【感想・ネタバレ】頭がよくなる思考法のレビュー

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Posted by ブクログ

斎藤孝4冊目。今回のテーマは「困難にぶち当たった時にどうやって乗り越えてゆくか」という方法論。本書ではその方法として、フッサールから続く哲学の問題解決法"現象学"とプラトン、ソクラテスから西洋で綿々と続いている解決法"弁証法"の二つの方法の実用的な使用方法を解いて行きます。

まず現象学から。人がものを見る時は物そのものを見るのでなく、その物に纏わりつく概念を見がちである。例えば、りんごを見たときにそれがりんごであると結論付けて終わりだ。そのりんごの赤が濃いだとか薄いだとか、凹みがあるかどうか、などは考えない事が多い。そうではなく、りんごそのものしっかり観察しましょうというのが現象学。問題が起こった時に、経験値から考えられる解決法をぱっと考えて終わりでなく、さらに本質からわかる事な無いかを考える。一見思いつかないような解決方法を幾つも幾つも考え出してみようというもの。

もう一方の弁証法は、相反する反対意見を互いに否定しあったのちに、その二つの考えを取り入れたさらに上位の解決法を導き出そうというもの。例えると、AとBの意見があった時に、どちらかを潰しあうのでなく、A、B双方の考えを取り入れ更に良いものとしたCを導き出そうというもの。

本書は論の構造が上記のようにしっかりしていてとても読みやすい本でした。じぶんには目から鱗なところも結構多かったです。

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2013年10月17日

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頭の回転を良くしたくて読みましたが、
【思考のワザ化】を知り、瞬時の咄嗟力がなかなか出来ない私でも思考を変えれば傍観者として物事を見れるのかと思いました。
ほんの一瞬の瞬時の思考の切り替えを身につければ落ち着いて対応出来そうだと感じました。
『なるほどな!』と目から鱗だったので
とりあえず本書に載っている通りやってみようと思いました。

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2023年09月27日

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偉大な思想家たちの思考法を、ワザ化して習得し、現代社会版に焼き直して自分のものにしていくという発想が面白い本。
そう考えると、哲学者や思想家などの小難しい思考法が「ライフハック」に見えてくる不思議。

【気にいった内容】
自分に応用して自分を変えること、現代に応用して実社会の役に立たせることこそが大切です。(P27)

今は知らない情報に出会った時は、インターネットなどで検索さえすればたいてい出てきます。
ですから「知っていること」は大した価値を持ちません。
そこで差をつけるのはとても難しいのです。
重要なのは、検索しても出てこない「ワザとしての思考法」です。
それを試行錯誤しながら「身につけていること」です。(P29)

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2022年01月14日

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思考をワザ化する方法を、現象学と弁証法に基づいて解説。

現象学では、思い込みをかっこ(  )に入れて保留する。先入観をやめる
ということ、フッサールの言葉で「世界は主観的であり、客観的世界は存在しない」と言い切るほど、現実は一つでないから多元的に重層的に物事を観ることをうたっている。

一方弁証法は、一つの命題と反命題があれば、お互いを否定するのではなくより良い高い次元を目指す方法。

なので、矛盾や否定を受け入れる事、相反する考えを足がかりにしてアイデアを出すこと、なとをうたっています。

実際問題、頭でわかっていてもそれを実行にうつさなければ意味がないので、この二つの方法論を常に意識して物事をとらえ判断できるように
していたきたいと思います。

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2013年07月05日

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ネタバレ

チェック項目32箇所。
テクとワザの違い・・・?コピペ・・・知識を持つだけでは情報社会を
生き抜けない。(  )・・・〇〇・・・など決めつけを一度なくしてみる。
見る→観る。会議をあえて立位で行う。発想を変える。体から変えてみる。
立ち位置を変えてみる。自分のやり方を全否定してみる。
否定されてもめげない人間が成長できる。
わたしってだめね・・・今の自分を認めてほしいだけ。                              

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2011年06月23日

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何回か読み飽きたけど、
実り多い本ですw

私は量質転化の話が
一番しっくりきたかな。
興味ある人はぜひw

あとは一人弁証法。
すごく辛い作業だと思うけど、
これができる人が
できる人になるんだと思う。

また読み直したい∩( ≧∀≦ )∩

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2011年05月24日

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頭の良さとは、思考のワザが多彩で深く、独創的であるということ。
本書ではフッサールの「現象学」とヘーゲルの「弁証法」を題材に、
思考のワザを紹介している。

哲学の思考法を学ぶことで実社会で役に立つ思考のワザを
身につけるという趣旨。

例えば現象学では既成のものの見方を廃し、世界に対して常に
驚きをもって対峙することだったり、
弁証法では人の意見を受け入れ、対話することで思想を深めたりと、非常に具体的で分かりやすく解説している。

実践的に役立つ哲学ともいえる一冊。

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2010年05月16日

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先入観やステレオタイプのイメージを排した「現象学」と、多面的な検討を加えてより良い結果を得るための「弁証法」を、思考に応用すべしと説く。「エポケー」は、昔、習ったが、忘れていたな。齋藤の言うように、ゲーテを読むときはゲーテの思考法を、ツアラトゥストラを読むときはニーチェになったつもりで、というのは読書の士気を高める上では、良い掛け声であるが、難しい本の場合は、そこまでの余裕は無いな。

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2018年10月14日

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先入観にとらわれずに物事を見る「現象学」と、否定や矛盾を取り込んでさらに高みを目指す「弁証法」を、自分の思考のワザとすることを推奨する本。理論的な深みには欠けるが、著名人のエピソードを用いた具体例を多用し、噛み砕いて何度も繰り返し説明されているので、分かりやすい。

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2019年09月15日

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難しい話を、過去の逸話や仕事であるような場面などを例に出して説明している。
目からウロコ的な目新しさは無いが、なるほどそうだね。と思う箇所は多い。

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2012年06月24日

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ネタバレ

思考法というよりも心構えを書いている印象だった。

自分の成長を一番の目的とし
そのために自分の感情もコントロールしていけばいい。


基本的に人(特に日本人)は否定されることを嫌うが、
否定とは自分の良くないところを教えてもらっていると考えれば
素直に受け入れることもできるし、次につなげることができる。

ただ、否定されるときは自分の人格まで
否定されているかの印象を受けることもあるが、
そういう場合は単純に自分の知識・技術・方法を否定されていると
認識すれば我慢でき、そしてより良くなっていくのだと思う。

結局は自分を否定されてもへこまない
精神的にタフな人はどんどん成長していくのだろう・・・

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2011年08月24日

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ネタバレ

[ 内容 ]
私たちは、親や教師、書物などから教わることを通じて、「自分の考え方」というものをつくってきました。
これを「思考のワザ」といいます。
頭のよさとは、そうした思考のワザが多彩で、深く、独創的だということなのです。
では、思考のワザを鍛えるには、どうすればよいのか?
それは、歴史上の偉人や天才の考え方を自分の思考パターンに取り入れるのが一番です。
本書では、フッサールの「現象学」とヘーゲルの「弁証法」を題材に、7つの思考のワザを紹介しています。

[ 目次 ]
第1章 もれなく考える技術-無意識の思考を全部「意識的」に切り替える
第2章 やわらかく考える技術-発想のうまい人は「まてよ?」が必ずうまい
第3章 広く考える技術-相手の立場に立てば「自分」が見えてくる
第4章 大きく考える技術-「バルコニーに上がる」だけで知性は変わるのだ
第5章 深く考える技術-ノーをプラスに変える「生産的な対立法」
第6章 論理的に考える技術-感情を「隔離」しながら正解を組み立てる
第7章 独創的に考える技術-他人の頭を使って「自分の限界」を突破せよ

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2011年06月05日

Posted by ブクログ

現象学(1章~4章)と弁証法(5章~7章)を中心に思考のワザについて述べられています。

「否定を前向きに捉えるには、自分という人格と、考え出した企画との間を切ること」との考え方は勉強になりました。
また、「プライドは「今の自分」ではなく「伸びていく自分」に対して持つべきもの」というのも納得でした。


現象学:自分の意識をクリアにする。ゼロベース思考に近い?
     物をよく「観る」。なぜ?を繰り返す。

ブレーンストーミングを提唱したアレックス・オズボーンのチェックリスト
1.転用:新しい使い道は?他分野への適用は?
2.応用:似たものは?何かの真似は出来ないか?
3.変更:意味、色、機能、音、におい、形を変えたら?
4.拡大:高さ、長さ、厚さを大きくしたら?価値や材料を追加できる?
      誇張したら?時間や頻度は?
5.縮小:小さく、軽く、弱く、短く、低く出来ないか?
      濃縮、省略、分割は?何か減らすことができないか?
6.代用:人、物、材料、製法、動力、場所を代用できないか?
7.再利用:要素、形、配置、順序、ペースを変えられないか?
8.逆転:前後、左右、上下、順番、役割などを転換したら?
9.結合:合体、ブレンドしたら?発想や目的を組み合わせたら?

・個性は変えられないが、能力は変えられる


弁証法:意見と反対意見を対立に終わらせず、高い次元の意見に磨き上げる。対話法。否定を問題解決の足がかりと捕らえる前向きさが必要。


正・反・合を繰り返していく
正:ひとつの命題
反:正に反対するまたは矛盾する命題
合:両者をひとつ高い次元にまとめたもの
  (妥協案ではない)

ディベート、ディスカッションとは異なる。
 ディベート:第三者によって勝敗を決める
 ディスカッション:必ずしも賛否を問われない。(意見交換のみ)

3つの法則
1.量から質への転化、または質から量への転化
  (逆上がり、自転車に乗れるようになる)
2.対立物の相互浸透
  対立や矛盾は発展し、変化する相対的なものだ
  (固定されて変化しない絶対的なものと考えない)
3.否定の否定
  Aというのは、ここがだめじゃない??(否定)
  →じゃあこうしたら、そこは問題ないですね(否定の否定)

一人弁証法が出来れば言うことなし。


考える力を飛躍的につける「仮説実験授業」
1.問題提起
2.仮説と討論
3.実験による証明

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2010年11月16日

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アイデアの膠着状態に陥っている時にこうすれば視点を変える事ができると示せる人がリーダー、ネット検索しても出てこないワザとしての思考法を身につけることが大事、多くの製品・発明は今あるもの同士の組み合わせ、オズボーンのチェックリスト、「まさか」に対してあわてず対応できる人が勝者、何でも常識と思わずとりあえず括弧に入れてみること、人は自分と違う感覚に出会うとわからないとして理解を拒む傾向がある、悪いほうばかりを見て決めつけずいいところも見てそこを拡大していく、意識的に感覚をずらすことが難しい時は物理的な立ち位置を変える、なぜと何度も問いかける、物を見ることにこそ発想の原点がある、小さくジャンプ、場の行き詰まりを打破できる人が本当のリーダー、ヘーゲルの弁証法「正反合」、弁証法的に対話を進める場合には無条件なイエスは有害、向上していくためにはこれまでのやり方をいったん否定する、人格と企画との間をきる(人格否定ではない)、優秀な人ほど対立的意見など苦言を言えるスタッフが必要、トラブルを目の前にして逃げてしまうと何も生まれない、相手の否定を取り込んでさらにいいアイデアを生む、弁証法に必要な環境①上機嫌な気分を醸成したうえでの否定②前向きでリラックスしたかまえ③オープンなメンタリティ、部下に弁証法的運動を促すためにはなぜノーなのか示す、反論を受け入れられないタイプは能力があっても発揮できない、向上心を持つには幼いころから矛盾と出会い解決する経験が大事

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2009年11月18日

Posted by ブクログ

現象学と弁証法をもとにした、思考の小技集?
とくに弁証法の、否定(対立)をきっかけとした思考の深化は、これから意識して使ってみたい。
・ワザ化=思考法を自分のものにできるところまで持っていくこと。
ニーチェだったらニーチェになりきる、みたいな。
・エポケー=判断停止。
・否定を前向きにとらえるにはコツがある。
自分という人格と考え出した企画との間を切ること。

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2010年03月06日

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