【感想・ネタバレ】日立の壁―現場力で「大企業病」に立ち向かい、世界に打って出た改革の記録のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年02月29日

2008年に製造業史上最大の赤字を出した日立が、今日の磐石な経営・事業体制に持っていくまでに何をしてきたのかを社長自ら書いた本。
大企業再生系の本は経営判断がダイナミックになるので、読んでいて面白い。

カンパニー制からビジネスユニット制への転換など、末端社員からすると何が変わるのかよく分からない改...続きを読む革について社長目線で考えていたことを書いているのでほへぇ〜となる部分が多かった。
今まで属した会社でも在籍中に事業の区分改革は実施していたので、改めてその意図を考えてみたい。
事業改革系の本はバーッと読めるし、読んでいてワクワクするので今後も積極的に手を出していきたいところ。

日立建機や日立金属など、プロダクト部門をほぼ全て売却した流れの狙いや、いまの日立がなにを強みに事業展開しているのかもよく分かった。
日本にいると事業売却ってどうしても後向きなニュアンスで見られがちだけど、win-winで仕込むことも出来るのだなと。

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Posted by ブクログ 2023年11月16日

日立がどんな性質の大企業病であったのか、いかにしてその解決に取り組んだのかがよく分かる
様々な新しいことに挑戦している反面、本質的な部分は変わっていない、変えていないことも非常に面白く感じた
どのようにして日立を変えていったのか、それを通して学べることが多く書いてある

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Posted by ブクログ 2023年04月23日

たった一人しかいない自分を、たった一度しかない人生を、ほんとうにいかさなかったら、人間生まれてきた甲斐がないじゃないか。
山本有三 路傍の石
利他の精神
Impossible→I’m possible

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Posted by ブクログ 2023年09月18日

日立の強みを実感できた。自分の強みを踏まえて、ポートフォリオを入れ替えていく経営方針は、理想とされているが、なかなか実行に移せている社は少ないのではないか。
また、組織マネジメントについては、GoogleやNetflixのような先進的な企業との共通点が多く見られたように思う。未来投資本部に関しては、...続きを読むGoogleの20%ルールに近いものを感じたし、自律分散型グローバル経営に関しては社員の自律的な動きを前提とするNetflixのような組織を目指す姿勢が感じられた。
さらに、組織として目指すべき姿に応じて会社の構造を変えていくという点については、行政もしっかり向き合うべきであると感じた。マネジメント層の役目はそういったところにもあるのではないか。

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Posted by ブクログ 2023年07月20日

大企業病をしっかり分析されてる時点で既に他とは違う感とその後の結果に違いが出ている事に納得

あと蓄電技術を進めて欲しいと感じた

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年07月16日

日立という会社、東原氏のことの経営観を知る上では大変面白い読み物だった。特に、自身が手掛けた鉄道管理システムのATOSが基になったご自身の経営観は非常にわかりやすいものだった。

・赤字は悪というマインドがないのは危険。稼がないとダメ。利益が出なければ、社会に貢献するための事業を展開するための次の投...続きを読む資ができない

・この会社とこの会社を一緒にすればシナジーがあるという理論だけではグループ会社の中で反発が起こり、合理的な判断が難しくなるケースを見てきた。社員が望んで一緒になると思えるかどうか。一緒になったらもっと大きいことができるなという自覚を持ってもらえるか

・経営の考えにはATOSと同じように均質性、制御性、協調性が備わっている。
均質性:企業理念、ブランド、コーポレート部門が該当。日立の全社員と各事業は企業理念を共有し、ブランドを守る。
制御性:各地域代表、国内の各BUに権限と責任を持たせ、本社の意思決定を待たずに独自の判断で自律して事業を遂行できる体制。
協調性:各地域のトラブルが他地域のビジネスに影響を及ぼさない。各部門が互いに自律しながらも、経営戦略や経営資源を共有し協力し合うこと。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年05月20日

多額の赤字を経験し、経営危機をどのように乗り越えてきたのか、そしてこれからの日立がどのような分野に注力し、どのような企業をめざしていくのかを東原氏(日立の取締役会長)の視点で書かれた本。

日立=日本を代表する日経企業であり、日本での売上がほとんどだというイメージがあった。しかし、実は海外での売上の...続きを読む方が多いグローバルカンパニーであるということを知って驚いた。
本書を読んでいて、日立はこれからも世界をフィールドに、世界と戦っていく企業だということを確信した。

よく「日本の経済は衰退した。日本の将来が不安だ。日本はもう終わりだ。」という声を耳にする。しかし、だからこそ私は日本の企業に頑張ってほしいと思ってしまいます。

日立がめざす、『いつか「世界の日立」になる』ことを私は切に願っています。

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Posted by ブクログ 2023年06月30日

日本は沈んでも日立は沈まない、と言われた日立。
その社長に、予想外の抜擢で就任した東原氏。
日立では、長年、東大工学部卒で日立工場長経験者でないと社長になれない、という不文律みたいなものがあった。そんな中、徳島大学というローカルかつマイナーな学歴で、大みか工場に配属され、大多数の学卒が開発や設計とい...続きを読むった部署に散っていく中、自ら検査部を選んで、社会人としてのスタートを切った。これまでの感覚だと主流を外れたとみなされるが、この職場を選んだ思いやそこで学んだ姿勢や取組みに非凡さを感じた。
常に自分の成長を考え、真摯に取り組んでいく意識の高さ、それを見抜いていた前社長の中西氏の眼力もすごい。大企業にありがちな事なかれ主義や減点を嫌うマインドとは真逆な改革、視野は世界、ここに日立の強みがあることが読み取れた。

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