【感想・ネタバレ】膚のレビュー

あらすじ

◆第一句集
ありきたりの身体感覚を彼は言語にしない。
自らの体も心も凌駕する言葉を、力強く選び取る力が岩田奎にはある。
天才とは呼びたくない。俳壇は今、畏るべき青年をたしかに得たのである。

帯より・櫂未知子

◆自選十句
紫木蓮全天曇にして降らず
しりとりは生者のあそび霧氷林
愛鳥週間調律師この木木を来よ
入学の体から血を採るといふ
柳揺れ次の柳の見えにけり
にはとりの歩いてゐたる木賊かな
枯園にてアーッと怒りはじめたる
靴篦の大きな力春の山
ハイビーム消して螢へ突込みぬ
立てて来しワイパー二本鏡割

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Posted by ブクログ

着眼点には親近感を抱いたのですが、それをすくう語彙力、語感は随分違うなあと思いました。この著者に限らないけれど、俳句の外では見ないので辞書を引かざるを得ない言葉が時折あります。平易な言葉で詩を書く詩人とは逆に、豊潤な日本語を駆使して17音で世界をみせる俳人。そこに参入できる人間とできないそのほか大勢ができてしまうような気がするのですが、どうなんでしょうね。

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2024年02月24日

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