あらすじ
泣ける話、刺さる話、こわい話、不思議な話……タイプはさまざまでも、読めば1分後、誰かに話したくなる話だけを集めてお届けするのがこの本。機知にとむ寓話から、歴史の中で育まれてきた民話、現代に残る名作まで、読めば心が豊かになる、明日が変わる。このままでいいのかな?と思ったとき、手にとりたい一冊です。
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Posted by ブクログ
「寓話」には味わい深いものがある。それは歴史からの言い伝えなどで心が豊かに、想像力を増していく自分が分かる。気になった「寓話」は「ライオンのお供をしたロバ」など現代風に考えると「権力を傘に自由奔放に振る舞う輩・政治家に映る」、「角を欲しがるラクダ」では人間の欲と似ており自分にないものを欲しがるがそれが手に入るとまた次を欲しがるという、貪欲の世界を垣間見る人間模様に映る、「漁師と犬」は上手い話には何か裏があると知っていながらいつ従う現代流の「詐欺」と似ているのか、「石を裁く」は奇想天外な裁きを人々は聞きたがり、見たがる、それもお金を出してまでも欲しがる様は現代風博打やにもつながる、「農夫と息子たち」は跡取りに土地に埋めた宝を探させることでその土地から豊富な作物が育った、という欲に飢えた息子たちへの遺言を上手く手名付けた寓話である。更に「捕虜になったラッパ吹き」とは権力者の捕虜になった時の「無責任さ」を思わせる寓話だが、リーダーシップでの「立ち止まり、引き返す決断」も必要だと言いたい寓話だ。