【感想・ネタバレ】38歳・男性・独身 わがフリーター人生、セキララ赤面日記のレビュー

あらすじ

やはり実話の迫力はすごい! 本書は、その驚くべき現実が、著者とその周辺フリーターの体験として、赤裸々にレポートされている。著者は、いくつかの企業に就職するも続かず、はからずも10年にわたりフリーター人生を続けている42歳の独身男性。その赤面の実話とは、たとえば「一週間、水ば飲む」。仕事で腰を痛めて立つことも外出もできず、一人暮らしの部屋を這いながら水だけ飲んで命をつないだ話。電気が止められた冬の日、もちろん灯りもエアコンも冷蔵庫も止まり、ろうそくで過ごした一夜の話。その他、「入浴はガソリンスタンドで」「一円の重み」「保険のない恐怖の生活」「風邪がもたらした喜劇と悲劇」などなど、興味深い項目が目白押し。35歳を過ぎた一人のフリーターの、食生活、日常生活、金銭生活、不健康生活を余すところなく赤裸々にレポートした本書は、あまり書かれることのなかったフリーターの現実の姿を浮き彫りにする。

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Posted by ブクログ

2005年当時、38歳・独身・フリーターだった筆者が、そのギリギリの生活の有様や、仕事上のエピソードなどについて語った本。

前半は、貧乏生活の話が主で、そんなに目を見張る工夫なども見受けられず、個人的には特に笑えもせず、眠かった。
ただ、変なところに関心するようだが、電気が止められてロウソク一本で過ごしたときに、普段考えないようなことを考え、他の求職者との差別化の方法など、色々な示唆を得たというところは、印象に残った。
それが功奏したかはともかくとして、情報を意識的にシャットアウトすることも、ときには重要だと感じた。

後半で語られる、様々なフリーター仲間のエピソードや、筆者自身が体験したありえない現場の話などは、なかなかに生々しく、面白かった。
(結構悲惨な話も多いので、面白いというと失礼だろうか。)
ギリギリの生活をしているような人々と、自分との違いを考えると、本質的な違いなど何もなく、今のところただ運が良いのだな、と再認識するばかりだった。

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2013年08月30日

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