【感想・ネタバレ】八月十五夜の茶屋のレビュー

あらすじ

沖縄在住の訳者が新訳で贈る沖縄の戦後復興を描いた「社会派」作品!
上陸作戦に参加した軍政チームの米軍将校が、ユーモアを交えて描く占領初期の民衆の姿を描く。
1957年、グレン・フォード、マーロン・ブランド、京マチ子主演の映画で有名になったアメリカ映画の原作本。
「ゴトゴトと音を立てて進む帆船(ジャンク)……そのすべてが友好的に、通商だけを目的として渡って来たとは限るまい。時には、侵略者(インベイダー)を乗せて来ることもあったのではないか? 沖縄の人々は、侵略者によく対抗できたのだろうか? それとも、強要されたことをすべて受け入れる道しかなかったのか?……自分もまた沖縄の人々に差し向けられた侵略者であることに思い当たり、険しい表情になった。」(本書「侵略者」より)

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Posted by ブクログ

1956年にマーロン・ブランド主演で映画化もされたヴァーン・スナイダー作品の原作本。原作も映画版と同様、ユーモアに溢れる非常に明るい作品である。映画版との違いは、映画版ではマーロン・ブランドが演じたサキニが主人公のような役割を持っていたが、本書ではグレン・フォードが演じたフィスビー大尉が中心となっている。原作の展開は殆ど同じなので、物語の先は読めたが異文化との交流がテーマである本作は、そのテーマがより強調され、社会性の増したシリアスな部分がある。また、本作には白人至上主義的な描写が殆ど無いので、日本人で沖縄人である私から見ても、非常に安心して読む事が出来、戦争という極限状況の中での人々の暖かさが見れて、とても共感のできるいい作品であった。

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2012年08月20日

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