【感想・ネタバレ】夏・ユートピアノのレビュー

あらすじ

ピアノの調律の家業を継ぐため実家に戻った新(あらた)。彼女はそこで他人との交わりを拒否するかのような生き方をしている饗子(きょうこ)と出会う。響子は国際的なピアニストの娘だった。未熟な二人がピアノを通して少しずつ交流を深めていく。近づいては離れ、一瞬の理解と寄り添いに喜びを感じつつ、二人は自分の人生を生きていく。他に四季賞2021春のコンテスト四季大賞受賞作で、発表時に大きな話題を呼んだ読み切り『あさがくる』も収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

これはいい百合。
と、ついお道化てしまったが、本当にいい話。
ピアノ調律「夏・ユートピアノ」
宝塚受験「あさがくる」
芸術を志すことは、いやそこまで行かずとも若くあることは、傷つくことでもあるのだ。
そのとき人はひとりなのだが、それでも他者との関わりの中で、回復したり、何かに気づいたり。
時間の経過による癒しと、人とのかかわりと、どちらが利いたかなんてわからないくらいささやかなものであっても。

宝塚というだけでなく、「ピアノの中のすべての動きは円運動でできている」あたりからも、「少女歌劇レヴュースタァライト」を連想した。

また、漫画的表現としても、素敵なところがいくつか。
窓の外の雨や雪やが、室内に作る影とか。逆にいえば光の表現。
鏡ごしの構図とか。

タイトルは、佐々木昭一郎監督のドラマ「四季 ユートピアノ」からだろう。
中尾幸世の声に導かれて知ったドラマだが未見。見てみよう。

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2024年01月23日

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