。政治や歴史の話になると大きな反日感情が書かれている。日本がやってしまったことは無かったことにはできないけれど、著者の言うとおり日本人は何度でも謝罪し続けるべきだろうと思う。それなのに韓国を駄々をこねる子供のようだと非難する日本の政治家は明治時代から時が動いてない。
でもだからといって、日本人全員が嫌韓感情を持っているかと言えば大半は持っていないと思う。むしろ何も知らない、気にしてない人が多いだろう。書店に嫌韓コーナーがあるのだって、日本人みんなが理性がなくそういう本を買うからではなくて、一部の人が買っているだけだと思う。だから、確かに昔、日本人は申し訳ないことをしたけど、今日本人全員が韓国を嫌っているわけではないことを著者に理解してほしいなと思った。

(飽くまで日韓関係を専攻した私の本を読んだ個人的な考えと感想ですので、不快に思われたらごめんなさい。)

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2024年07月30日

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