【感想・ネタバレ】幽霊のレビュー

あらすじ

「死刑囚」をテーマにした上質なサスペンス・ストーリー

政府高官を殺害した容疑で死刑宣告を受けた、死刑囚の「男」。
死を約束されたにもかかわらず、不気味なほど穏やかに日々を
過ごす「男」に、好奇心を押し殺しながら接する
担当刑務官のユン。
殺害動機も自身の出自さえも明かさない「男」のもとへ、
姉と名乗る女が面会に現れる。沈黙していた「男」の感情は、
それを機に少しずつ、静かに動き始める。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

読んでいて不安になるような内容だった。短い物語だけれど、人間のことを一歩踏み込んで描いている。
死刑制度を真正面から取り扱っていて、出版時さまざまな意見が飛び交ったのではないだろうかと想像した。
四七四番の本名や過去が判明していく前は、深淵を覗くような恐ろしさがあった。それは鏡に映る自分のようでもあって、虚無の空間が生まれるような恐怖。
でも少年時代の話などを読んでいくと、こちらの感情も次第に複雑に変化して、断定できない、つかみどころのないものになっていく。
人間を信用できない自分にも驚かされる。死刑囚の告白を信じていいのか、すべて作り話なのではないかと疑う気持ちが絶えず出てくるのだ。
そうやって猜疑が深くなり、純粋な気持ちで人に接することができなくなるのは、裏切られた人なら誰しもが経験していることだろう。きっとヘジュン少年の人生のはじまりにも同じことが当てはまるのではないかと思った。
まるで影の主役のようなヘギョンが、私には一番恐ろしく感じられた。

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2026年02月02日

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