【感想・ネタバレ】かみつら 1 ～島の禁忌を犯して恋をする、俺と彼女達の話～のレビュー

北条新九郎 / トーチケイスケ

「あのこと、誰にも話してないでしょうね？」
高校生の志郎が父親に連れられ引っ越してきたのは、太平洋に浮かぶ絶海の孤島「神面島」。『未婚の女性は仮面を着けて暮らし、伴侶となる者以外の男性に素顔を見せてはいけない』というしきたりが残るこの島で、志郎はひょんなことから島の当主の孫娘・真璃の素顔を見てしまう。秘密を共有する仲になったことで、真璃との距離を縮めていく志郎。しかし島の外に憧れる少女・直のアプローチによって彼女の素顔も見てしまい、掟破りの三角関係に……!?
第９回オーバーラップ文庫大賞【銀賞】受賞の少し不思議な恋物語、スタート！

[ブクログ · ★★★★★]

未婚の女性は仮面を付けて暮らし、伴侶となる男性が仮面を取るまで素顔を見せてはならない、という掟で縛られた孤島の物語。
閉鎖的な環境だからこその人同士の距離感や立場の違い、そして発生する不満に対し、島の掟や伝説を上手く絡めて描かれており、面白かったです。
掟の存在理由など、島自体の謎はまだまだありそうで、続きも含めて楽しみです。
なお、最後のオチはそっち！？という感じで、結構笑いました。

[ブクログ · ★★★★☆]

掟に厳格になると思考が硬直してしまう。掟はそもそもは人を縛るものではなく、皆が幸せになるためにある。

掟をテーマにした話は、シリアスな話になりやすいけど、ラブコメと繋げることで面白かった。最後の嫁が4人というのはまさかの展開だったけど　笑

ファンタジーな経験を志郎はたくさんしてきたみたいなだから、その辺の話についても読みたいと思った。