あらすじ
朝鮮半島統一への第一歩を踏み出すために
悲しみと苦悩に満ちた分断の歴史を改めて検証する。
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1948年第二次世界大戦後の冷戦を背景に、
朝鮮半島は北の朝鮮民主主義人民共和国と南の大韓民国に分割された。
以降現在に至るまで、同一民族がふたつの国家に所属するという不自然な状態が継続している。
両国の統一は、朝鮮民族にとってアイデンティティーに関わる悲願であり、
国際的にも、北朝鮮の世界的孤立や南北の経済格差などは看過できない重要な懸案事項だ。
その平和解決は、朝鮮半島のみならず、世界平和を実現するための第一歩となると著者は語る。
本書では、国際的NGO活動を通じて長く世界平和に貢献してきた著者が、
統一コリアに向けたビジョンとロードマップ、および歴史的背景について解説する。
朝鮮人だけではなく日本人にも著者の思想を共有することで、
日本と朝鮮半島における新しい調和と平和を築くための礎となる一冊である。
2015年の発行から8年が過ぎ、内容に一部変更を加えるとともに、
新たに推薦者記事紹介を加えた形で改訂版として出版する。
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Posted by ブクログ
ヒョンジン・プレストン・ムン氏について知りたくて読書。
タイトル通り、コリアンドリーム、朝鮮民族の夢を語る本。
米国育ちの裕福な在米コリアンが朝鮮半島5000年の歴史と弘益人間なる朝鮮民族の理想を学者が書いた哲学書のような宗教書のような内容。
理想や夢に関する説明、解説など装飾部分にページが割かれ、具体的な結論が読み取りづらい。
著者は、米国育ちで米国で教育を受けたそうだが、史観は本国の韓国人そのもので、韓国人をペルソナ読者に、韓国人のナショナリズムを刺激し、喜ばせるように書かれているのだろう。
韓国の外から母国や朝鮮半島、取り巻く周辺情勢を見て、分析もしてきただろう著者ならではの視点や史観を知りたかっただけにちょっと残念。
韓国人、韓国を祖国を考えるコリアン向けの視点や史観で理想や夢を語るため、日本人が読んでもあまり参考にならない。
原書だと、韓国人向けのリップサービスで韓国史観で日本をもっと批判しているのかも。
朝鮮半島史で長年の疑問の1つである、なぜキリスト教がこれだけ普及したのか。言及している箇所があるが、なぜの部分への言及なく、あいまいな民族性、宗教性によるものだと簡単に片付けている。
参考になった点は、北朝鮮をより知るため、または、関係構築のためにもモンゴルにもっと着目するべき、という内容は興味深く読ませてもらった。
モンゴルをロールモデルに10、20年先の北朝鮮を考察してみるのはおもしろい。
で、日本人にとって重要な旧統一教会との関係は…。もやもやは解消されなかった。
旧統一教会とは距離を置いているけど、文鮮明思想は平和思想としてしっかりと継承。その後継者として活動しているとも読み取れる。
読書時間:約1時間15分