あらすじ
長崎の中学校で仲良くなった同級生のすぐりと気持ちがすれ違ったまま、親の仕事の関係でニューヨークに移住し、高校生となった一葦(いちい)。激動する社会で悩み、恐れ、ふさぎ込みそうになる。そんな彼を救ってくれたのは、NYの高校でオタク友達(ナーズ)と一緒に始めた“アカペラコーラス”だった。障害にぶつかりながらも、彼らの歌声は海を越えて、遠い長崎のみならず世界とも繋がっていく――。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
スクールカースト下位群の主人公、長崎弁で中高校生の日常のやりとり、ホンネあるある心のつぶやき、でもコロナ禍のニューヨークで、自分の声を探して、相手の声との響き方を探して、明日に向かって進んでいく姿、甘酸っぱくて、でもぐいぐい引き込まれて一気読み。
2020年のニューヨーク、ニュースで聞くだけだったけど、社会の安定、人の心の安定が失われていく様子がありありと浮かび上がってくる。
それでもめげずに明日を信じられる日常を作っていけるようになっていく高校生たちの成長ぶりが眩しく愛おしい。
あれっと思ったこと。
帯を見て、男友達の話かと思って読み始めたのだけど、すぐり、って女の子の名前だったんだ、あはは。
それもまたよし。