あらすじ
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あの伝説のTV番組『カリキュラマシーン』の製作舞台裏がついにあかされる!
平成カリキュラマシーン研究会の任務は「『カリキュラマシーン』の精神を未来に伝える」ことである。
『カリキュラマシーン』という番組がかつて放送され、番組が大好きだったHCM研究会メンバーが大人になってスタッフと会い、再び『カリキュラマシーン』を体験し、脳裏に刻まれた「記憶」を喚起し、礼讃する。
『カリキュラマシーン』よ、永遠なれ!
[目次]
(第1章)テレビの黄金時代の最後の番組
(第2章)『カリキュラマシーン』だけをずっとやっていたかった
(第3章)「毎日が文化祭」ですから(笑)
(第4章)こんぺい糖のとげとげを取っちゃったらただのアメ玉でしょう?
(第5章)とりあえず無題の回
(第6章)あいつのあたまはあいうえお
(第7章)歌うディレクターvs歌うキャスト「聴いて 聞いて キャ! キュ? キョ!?」
(第8章)光子の窓からイチ・ニの為五郎!……ナヌ?
(第9章)空飛ぶ九ちゃんゲバゲバピー
(第10章)帰ってきたえんぴつのジョー~持ち方がなっちゃいねぇぜ!
(第11章)さんざん騒いで忘年会! アニメがなんだかスキャニメイト! ん!?
(第12章)カリキュラタイムマシーン~タイムスリップ'70
(第13章)10のたばがくっつきの「を」? 肝心要のカリキュラム1
(第14章)5のかたまりと10のたばをいくつ寝るとお正月!? 肝腎要のカリキュラムの2
(第15章)ワハハ×ニンニキ×ホニホニカブーラ!~作家魂?
(第16章)昭和のテレビの宝物
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Posted by ブクログ
昭和の異色教育エンターティンメント番組「カリキュラマシーン」の制作秘話を紐解くトークイベント「カリキュラナイト」の書き起こし記録。大変面白く読みました。また、小学校低学年の国語と算数についての教育的アプローチについては示唆に富んでしたと思います。昭和のテレビマンの自由で、チャレンジ精神に富んだ熱い日々の証言記録であると同時に、教育の大切さと難しさを感じることのできる珍しい本が出来上がったと思いました。
まず、驚いたのが「ゲバゲバ!90分」と「カリキュラマシーン」の関係。私はてっきり、「ゲバゲバ」→「カリキュラマシーン」という流れで作られたと思っていたら、アメリカの幼児教育番組「セサミストリート」に触発されたスタッフが「新しい教育番組を作ろう」となった時に、アメリカのギャグ番組「ラフ・イン」や英国の「モンティ・パイソン」を参考に、まず手始めで作ったのが「ゲバゲバ!90分」で、「セサミストリート」の前哨戦だったという真実に大変驚きました。
「ゲバゲバ!90分」を小学生の時に見ていた私は、「カリキュラマシーン」放送時にはすでに中学生になっていたので、「なんか、ゲバゲバに似た変な番組やってる」と思いながら見ていたのですが、まさか、ゲバゲバがカリキュラの試金石だったとは・・・。
そのほかにも、音楽担当の宮川泰先生がいかに天才であったか、というエピソードや、バラエティに富んだ出演者をまとめ上げた映画スターの宍戸錠の功労など、興味深い話が尽きません。
内容が、トークイベントの書き起こしなので、トーク内容が重複して何度も同じ話が出てきますが、それはトークイベントの空気をそのまま活字に写したい!という著者の強い思いでもあるのでしょう。
最後に、落語ファンにはうれしいサプライズが。
経堂さばのゆで開かれたイベントの司会が、現在桂りょうばとして活躍されている前田一知さん!りょうばさんの、テレビ番組、サブカルへの造詣の深さに感服いたしました。
昭和のテレビ番組が好きな人、幼児教育に関心がある人にぜひおすすめ痛い本です。