あらすじ
朝日新聞の名物記者が社説作りの内幕を詳細にレポート! 『朝日』の社説はこうして作られる!――イラク戦争、靖国参拝、小泉郵政解散、安倍氏との大バトル、対『読売』・『産経』社説ウォーズ、憲法改正議論……。ニッポンを動かした言論戦のインサイド・ストーリー!
■目次より
第1章 論説主幹となって嵐の船出
「PKO」で変わる「朝日」
9.17小泉訪朝の衝撃
第2章 「千と千尋」で攻防開始
アニメが社説の見出しになった
拉致問題のインパクト
第3章 イラク戦争に反対する
読売の「勝利宣言」
「個説」という毎日新聞の試み
第4章 国旗・国家で社説の大バトルへ
「甲子園」をめぐる論戦
第5章 「靖国」で読売が変わった
ナベツネさんとの共闘
第6章 小泉氏の郵政解散に苦悶
「希望社会への提言」シリーズ
第7章 安陪政権が登場した
朝日に傷跡残したNHK問題
第8章 社説21で新たな護憲提言
護憲的改憲論の台頭
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Posted by ブクログ
社説がどのように作られるのかという内幕を垣間見ることができ、興味深い内容だった。朝日新聞と読売新聞や産経新聞との国旗・国歌などを巡る論争にも触れられているが、言論による「闘い」の面白さ、重要性を感じた。
著者のイニシアティブもあり、朝日新聞が理想主義一色から現実主義的な要素も取り込んでいく様子もよくわかった。正直、かつての理想主義一色の朝日の姿勢にはかなり違和感を持っていたが、近年の朝日新聞の主張には個人的に納得できるものも多い。その点で、慰安婦問題のでの誤報事件はあったとはいえ、右派勢力からそれこそ教条的に「半日左翼」と朝日新聞が批判されているのは気の毒にも思う。そのような批判をする人は、ちゃんと朝日新聞を読んでいないか、読解力がないかだろう。
Posted by ブクログ
現朝日新聞主筆が論説主幹時代に書いた、社説執筆についての内幕を書いた本。
軍事力を肯定的に捉えた社説を書いたら、若手記者からの強硬な反対にあったというくだりが興味深かった。
新聞社って案外一枚岩じゃないんだね。