【感想・ネタバレ】超孤独死社会 特殊清掃の現場をたどるのレビュー

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Posted by ブクログ

内向的な人にはささりやすい内容と感じた。
自分の死に方であったり、大切な人が急にいなくなったりと言う悲しみであったり。死を身近なものとして普段から感じているかどうかによってかなり感じ方が違うと思う。
第二章で、家族が亡くなったがあまりにも遺体の損傷が酷いので会わない方がいい、という場面ががあったが自分ならどうするだろうか想像できるだろうか。自分はどんな姿になっていたとしても会いたい。どんなに変わリ果てた姿になっていたとしても直接お別れをしたいし、それが自分自身に対する一つの区切りになると思っている。

色々考えさせられる本でした。

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2022年05月27日

Posted by ブクログ

特殊清掃…殺人現場、遺体発見が遅れたせいで腐敗やダメージが進んだ部屋、ゴミ屋敷化した部屋などを掃除するお仕事。

特殊清掃を請け負う5人の方の人生とその現場、
そして亡くなった人の見え隠れする人生を描いたルポ

まるで本からその現場の温度と臭いまでが伝わってくる…
著者の思いまでもが伝わってくる…
そんな文章と内容

ペットボトルにひたすらためた尿
体液をすって蛆だらけの布団
天井までゴミだらけの部屋
カビだらけの部屋
腐って床が抜けそうな部屋

「人が死んだらまず目玉にウジがわいて…」
そうか…死ぬことっていうのは血液循環がなくなるから体が腐ってくるってことか…
当たり前のことだけどそこに人という尊厳はなくなりモノになっていく

人がモノになっていく、あるいはなった状態の部屋を淡々と片付ける特殊清掃人は多いし、そうでないとやってられないんだと思う。
でも、取材したこの5人は亡くなった人の人生を慮って、その人生を汲み取ろうとしてくれているんだな~と思う。
すごい。
言うのは簡単だけど、なかなかできることではない。

衝撃を受けたのが
ゴミ屋敷化した部屋を親族に知られたことがわかり
失踪してしまった女性の話

親族にしたら「なぜ相談してくれなかったのか?」という後悔でいっぱいかもしれない。
でも本人にしたら「誰にも相談できなかった」のだと思う。

セルフネグレクトという言葉を最近よく聞く
精神的に病み、自分自身をケアすることができなくなった状態のことである。
お風呂に入れない
トイレにも行けない
みだしなみも整えられない
何もできなくなる

現在の日本の家族関係から「孤独死」は避けて通れない社会問題となっている。
だけどそれに対しての解決策はない
あとがきを読むと、そんな問題に立ち向かっている人々の話があった。
「おせっかいおばちゃん」の小さな一歩が社会を動かすことになるかもしれないし、行政も動き始めているという。さらに、孤独死や見守りなどを踏まえた保険なども登場しているという。

孤独死は他人ごとではない
もちろん私もそう

死んだらおしまい…ではない
死んだ後の問題も怖い
部屋の清掃代、火葬代、火葬のその後など…お金の話もリアルで怖い

この本を読んで「私、カンケーないもん」なんて言える人っているのか?

それ考えると「孤独死」ってすごく身近な問題だし、リアルに怖いし考えさせられる。

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2020年09月26日

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壮絶な内容でした。少なくとも身近な人セルフネグレクトにならないよう、ゆるーい関係でも作っていきたいと思います。

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2019年06月04日

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特殊清掃をする人や孤独死に至る前にサポートする人にも迫っている。
孤独死が特殊なものではなくて、生きづらさは元々の性格だけでなく、セルフネグレクトは様々なことがきっかけになる。
自分自身にも家族にも有り得ることに感じて怖くなった。

子供がいても、親や兄弟と定期的に会っていてもごみ屋敷になっている可能性はある。
助けを求めない、問題ないという相手にどこまで突っ込んでいけるものなのか、社会福祉として公的に出来るのがベストだけど。
時々ある成年後見人の弁護士が横領とかのニュースを思い出すとひとつに頼りきりも怖いような。

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2023年11月03日

Posted by ブクログ

起きて、出かけて、帰ってくる。家には誰もいない。語らいながら食事をする相手もいない。生きる気力が失せ、朽ち果てていく。いつしかゴミも溜まっていく。悪化していく持病。逃れようにも体の自由が利かない。助けが来るあてもない。苦しみ抜いた末にやっと訪れる死の境地。なきがらが悪臭を放つ。染み出た体液が床を汚す。幾日も経ち誰かが気づく・・2040年には単身世帯が4割。希薄化する人間関係。増え続ける孤独死。特殊清掃の需要も上がる。その現場で慮られる故人の末日。尊厳あるはずだった人生。壊れていく社会。絆の大切さを知る。

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2022年06月17日

Posted by ブクログ

社会で表舞台には出ないけれど、必ず、そして今やものすごく需要のある業種だと思う。
このような業種を特殊清掃ということを初めて知った。
かなりしっかり書いてあるので、読むのが苦手な人もいるかもしれないが、増えてこればそれだけ悪徳業者もいる、この本に載っているような良心的な業者もいる、見極めが難しい。

見分けるための業者に星をつけての義務でもできたらいいのに。

自分の時や親がこのようになったら、と思うと、
1度調べて見ないと行けないと思う。

だけどこのような事態を生まないことが1番なのか…

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2021年01月12日

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ネタバレ

凄まじかった。

こんな風に孤独死に向き合ってくださる特殊清掃の方々。社会的な地位は高くないが、今後ますます必要とされることだろうと思う。

ドライすぎる人では周囲に寄り添えないし、共感力の高すぎる人には辛すぎて出来ない仕事。

本当に頭が下がります。

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2020年12月19日

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特殊清掃の人は利益度外視でやっているということが分かり、大変恐縮したような気持ちで本書を読み終えましたとも…! 社畜死ね!!

ヽ(・ω・)/ズコー

まあ、中にはぼったくりとも言えるような金額を遺族に吹っ掛ける業者も居るようですがね…本書に登場した自称スーパーマンの男性なんか尊敬と言う言葉じゃ足りないくらい尊敬に値しますねぇ…社畜死ね!!

ヽ(・ω・)/ズコー

孤独死を無くすためにAIを活用するとか本書には様々な案が取り上げられていますが、結局のところ、人は人の間だけでしか生きられない…だからこそ人間!と書くのであってね、近隣の人が見つけてあげられるのが一番じゃないでしょうかね…日頃からのお付き合いが重要というわけですな…さようなら…。

ヽ(・ω・)/ズコー

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2020年11月30日

Posted by ブクログ

最近は話題になることも増えた、「特殊清掃」の世界。
興味本意で読んでみると、重く、そして、悲しくて切なくなり、そうして、どうにも解決できないやるせなさに向き合うことになります。

特殊清掃を実際に行うひとの想い。
突然、日常生活では無関係だった人について、血縁があるからといって責任をとらざるを得なくなる人の想い。
そうした状況になるとは全く知らなかった肉親の、無念の想い。

いろいろなものが渦巻いてしまい、文章から現場の臭いが漂ってくるようで息苦しくなります。

ひとは一人では生きていけません。

どこででもよく聞くことばです。

では、ひとが一人で死んだらどうなるのか。

それがよくわかります。

どうにかならなかったのか、、、と思う反面、そのような状況を自ら招いたような人に、どうやって同情すればいいのか、それはわかりません。

ひととして、日本人として。
今、ここにこういう問題があることを、わすられなくなることは間違いありません。

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2019年09月05日

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ネタバレ

※インスタに掲載したコメントの転載です

昨年の夏、熱中症による孤独死が多かった。腐敗した遺体があった部屋を現状回復させる現場のルポは、読んでいてかなりキツイ。でも、それは自分の隣の部屋で起きているかもしれないし、最近、連絡が取れていない身内や知人に起きているできごとかもしれない。

生野区は高齢化率31.4%、ひとり暮らし高齢者比率20.6%でどちらも24区中2位で、地域福祉が充実しているから一人でも暮らせるともとれるが、こどもや孫世代がまちに帰ってこない結果とも言える。また、家賃の安さからの流入も一定ある。

この本には、40代・50代という年齢ゆえに福祉ネットワークから漏れて孤立し、ゴミ屋敷の中で死んでいた人の話も出てくる。制度はいつも、法そのものが古かったり、施策が作る側の想像力が欠けていたりして、なかなか穴が埋まらない。その現実を突きつけられる。

若いときはエリートで、外資系の企業で活躍していた兄は、ある時期から「仕事が忙しい」と会う機会がなくなった。20年ぶりに会うと、ゴミに埋もれて引きこもっていた。失職したことを、知られたくないがゆえに、身内に「助けて」が言えなかった不幸。

必要な時に「助けて」と言えることこそ、「生きる力」。でも、言えない人がいる。不器用で傷つきやすくて、周りが時間をかけて関係を築かなければ悩みが言えない。その人の「生きたい」「立ち直りたい」気持ちを呼び起こし、応援し、ゆっくり一緒に歩いていく役割の人たちは誰なのか、行政職員の人員が増えない中で、悩む。

今言えるのは、とにかくひとり暮らしの身内がいれば、近所の人にも一度お願いをしておくといいことと、ITも活用した見守りサービスを使うこと。そして、自分の近所に住む人を「気にかける」ことから始めたい。

この本では、孤独死した人やその家族、特殊清掃に関わる人の人生を感じるだけでなく、解決のヒントが最後にまとめてある。

その中で「これだ!」と思ったのは「セカンド小学校」というアイデア。孤独死者数・年間約3万人という数字を出した研究者の提案で、リタイア後の生涯学習などを義務化するというもの。定年後に全員、地域の「セカンド小学校」に入り、出席すれば地域の商品券がもらえたり、逆に欠席すれば年金が減額される。

強制力を伴うので、地域ネットワークの中に入りやすくなるし、「閉じこもり」が避けられる……生野区のめざす「まちぐるみ教育・みんなの学校」構想の中に入れこめるような提案だった。

行政としての視点で読みながら、一方で「自分はどんな人生の終わり方をしたいか」についても、考えてしまう一冊。重かった。

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2019年08月12日

Posted by ブクログ

子と同居しているのに親の死に1週間も気が付かないというのが衝撃だった。同居していてそこまで疎遠な関係というのがちょっと理解できないし、これで孤独死が起こるのなら対策の立てようがない。

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2019年10月09日

Posted by ブクログ

以前、所有していたアパートで孤独死の案件があった。
独居男性だったが、とある新興宗教の信者だったこともあってか、翌日には訪問した信者に発見され、遺体の損傷などはさほどなかったようだ。
少なくとも宗教を媒介にした他者との交流が、彼にはあったということだ。
とはいえ、当人の死後は、葬儀をしてくれるわけでも合同墓に入れてくれるとかいうわけでもなく、なんのための宗教だと思わないでもなかったが。

著者も述べるように、孤独死に至るまでには、その前に幾つもの人生の躓きがあるのだろう。
それが何だったのかは知る由もないが、彼も、汚部屋や悪臭のクレームだけでなく、家賃の滞納が目立ち始め、退去に向け訴訟を行っている最中での死だった。
その前のどこかで手を差し伸べられないものだろうか、というのは思うところだが、現実には本書にもあるように、宗教・自己啓発セミナーなどが、そういった人々を食い物にしている、という構図だろうか。

ちなみに、残された部屋は、「ここ数年は付き合いはなかった」という連帯保証人の方になんとかゴミの処分をお願いしたが、それ以上の原状回復費の負担は拒まれたためリフォームは行わずに放置。
結局そのアパートを売却するときまで、その部屋を貸し出すことはなかった。
こちらも百万単位のリフォームをかけてまで告知事項ありの部屋を作るメリットがなかった。
今後も孤独死が増えるなら、それらも含めて、死を有り体に受け入れる社会でないと、賃貸業も回らない。

そういえば、被告が死亡したことを知らせたときの裁判所の人の声がなんとなく嬉しそうだったのを覚えている。
「あ、じゃあ取り下げにしておきますねー。」
案件が多すぎて、一件でも捌かなければならない件数が減るのは喜ばしいことだったのだろう。
人生の躓き、諍い、争い。それらもまた、事務的に片付けられてゆく社会。

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2019年04月26日

Posted by ブクログ

独身者が増えている昨今、孤独死は増加傾向となり、これから益々このような事案は増える事は予想出来ます。孤独死の原因は色々とありますが、この著書で挙げられているものは、大概が「ゴミ屋敷」と言われる足の踏み場もない部屋で亡くなっている事。そんな惨状を整理する仕事人の姿を交ぜながら、これからの社会を垣間見る一つと言う印象が残ります。

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2019年04月24日

Posted by ブクログ

孤独死した物件の清掃を担う、特殊清掃業者を取材した本。
覚悟はしていたけど、かなりグロテスクな描写が多かった。

特に夏場は、特殊清掃業者の繁忙期。
遺体の腐敗進行が速いため、近隣住民からの苦情が殺到するから。
あとは、熱中症による死亡も多いから、夏場は孤独死が多いらしい。
孤独死するような人は貧困層が多いから、そもそもエアコンがなかったり、あっても電気代が高いからつけなかったり、壊れていて放置したりすることが多い。

高齢者だと、行政の福士に繋がりやすいが、問題は福士に繋がらない若い現役世代。
失恋、離婚、退職、様々な原因で人生に躓いた人が心を病み、立ち上がることが出来ないまま、どんどん生活環境が悪化していき、セルフネグレクトに陥る。
そして、誰にも相談できず孤立化していき、孤独死に繋がる。

本書で出てくる、50代女性のセルフネグレクトの話は衝撃的だった。
未婚で孤独ではあっただろうけど、普通に仕事をして、近くに家族も住んでていて、家族仲も良かったという、本当にどこにでもいる普通の女性。
こういう女性でもセルフネグレクトに陥ってしまうということは、いつ誰がなってもおかしくない話なんだと思う。

核家族化になった現代では、誰もがあっという間に孤独に陥ってしまう。
結婚していても、離婚や死別をすれば結局は一人になることに変わりはない。まして子供がいても、老後もずっと関係を良好に続けられるかも分からない。
まずは身内に頼るのが第一だけど、それ以外の地域や趣味のコミュニティにも積極的に関わっていって、人間関係を築くことが大切なのかもしれない。

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2022年11月29日

Posted by ブクログ


 この本からは特殊清掃業車の過酷さと孤独死の社会問題が見えた。
 
 言葉だけは聞いたことがあった特殊清掃だが実際に話を読んでみるとかなりえぐい現状が出てきた。    
 例えば死体跡に残る黒い体液や酷い匂い、ゴミで埋め尽くされ虫が溢れる部屋など。特に夏場は暑さでさらに酷い状況のようだ。こういった部屋を掃除しなくてはならない。
 仕事を受ける流れとしては故人の近隣の人が部屋の匂いに気づき大家、管理会社、遺族などに伝えられそこから連絡が入ることが多い。特に夏場は暑さで死体の腐敗が速く酷い匂いによって発覚することが多く件数も多く、業者にとっては稼ぎ時だ。逆に冬は反対の理由で気づかれづらく数も少なくなる。
 


 孤独死とは人や社会との繋がりがなくなり孤立してしまった人が誰にも気付かれず自宅で亡くなってしまうことだ。年間ではおよそ3万人にのぼると言われている。
 さらに問題なことが現在の高齢社会の日本ではその孤独死予備軍にあたる人達がかなりの数にあたり社会全体の危機になっている。
 孤独死者の特徴としてはセルフネグレクトという状態がよく見られる。『セルフ・ネグレクト』とは、生活環境や栄養状態が悪化しているのに、それを改善しようという気力を失い、周囲に助けを求めない状態を指します。 “ゴミ屋敷”や“孤立死”の原因とも言われています
 
 

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2022年03月04日

Posted by ブクログ

フリーライターによる孤独死の現状とそれをサポートする家族や業者の奮闘を、第三者の立場で、冷静かつ温もりを保ちつつ紹介したルポ。
読みやすく、孤独死のその住まいの対処の過酷さが伝わってきました。
大阪のメモリーズの横尾さんの思いが心に響きました。
生前整理ではなく、「生きていくための整理」である「福祉整理」をしたいと。「健康で自立した生活ができるようにするお部屋の片づけ、前を向いていくための整理をしたい。」p224
「取材を通して感じたのは、問題は一人で亡くなることではなく、もっと前の段階にある、ということだった。」p263
これにも共感。そもそも、を見つめないと改善には繋がらない。
実は身近な、孤独死、特殊清掃。もっと知られるべきと思う。

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2020年11月13日

Posted by ブクログ

今は年間3万人も孤独死しているらしい。セルフネグレクトにより、部屋はゴミ屋敷と化していく。紹介例は少ないが、特殊清掃の現場と、清掃人の感情、孤独死した人たち一人ひとりに寄り添う書。

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2020年10月23日

Posted by ブクログ

トイレ詰まっちゃってるゴミ屋敷だとキッチンに尿入りペットボトル流すのか。。

遺骨問題

孤独死もそうだけどゴミ屋敷もなにか対策できたらいいのにな

日頃から介入しあえる関係、特に家に来たりするような人が何人かいることが大切なんだろうけど、それ以外で何か方法がないものなのかな
セルフネグレクト気味になってる時点でもう人と関わろうとは思わないだろうし。



 

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2019年11月01日

Posted by ブクログ

孤独死清掃の中での出来事を事細かな描写で見せてくれている。
リアルな状況説明に目を背けたくなる場面はとても多いが、この故人のリアルな描写を読み進めているうちに、自分の生き方を改めて考えたくなる思いに変わっていった。
内容はグロいが、その向こう側にある大切なものを気づかせてくれる良い本でした。

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2019年10月18日

Posted by ブクログ

文字で読むから映像も臭いもしないから、読み終えたが、孤独死の実際の現場に立ち会うことできないだろうなと思った。
今のところ孤独死する身内はいないとは思うが、他人事だと思い切ることもできない。

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2019年06月01日

Posted by ブクログ

内容はかなり衝撃的。
ひとごとではない、一方間違えたら誰でもそうなる可能性がある。
でも、途中の話は冗長かも。
『おーちゃん』の話は余計な部分が長すぎる気がする。

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2019年05月17日

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