あらすじ
建築家は、映画やドラマの中でどう描かれているのか? 『日経アーキテクチュア』元編集長で画文家の宮沢洋が、「名セリフ」のイラストとともに、映像の中の建築家のイメージと現実とのギャップをつづる。取り上げるのは、建築家を「偏屈な人」イメージとして描いている、ドラマ「結婚できない男」に始まり、著名建築家をドキュメンタリーとして取り上げた「建築と時間と妹島和世」「ル・コルビュジエとアイリーン」、建築や住宅が作品の重要な要素となっている「パラサイト半地下の家族」「タワーリングインフェルノ」までバラエティに富む。
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Posted by ブクログ
本屋さんの建築コーナーでたまたま発見した本。
建築家が主人公の映画やドラマの紹介なのだが、色んなジャンルの作品で、タイトルだけ知っていても建築がらみとは知らなかったものもあって、面白かった。(冬ソナのペさんが建築家だった記憶一切なかった…。)
色々観てみようっと!
Posted by ブクログ
面白かった
空間を映す映画が建築と相性がいいのは当然
でも意外と面白い本がないなあ
ストーリーに建築家がでてくるもの
有名な建築がでてくるもの
建築が重要な役割を果たすもの
建築と映画の評論家があってもいいなあ
Posted by ブクログ
久しぶりに非常に面白い一冊だった。
映画の中に登場する建造物をネタにするサイト、SNS投稿は過去いくつか目にしている。本書の中にも、それらで取り上げられた、あまりにも有名な建築物の話もいくつか(けっしてく少なくない)出てくる。例えば『未来世紀ブラジル』に登場する集合住宅「パレ・アブラクサス」、『ブレードランナー』のハリソン・フォードの家は、フランク・ロイド・ライトのエニス邸だ(リドリー・スコットのお気に入りのデザインなのだろう、『ブラックレイン』でも再利用されている。・・・という話は本書には出てなかったな)。
といった、有名どころも押さえつつ、近年の作品では『カメラを止めるな!』のあの廃墟は、茨城県水戸市にある浄水場跡らしい。水戸市公認の廃墟ロケ地として再利用されているとか。あるいはドラマ『半沢直樹』に登場する印象深い振り分け階段は、東京国立博物館本館の正面玄関にある階段であると、小ネタの数もハンパない。
こうした建造物に着目しての解説がメインではあるが、ドラマ、映画作品の登場人物が、建設に関わる人、設計士、デザイナー、大工などであれば、その目線から見て、作中に語られる建築はいかなるものか、あるいはその設計、建設に向き合う姿勢は、と言った論点からも作品が語られていて非常に興味深い。
『テルマエ・ロマエ』の主人公ルシウス・モディストゥス(阿部寛)が、“浴場専門の建築家"だということで作品が取り上げられているのもギャグっぽくて面白い。
和田誠に憧れ、氏の『お楽しみはこれからだ』をなぞった体裁にしている点は二番煎じと言われても仕方がない(「あとがき」でも本人も重々意識してる)。また、添えられたイラストも、力作ではあるが、映画ポスターや、作中のシーンをそのまま著者のタッチで置き換えただけで、和田誠ほどのペーソスに欠けるきらいはあるが、比べる対象があまりにもの巨人故に、いかんともしがたいところだろう。
今後、著者のキャリア(日経アーキテクチュア編集長)を活かし、建築を通した目線で、引き続きの続巻に期待はしたい。
建築家にまつわる映画作品なのに、『人生フルーツ』が落ちているのも、残念なところだったので、次回は是非、津端夫妻に寄り添った映画評を期待したい。
Posted by ブクログ
映画が好きで、建物が好きなら
きっと楽しめる1冊。
さらにこの著者は
それを建てる「建築家」の描かれ方に
注目しているのがおもしろい。
『私の頭の中の消しゴム』はモテる建築家で
『結婚できない男』は真逆。
施主との妥協を探る『みんなのいえ』に対して
『摩天楼』の建築家は絶対に妥協しない。
それぞれに登場する素敵な建築を
著者が特徴とらえて描いたイラストもいい。
コルヴィアーレというイタリアの大規模団地とか
フランク・ロイド・ライトが設計した
ローラン邸というバリアフリー住宅とか。
コルヴィアーレを見るために
『これが私の人生設計』という映画を
観たくなってしまいました( ̄▽ ̄)